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われから

樋口一葉が好きだ。

お会いしたことはない。
お会いしたら、好きになるだろうか?
わからない。

彼女の文章、彼女の作品だけは、しかし、
何を差し置いても大好きなのだ。

『われから』という作品がある。
ここでは、内容には一切触れない。
タイトルが気になったのである。

わかるようで、わからない。
素直に文字通り、「自分自身が原因で、自分のせいで」、
という含みなのだろう、たぶん。

そんなわけで、ずっと引っかかっていたせいだろうか、
意識の網に最近、別の「われから」が引っかかったのだ。

これである…

われから【割殻】
ワレカラ科に属する節足動物の総称。体はきわめて細い円筒状で、頭部と七胸節からなる。体長一~四センチメートル。前あしは特に大きくカマキリに似る。第三・四胸節には葉状あるいは棒状のえらがある。おもに海藻の間にすみ、体を屈伸して運動する。体は褐色を帯びるものが多い。すべて海産で、オオワレカラ、トゲワレカラなどがある。和名は乾くと体がわれることに基づくという。動作が緩慢で、形が奇妙なので、昔から歌の題材ともされ、多く「我から」に言いかけて詠まれる。(小学館『国語大辞典』より)

こんな代物だ(Thanks to BuNa)…
https://buna.info/runningstory/1275/

入浴中、踵のあたりに、ちょっと痛みを覚えた。
足をつかんで、ぐいと捻って、裏側を見たら、ひび割れていた。

われから…思わず呟いた。

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