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交渉は準備が8割!其の二:交渉の7要素を使って準備する!

こんにちは。お元気ですか?
今回は、前回に引き続き交渉の準備について紹介します。前回の投稿では、準備に必要なフレームワークである交渉の7要素について説明しました。

7要素とは、
①利害関心
②代替案
③選択肢
④正当性
⑤コミュニケーション
⑥コミットメント
⑦人間関係
の7つでした。詳しくは↓こちら↓。

では、この7要素を使い、どういう順序で組み立て行けばいいかをテーマに、交渉の準備のステップを紹介します。

交渉の準備のステップ

交渉の準備のステップは4つです。

ステップ1:交渉のゴールを考える
ステップ2:交渉相手の分析
ステップ3:交渉の条件を決める
ステップ4:交渉の方法を決める

この順番が大切です。なぜならば、交渉のゴールや相手のことがよくわかっていないのに、交渉の条件や、交渉の方法(場面設定や伝え方)を決めることはできません。

順序よく考えていきましょう。

①交渉のゴールを考える

はじめに交渉のゴールを考えます。

要素①である利害関心の部分で、まずは自分の利害監視をまとめます。利害関心というと難しいですがシンプルに、

・なんのための交渉か?:目的
・交渉で何を得たいか?
・交渉後、相手にどんな行動を取ってもらいたいか?

を整理しておくことです。

一つ注意点があるとすれば、例として「100万円ほしい」を目的にしないことです。

100万円ほしいのは、何かを達成するための手段としてほしいはずです。いわゆる手段の目的化が起こらないように注意して考え、その目的(本当の利益となるもの)を明確にすることが重要です。

しっかり言語化しておきましょう。

そして同時に、要素②代替案を作っておきます。この交渉が成立しなかった場合に選択する手段のことです。

必ず持っておきましょうね。でないと崖っぷちでの交渉になってしまいます。

本当の利益をちゃんと理解できたところで、それを損ねてしまうような限界点を設定し、それを超えてしまった場合には、代替案を選択できるようにしておきましょう。

②交渉相手の分析

次に、交渉の要素①の利害関心の部分で、相手の利害関心について分析します。

交渉テーマに対しての相手の意見は、相手の立場(所属・役職・目標)、価値観(性格・感情・属性なども含む)、その人を取り巻く環境(周囲からの期待やプレッシャー)でおおよそ決まります。

それらの情報をできるだけ事前に調査・分析しておくと良いです。そして、共通意見となりそうなところ、対立の起きそうなところとその理由、相手の代替案は何か?を推測しておきます。

これを推測しておくことで、交渉の場面での相手への質問事項がクリアになります。自分の推測を基に質問することで、推測が正しかったかを確認したり、修正を加える必要がある部分などに気づき、本番でうまく立ち回れるようになります、

当然ですが、情報が多ければ多いほど確実性が高くなるので有利です。初対面の場合や、関係性の低い相手との交渉の場合は、一般的な概念でかまわないので相手像を作っておくことをおすすめします。

③交渉の条件を決める

ここでは交渉の相手に提示する条件をどのようにするかを考えます。

交渉の要素③である、自分と相手の関心を満足させる選択肢をつくります。

それと同時に考えた選択肢が要素④正当性:客観的基準に基づいていること、要素⑥コミットメント:実現可能な案であること、要素⑦人間関係:合意できれば、人間関係を良くすることができるか、を確認しながら検討します。

これができれば、ほぼ間違いのない落とし所が推測できると思います。その上でいくつかの選択肢を持っておきましょう。

④交渉の方法を決める

選択肢が出来上がったところで、要素⑤コミュニケーションを考えていきます。ここまで来れば、相手との関係性をかなり具体的にイメージできていることでしょう。

交渉の回数どれくらいになるだろうか?個人対個人の交渉でいいだろうか、または複数人同士がいいだろうか。場所はどうするか、相手のところへ赴くか、来てもらうか、リモートか、などを検討します。

交渉のフェーズ(例えば、意見や論点を出し合うフェーズ、合意・サインをするフェーズなど)に合わせて参加者や場の雰囲気を調整することもできます。

交渉の全体の流れを想定しながら設計していきましょう。

準備→実践→振り返りのサイクルで準備の質を上げていく

これまで準備をして交渉にのぞんだら、それなりには良い交渉ができるかと思います。

ただ、それも予想外の展開になったりすることがあるが交渉です。

だから、交渉が終わる度に振り返りをすることを強くおすすめします。

・計画していたゴールを実現できたか?
・準備していて良かった点はどこか?
・もっと改善したい点はどこか?
・そのためには次に何をすれば良いか?

これらを振り返って次の準備に入るようにすれば、少しずつ、そして長期では飛躍的に交渉が上手くなっていくでしょう。

振り返りが大切、というのの母校である経営大学院で学んだことです。小手先の知識スキルよりも大切なことだと思います。交渉の準備だけでなく取り入れてもらえると嬉しいです。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

さまざまな書籍を参考に、そして自分で得た知識・経験を基にアレンジしてお伝えしました。

もっと詳しく知りたい方は、以下の書籍を読んでみてください。具体的なケースが載っていて、とてもわかりやすく解説されています。これを読めば大枠はわかると言っても過言ではないです。おすすめします。

ではまた。

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