素人は投資のプロに勝てないのか?
先日、僕のYouTubeチャンネルにて、こんなコメントをいただきました。
確かに一理あるとも言えますが…僕は思考停止でインデックス積立投資をする方が危険だと思います。
なぜなら、何に投資しているのか理解していないからです。
とりあえず周りがやってるし、儲かるらしいから…と、こんな理由でインデックス投資をはじめた人はいませんか?
しかし、自分がどの企業にどのくらいの割合で投資しているかわからないというのは、大変危険な行為です。
インデックス投資が危険な理由について詳しくは無料noteに書いていますので、気になる方はぜひ読んでみてください。
ということで今回は、何も考えずインデックス投資をするより、自分がよく知っている個別企業に投資した方がいい理由について書いていきます。
※今回の内容はYouTubeでも喋っているので、興味のある方は動画もご覧ください。
素人が勝てる土俵で戦えば、プロにも投資で勝てる
と言いつつ、僕もかつては、インデックス投資が1番良いと信じて疑いもしていませんでした。
しかし、僕の価値観を変えた本に出会いました。それがこちら。
伝説の投資家、ピーター・リンチの代表作になります。
この本の面白いところは、「素人がプロに投資で勝てる」という理由を具体的に解説しているところです。
ピーター・リンチは、
と名言しています。
では、それがどんな視点なのかというと、難しい銘柄は避け、簡単な銘柄を探すということです。
株式市場では、やれ半導体銘柄だのやれAI関連銘柄だの、難しいテーマ株が持て囃される傾向にありますが、そういう銘柄ではなく、身近なところから企業を探せばいいということです。
この本から一例を抜粋すると、3社が紹介されています。(古い本なので、銘柄も古いですが。)
・ダンキン・ドーナツ
・スーパーのウォルマート
・おもちゃのトイザラス
ウォルマート以外は現在ではあまり耳に入ってこない会社ですが、その当時は短期間で株価が10倍になった事例があります。
これらの株って、別に証券アナリストの記事を読まなくても、小難しい経済データを分析しなくとも、街に出て買い物をしてドーナツを食べれば、プロのアナリストよりもずっと先にこれらの銘柄が良いことに気づけたのです。
つまり、アナリストが見つけられない、自分にとって身近な企業からお宝銘柄を探すことさえできれば、プロに勝つことも可能ということになります。
なんなら、よく買い物に行く専業主婦の方が優良な銘柄を発見しやすいかもしれません。素人がプロに勝つためには、素人に有利な土俵で戦えば良いというわけです。
要は、町に行って買い物をして人々の行動を観察することが株式投資の基礎調査の第1歩になる、ということです。
アナリストが推奨する半導体会社や、詳しいことを聞いてもわからない難しい会社では無く、僕ら素人でも、「この企業すごいな」と思える身近な会社を見つけて投資すればいい、というのがピーター・リンチの教えです。
人口減の日本でも、伸びた内需銘柄はある
では、現在の日本でそんな企業があるのかと言うと、あります。
例えば、この3社です。
①パルグループHD
②物語コーポレーション
③コメ兵
①パルグループHD
今や超大人気の「3COINS」を展開している会社です。
今や、猛烈な勢いで店舗を拡大しています。プチプラの買い物が好きな方や、子育てをしている人にとっては馴染み深いお店だと思います。
もはや、「おしゃれな子育てグッズを買うならスリコ」という認識がママさんの間では当たり前になっています。オシャレで高見えするグッズを安く購入できるというSNS投稿も話題沸騰中です。
そんなパルグループHDの株価は、過去5年で一気に上昇しています。
株価が上昇したのは直近ですが、2023年から約2倍に成長しています。
日頃から「3COINS」で買い物をしている方であれば、2022年ごろにパルグループHDの株を購入することは簡単だったはずです。
もしも2022年に購入していれば、そこからわずか1年ほどで2倍、3倍…の利益を手に入れることができたわけです。
②物語コーポレーション
この会社は「焼肉きんぐ」をはじめとする和食専門の飲食店を展開しています。
ちなみに僕も、焼肉きんぐは大好きです。なんたってそこそこ安くて旨い肉が食べ放題ですからね。
物語コーポレーションについても、2023年からわずか1年ほどで株価が約2倍にまで上昇しています。
2023年の始め頃に「焼肉きんぐ」を発見し、「このお店は良いなあ」と思ってすぐに調査し、その時点で投資をしていたら、1年ぐらいで株価は2倍になっていたわけです。
些細なキッカケはどこで生まれるかわからないものです。
③コメ兵HD
ブランド品の買取・再販をしている会社です。
この会社も直近でグッと株価が上がっています。
最近はブランド品の価格が落ち込んでいるので株価も若干下がってきてはいますが、それでもここ2、3年ほどで株価は約2倍に上昇しています。
コメ兵は名古屋市に本社を置いているのですが、名古屋の住人からすれば昔から周知されている馴染みのある会社です。
ちなみに、前述した物語コーポレーションもそうですが、ブロンコビリーやコメダ珈琲も名古屋企業です。
名古屋に住んでいれば、名古屋企業の将来性にいち早く気づけたかもしれません。
地元の企業が成長しているかどうかは、いくらプロといえど把握するのは難しいです。地元の人だからこそ、成長している地元の会社を見つけることができます。
次のリンチ銘柄を探すチャンスは、誰しにも平等に与えられているのです。
さて、ここまでのお話をまとめると、自分が勝てる土俵で戦うことが、プロに勝つ秘訣ということです。
見つけやすい簡単な銘柄は、日本にもたくさんあります。今回ご紹介した銘柄は、日本人であれば誰だって知っているでしょう。
日々の生活でちょっとアンテナを張りさえすれば、これから伸びる企業を自分で見つけることができるはずです。
今回ご紹介した銘柄の今後は不明ですが、次のリンチ銘柄を自分で探してみることは誰にだって可能なのです。
しかし、勉強は必要
しかし、だからといって、
「近くにいいお店があったから、その店舗を運営している上場企業に投資すればいいんだ!!」
と短絡的に考えてもいけません。
実際、ピーター・リンチは著書の中で、次のように言っています。
近くで良さげなお店を発見したとして、そのアイデアが投資に値するかどうかはまた別の話です。
その銘柄が投資に値するかどうか?については、きちんとした投資の勉強が必要ということです。
個別株投資で失敗しないための勉強法についてはYouTubeで詳しく喋っているので、興味のある方は聴いてみてください。
日本の長期個別株投資を始める初心者にオススメの投資本については、noteでも紹介しています。
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