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2-18 教育実習だよね? その4

 東京学芸大学に在学中に感じたことなどを綴っています。

 前回は

 教育実習が始まって9月の2週目の終わり頃の話です。教科担当の先生に不幸があった事で、実習の中身がガラッと変わります。

 連絡を受けた翌日、早めに高校に向かうと、教科担当の先生が急拵えの自習用課題を準備していました。これを授業中に配って終了後に回収するようにとの事。いきなり授業をやらされずに済んで、多少安堵しました。

 社会科実習生を代表してお悔やみを伝え、実家に帰られる先生を見送ると、暫く一人ぼっちでの実習が始まります。

 不安を残しながら、最初の授業に行きます。まず私が独りで教室に向かい、いきなり教壇に立つと生徒が怪訝な顔をします。緊張しながらも事情を話し、今週は課題を自習する様にと述べ、課題の紙を配ります。

 課題を配り終えると、教壇の椅子に座り、先ずは生徒の自習態度を観察する事にしました。最初は事情を飲み込めなかったのか、神妙にしている生徒もいましたが、倫理・社会の授業が暫く無い事が理解できた途端に、表情が緩むのが分かりました。やはり色々な意味で、倫理・社会を苦手にしている生徒が多かったのでしょう。実習生の私ですら苦手なのですから(笑)

 このクラスについては、多少の私語はありましたが、全体的には大人しく課題を解いてくれました。質問も簡単なものだったので、取り合えずは無難にこなして、1コマ目を終えました。

 この日はこの後に2クラス自習を担当しましたが、大体は最初のクラスと同じ様な反応で、私語の注意の大小はありましたが、殆ど心配する程の乱れはありませんでした。

 3コマ目を終えたときは、無事に終わった事で、ほっとすると共に、結構先生らしく振る舞っているという、変な自信も芽生えていました。しかし、この油断が2日目に騒動を起こしてしまう芽を生んでいたのです。

 そして、悪夢の2日目がはじまります。

次回は



 
 


 

 

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