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教育実習回顧録②(実習本番編)

(サムネを自分で描いてみました。初めてにしては上々だと思うんですがどうでしょう…どうでしょう?)

前回の続きです。前回がまだの方はぜひ。↓

(それと今回は記事の書き方の都合上、前回と語り口を変えます。ご了承くださいな)

そういうわけで大学4年の10月、秋実習がスタート…するんですが、秋になったおかげで色々と災難が降りかかってきます。それはもう色々と。

実習以前の問題なんですが、大学4年のこの時期に真っ当な学生は何をしているかわかりますか?

まあ端的に言えば…

『卒論ストップ事件』

まだ必要なデータも取れていないのですが!?

実習は3週間。この遅れを後からどう取り戻すか…。

実習前にブーストかけましたけど、それでもちょっときつそうで…困った。

さらに追い討ちをかけるように厄介な事態になります。

『実習生僕1人だけ事件』

話を聞いてみた所、春実習は5人いたらしいが秋は僕1人。

慣れない環境に身を投じて、そこで出会う仲間と支え合って成長していく…的なのは一切なしです。孤独の闘い。

指導教官の先生がとても親切だったからよかったけれど、”変な人”だったら孤独死していた可能性があります。

そしてその指導教官に挨拶をしに行った時のことです。

『内定ナシ事件』

「フジモト君は一般企業に就職?」

「いえ」

(「一般企業に就職したいけど教員免許も欲しい」って人が秋実習を選ぶことが多いのでこう聞かれることは不思議ではない)

「じゃあ採用試験の結果待ち?」

「いえ、私立志望なんです」(過去記事参照:記念受験は流石に言えなかった)

「そうなんだ〜。私立はもう決まった?」

「それが…実はまだでして」

就職はしていない。公立は記念受験の一次で終了。私立はまだ決まっていない。

それで公立中学に実習。もう周りからすれば「なんやねんコイツ」状態です。

(それでも優しくしてくれた先生方には感謝しかないですけどねほんとに)

卒論はまだだし、仲間も居ないし、内定もない。

満身創痍で戦場に突撃していますが、研究授業に向けて準備をしていきます。やるしかない。

ただ、ここでもまた事件が。

『授業準備大混乱事件』

実習最終週に指導教官が部活の大会で外に出ていたため、ほとんど連絡が取れなかったんですね。

それでその代わりに別の英語の先生が自分の研究授業の準備を手伝ってくれることになったんですけれど。

指導教官に「こういう方針で進めておいてくれ」と言われたものと、代理の先生の「こういう風にやってみよう」がマッチせず。

頭の中が「はわわわわわ〜??」状態で研究授業の日は近づいてきます。

(代理の先生も指導教官のやり方を汲もうとして色々考えてくれましたし、本当に感謝しています。2人とも本当にいい先生でした。ただちょっと運が悪かった…)

それでさらに心をへし折る事件が。

『実習と合格発表日まる被り事件』

職員室になんだか見覚えのある人が。と、思ったら中学の同級生でした。

話を聞くと春に実習に来ていて、先生に挨拶をしに来たとか。(同級生と話せていくらか心が楽になった記憶)

僕「私立高校志望でさ、まだ学校決まってないんだ」

同「俺は公立中志望だよ」

みたいな話をした後に思いました。

あれ?今日って採用試験の合格発表日じゃない?

そして正午、合格発表の瞬間。職員室が歓喜に沸きました。

教員みんなが彼を祝福する中、「あれフジモト君は?」みたいな空気が少し漂う。

どうするのが正解かはわからなかったけれど、そろりと職員室から出ていきました。

誰も悪くないんですけどね。ただちょっと運が悪いだけ。

そしてとどめ。

『研究授業大爆死事件』

結局、研究授業直前にも指導教官とは十分な打ち合わせはできず。

一体何をすればよろしいの??状態で授業に突撃。

多くの先生方が見ている中で華麗なる大爆死

授業後半に取り入れた言語活動がそれはもうめちゃくちゃで大変でした。

反省会でも「いやあ、見ててこんなにハラハラした授業は初めてだよ」という講評をいただくレベルで悲惨でした。

ここまで持ち堪えてきたメンタルがついに崩壊して、授業直後にトイレで1時間くらい泣きました。何年ぶりの涙だったか…それはもう大号泣でした。

メンタルはすり減って餃子の皮みたいになってましたけどね。まあ、それでも楽しかったです。

生徒はいい子ばかりだったし。

(トイレから出た後に「先生元気出して」って。また泣きそうになったわ)

優しい先生にも恵まれました。

(「楽しそうに授業してて、羨ましかったです」なんて言ってくれた人も)

そして最後の大爆死事件の後に指導教官とお話ししたんですけれどね。

「これでもう怖いものナシだね」

確かにそうだ。あれ以上の屈辱をどうやったら味わえる?僕はそう思いました。

「度重なる事件を乗り越えたと思ったら、研究授業で大爆死」という記憶が、精神力失敗を恐れず授業をやる勇気を与えてくれたのは言うまでもありません。

軟弱だった精神がレベルアップし、実習は終わりを迎えました。

これを乗り越えてからは無事に就職も決まり卒論も完成し、安定期に入りました。めでたしめでたし。

技術的というより精神的な修行になった教育実習の回顧録でしたが、これにておしまいです。

(生徒とのお別れの時に寄せ書きもらって感動したのに、枯れちゃってたから涙が出ずに「あれー?」ってなった情けない話を思い出したけど、余白が狭すぎるのでここに記すことができません)

長文になりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

それではまた。









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