見出し画像

2-25 「学芸大学」だから

 東京学芸大学について述べています。

 前回は

 今までグラス制度や資格取得などの見える大学の制度、そもそも学芸大学とはなどについて説明して、教育実習や50周年史を読んでのぶっちゃけ話までしてきました。

 連続投稿してきた学芸大学シリーズは、今回で一旦終了します。今後、学芸大学については不定期の投稿になりますので、宜しくお願いします。今回は今まで述べてきた事を纏めたいと思います。

 東京学芸大学では、「学芸大学」故に様々なタイプの学生が同居する空間が生じ、制度が意図しない作用が起こっていました。表層だけでは測れない深層での教育の効果です。それによって学生は変化し、自分の生き様を考え、決定していったのだと思います。

 事実として、教員以外の道を目指す学生も意外に多かったですし、大学院に進む学生の割合も比較的高かった様に感じます。自分で自分の道を切り開いていく気概に溢れた学生が、東京学芸大学を「学芸大学」たるものとしていたのです。

 私のような大学の意図に逆らう学生が生まれたのも、ささやかですが深層の教育による効果の一つだと思います。

 リベラルアーツの大学を標榜する大学の理念に、ある意味忠実な自由な学生が存在した事こそ、他の教育系大学・教育学部と差別化された東京学芸大学の強みだったと思います。

 教員養成だけに拘らない様々なタイプの学生にとって、居場所を与えてくれた懐の深い教員の層の厚さ、研究や技術の質の高さが、様々な分野で活躍する卒業生を生み出した源泉だと思っています。

 東京学芸大学は過去から現在、そして未来も日本の大学で無二の存在だと思います。それは「学芸大学」だから。

新たな活動の為にサポートをお願いします。コンビニコーヒー1杯分でも資料収集などには大変役立ちます。浄財を継続的な発信に生かさせていただきます。