新しいウィンドウショッピング体験。

「ゆっくりお買い物を楽しんでもらいたいな。」

2020年12月24日、MONOCOをリニューアルできたのも、ぽっと心に浮かんだこの言葉がきっかけだった。

1回目の緊急事態宣言中に分かったことは、「ゆっくり探す時間があれば、出来るだけいいもの買いたい」という揺るぎない欲求でした。

でも、1日の時間は限られているし、インターネットでこだわり商品を見つけるのは、知らないと検索できないし、そう簡単なものではないですよね。

いままでは、ウィンドウショッピングがその役割を担っていたわけです。今でもそうです。

ぼくなんかは、会議で丸の内に行くと、「せっかくきたし、丸ビルのCONRAN SHOPでものぞいてみるか」とつい寄ってしまい、気づいたら買っちゃてるわけです（店員さんの話を聞いているうちに、新しい包丁を使って料理をしている自分が想像できてきて、家族にも料理を喜んでもらって、あらまた包丁買っちゃったみたいな、笑）。

そのシーンで自分が幸せになっているのを想像できたら、そのシーン丸ごと手に入れたくなるから、買っちゃうわけです。モノを売ることを目的にしがちだけど、やっぱり幸せを手に入れるための手段ですよね。

新しい世界に連れてってくれるウィンドウショッピングは楽しい。思ってもみなかったモノやコトとの衝撃的な出会いは刺激的でスリル満点。海外旅行はまさにその代名詞。

そうだよね、これをインターネットで出来たら最高だよね。よし、思い切ってMONOCOをリニューアルするぞ！と意気込んだわけです。

リニューアルテーマは「新しいウィンドウショッピング体験」。

お店がどこにあって、移動時間はどれくらいで、どんな商品を扱っていて、在庫があるかないか、など一切考えなくていい。MONOCOを見ているだけで、自分の感性を刺激してくれるシームレスな体験。

例えば、グローバルナビゲーション。扱っている商品カテゴリを網羅して一覧化するのがECサイトの常識ですが、「ウィンドウショッピング」なので、思い切って「カテゴリから探す」はやめちゃいました。だって、なにが欲しいか決まってないんだもの。

代わりに、MONOCOがブランドとして大切にしている５つの価値観と、価値観にあったストーリーを表示することにしました。かなり斬新な試み。

例えば、HOMEの価値観は『いえは、“心”を満たす場所』。「やっぱり我が家はいいなぁ」という空間に帰ってきたいですよね。「インテリア・空間づくり」をクリックすると、文脈にあったストーリーをご提案しています。

HOME以外に4つの価値観があり、全部で19テーマ。自分がいまどんな気分でどのシーンで幸せになりたいかを考えながら、新しい商品と出会ってもらえたら嬉しいです。

次にこだわったのが「トップページ」。雑誌感覚で気軽にチェックしていただけたらなと思い、デザインチームが頑張ってくれました！（カトレヤトウキョウのみなさん、いつも有難うございます！）

1番上の「今の貴方への6選」は、ログインして見ていただくと貴方にぴったりのストーリーをご提案。『自分らしい人生を楽しもう』ですからね、ライフスタイルや価値観も人それぞれ。いただいた情報をもとに、一人ひとり異なる提案をさせていただいているんですよ（見た目はシンプルですが、裏ではすごいロジックが回っています、笑）。

ECサイトの常識に捉われず、どちらかというとメディアブランドとして大きく試みたわけです。開発のフタを開けてみると、これが思った以上に大変で、苦笑。結果的に6ヶ月もかかってしまいました。ご協力いただいたみんな、本当にありがとうです。

果てしてこのリニューアルが受け入れられるかドキドキでしたが、おかげさまで数値的にも大幅な改善が見られました。いや、想像以上のインパクトでした。価値観に合ったサイトの作り込み、世界観をつくるための細かい表現。とても大事ですね（まだまだ足りないけど。。）

これからも読者さまのスキマ時間を“憩い”の時間にできるように、感性を刺激できるように、改善に努めていきますね。