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第15話 遅れて来た反抗期

編集者の橘さんから「WEBから今すぐ撤退せよ」との忠告を受けた起業迷走家・西村。「卓球レディース」公開から1週間あまりで進退に悩む。この先もメディアの運営を続けるのか?

おかしいですね。渡辺美里の「My Revolution」通り人生が進まない(汗)。

七転八倒して作り上げたWEBメディア「卓球レディース」。長い付き合いの編集者・橘さんから「今すぐやめた方がいい。お金がかかるだけ」と撤退の忠告を受けました。ようやく外れると思っていた頬杖が、さらに深くのめり込んだ感じ。

どうするべきか悩んでいる私を追い込むように、橘さんから忠告のボールが次々と飛んできました。こんな風に↓

スライス1

橘さんのボールは直線的なスピードナックル。打ち返すどころか、ラケットに当たったこともありません。逆らったことがないんですよ。橘さんの言う通りやってりゃ大体うまくいくもんで。私の仕事人生のナビゲーター的な存在。ゴルフ記事の更新で毎日忙しいだろうになぁ。私のことを思ってわざわざの忠告。

さらに、プロダクションの社長との面接もセッティングしてくださいました。このご時世に働き口を紹介してくれるなんてありがたい。橘さんがひいたレールの上を歩んでいけば人生間違いないでしょう。

カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ……Enter。

親愛なる橘様

「あなたが出会った頃のピュアな20代の西村はもういません。スレた40代のおばちゃんと化した私の愚行をお許しください」。

私は心の中で橘さんにそっと置手紙をして、卓球レディースの運営を続けました。SO 初めて橘さんに逆らったのDE・SU・YO。学生時代に訪れなかった反抗期が、シジューをこえてからやってくるなんて。私は教室の窓ガラスを全部割る勢いで公開の4月からおよそ8カ月で70以上ものコンテンツを公開。その間も橘さんに何度も頼り、アドバイスを求めました。そんじょそこらのフルーツ酸ではピーリングできないほどの厚顔で。そのたびに「君のために言うけど……」という橘さんの忠告を「わかりました~」と右から左へ受け流す。これが「世界一空気が読めない女」の真骨頂です。

撤退推進派の橘さんも「やめといた方が……」と言いながらも、「卓球レディース」を盛り上げるための具体策をちゃんと教えてくれるんですよ。私を現実と向き合わせるムチと私の夢に加担するアメ。最近はこのアメちゃんの方が増えてきたような……。橘さんが私の夢の熱量に根負けするのも時間の問題でしょう。

つづく


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