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毎日1人でディスプレイに向かう辛さ

フリーランスの悩み 「趣味」が「仕事」になる

note初投稿から3か月も空いてしまった。この自由なプラットフォーム上に書き残したいことはいくつかあるけれど、なかなかデスクに向かう気力が湧かない。僕はフリーライターをしている。「書く」という作業は完全に「仕事」になってしまっているのだ。

会社を辞めて個人事業主になってから、もう2年が経つ。一番大きな悩みは、文字単価でもライティング技術でもなく、「いかにモチベーションを保つか」というものだ。

これは、業務内容に関わらず、1人で仕事をされている多くのフリーランスの方に共感いただけるのではないだろうか。

僕はこれまで2つの会社で働いてきた。業種や職場環境はまったくの別モノなんだけど、「仕事仲間が近くにいる」というのは変わらない共通点だった。団体行動が苦手な僕にとって、職場の人間関係は面倒くさくてストレスの要因になることも多いが、同時に「救い」になることも多かった。

  • 仕事の相談に乗ってもらえる

  • 仕事の指示を出してくれる

  • 褒めてくれたり、叱ってくれたりする

  • 雑談で笑わせてくれる

  • 他人のペースに乗って仕事ができる

一緒に働いている人が近くにいるだけで、こんなにもメリットがある(あくまで僕の場合)。実務上の助けになるだけでなく、何より精神的な支えになっていたと思う。

しかし、1人で働いているフリーランス、特に自宅を職場としている場合、こんな恩恵はなかなか受けられない。自分の面倒はすべて自分で見なければならない。僕は独立して数か月、ようやくこの事実に気がついた。これは大変なことになってしまったぞ、と……。

何もかもが自分次第 それならいっそ楽しみたい

僕は毎日、DELLのディスプレイ(Amazonで1万円で買った)の前に座って、ぱちぱちとキーボード(これもAmazonで3,000円)を叩いている。中古のデスクトップPC(3万円)を起動し、硬いマウス(1,500円)をぐりぐり回して、1日3~4件、多い時で6件の記事を作成する。土日は基本的に休み。これを2年続けてきた。

文章を書くのは嫌いじゃない。ディスプレイを6時間以上睨み続けるのも苦にならない。出来上がった記事がネット上に公開され、名前も顔も知らない人たちに読まれるのは快感すら覚える。時折、ヤフーニュースのコメント欄に書かれる「トゲのある意見」には、ションボリしてしまうこともあるけど。

でも、月に何度か、どうしようもなく仕事のやる気が出ない時期が来る。僕はこれを「波」と呼んでいて、波が来ると生活リズムも記事の品質も崩れてしまい、2~3日は立ち直れなくなる。

誰かに相談に乗ってほしい。話を聞いてほしい。笑いたい。はしゃぎたい。そんな気持ちがふつふつと湧いてくる。こんなとき、同僚の1人でもいれば……。

ストレスの解消方法はいくつか用意していて、やさぐれた自分の体調をなぐさめたいときは「趣味」に没頭する。その1つが、バイクだ。

昨年中古で購入したホンダのVTR250。燃費は35km/l前後と優秀で、最近のガソリン価格高騰もそれほど痛手とはならない。排気量250ccだから車検いらず。お財布に優しい相棒。

昨年の春頃に中型二輪車の免許を取り、250ccの中古バイクを手に入れた。月に1~2度、お出かけさせてもらっている。フリーランスになって一番良かったと思えるのは、「時間の融通が利く」ことだ。よく晴れた日の朝は、バイクにまたがって遠出したくなる。

先日も、自宅から3時間ほどの距離にある岐阜県下呂市まで走ってきた。目的は日帰り温泉。しかも、平日の真っ昼間に。旅館に到着したのがちょうど昼過ぎで、大浴場には僕以外に1人しかいなかった。初夏の太陽を浴びながら、静かに味わう露天風呂は最高だった(この気持ちよさは筆舌に尽くしがたい!)。

ちょっと遠出するときに、ノートPCを持参して、出先のファミレスやマクドナルドを間借りして仕事をすることもある。ドライブや観光を楽しみながら働くのだ。

フリーランスは辛いことが多い。たいていのことは、1人で何とかしなくてはいけない。生活リズムも働き方も、自分次第。健康診断だって自分から病院に足を運ばないといけない。

めんどくさいことばかりで嫌になる。でも、今のところ後悔はしていない。5年後、10年後にどうなっているかはわからないけど、とにかく今は目の前の仕事に集中しようと思う。だから、ときどきディスプレイの前から離れて温泉に入るのも、許してほしいものだ。

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