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中間報告「Aunaサービス一時休止から5ヶ月が経ちました」

「Aunaサービス一時休止」を発表してから、もうすぐ5ヶ月。

ここでAunaがどんな動きをしてきたのかを振り返りたいと思います。

オープンにできない情報が多く、奥歯に物が挟まった言い方ですみません。

「サービス休止って何?」と思った方は、こちらのnoteをご覧ください。

新生Aunaは来春にお披露目できる予定です。

サービス休止の理由(振り返り)

サービス休止の一番の理由は「プラスティック容器」でした。

プレスリリースから抜粋します。

パウダーをお届けするための「容器」の環境への配慮が足りず、お客様に使っていただいたプラスティック容器を「そのまま廃棄する」以外の選択肢を伝えることができませんでした。

パウダーの原料は見た目がよくないためにスーパーに並ぶことができない不揃いな野菜や果物を積極的に使っているのにも関わらず、容器に関しては何もできていない矛盾を抱え、容器が少なくなっていく中で環境に配慮した新たな容器を使いたいと考えることが増えたので、この機会にリニューアルを決意いたしました。

パウダー商品の多くは三方シール包装やアルミスタンド袋。旧・容器は海外のピルケースをイメージしながら探しまくって採用しました。

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NICE n EASY(ナイスンイージー)からAunaにブランド名やコンセプトを変えた時、「容器もリニューアルしたかった」が本音です。

しかしNICE n EASYの容器はロット数が大きく、その時点で大量に余っていました。正直、プレーンな白はAunaのコンセプトに合わないのですが、背に腹はかえられぬと、上からラベルを貼って使っていました。

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最初に容器を採用した時の私は、恥ずかしながら環境のことは特に考えていませんでした。頭の中にあったのは、「どうすれば目に留まるか?」です。

しかし友人たちの環境に対する活動などを通じて、Aunaに容器に環境への配慮がないことに気づきます

容器リニューアルの試行錯誤

Aunaサービス休止を発表したのが2020年9月。この時点では、明確な計画はありませんでした。

そもそもプラスティックがなぜ問題なのかを深掘りしたり、環境問題に取り組む海外ブランドの事例をリサーチしつつ、Aunaとしてできる最大限の努力は何かを考える日々でした。

しかし調べれば調べるほど、プラスティックがなぜ使われるのかを知る皮肉。プラスティックは耐腐食性や耐水性が高いため、使われてなさそうな容器・パッケージも、よく調べるとコーティングに使われていたりします。

100%・脱プラスティックが難しいなら、80%、あるいは複数素材を組み合わせるなど、様々な選択肢を思案し続けました。

新たな容器との出会いと残課題

時は経ち、2020年の年末も近くなった頃。パートナーとの協力のもと、ついにGOサインが出せる容器に出会いました。

容器の選定は要素が複数あるので簡単ではありません。Aunaではざっとこの辺りをチェックしながら探しました。

・素材
・環境面への配慮
・デザイン
・容量
・単価
・安定供給できるか
・納期
・ロット数
・販売元 / 卸の対応、スピード感
・海外 or 国内生産
・パウダーを入れてOKか

特にリニューアルの理由にもなった「環境面の配慮」。環境への負荷は見方によっていろんな意見があり、白か黒みたいな明確な判断ができません。

だからGOサインは出したものの、正直「これで完璧」だとは思えません。まだ自分が知らない何かはあるはずです。

それでも環境への影響を真剣に考えて選んだ結果。今は良い方向に踏み出した一歩だと信じます。

しかし、Aunaのリニューアルはこれで終了ではありません。

プレスリリースにも書きました。

この休止期間を通じて、容器のリニューアルを中心に以下のようなことに取り組んでいきたいと考えております。

・私たちがご提供できる「価値」の再考
・ブランドメッセージの深耕
・ブランドサイトOPENとコンテンツの拡充

リニューアル完成(来春予定)に向けて、残課題と一つひとつ向き合っていきます。

(最後に)小さなブランドをやる3つの意義

NICE n EASYを立ち上げたのは2017年。3年もの月日が経ち、「D2C」の大きな波に背中を押されるように、世の中には数多くのブランドが誕生しています。

僕はクライアントのコンテンツ戦略を考えるVannという会社もやっているので、単に稼ぐためなら、今のAunaのような小さなブランドをやる意義はありません。

それに小さなブランドは世に及ぼす影響も小さい。ドライに見てしまえば、かける労力に対して見返りは少ないとさえ言えます。

それでも僕はAunaを続ける意義は何だろうか。これは何度も考えました。

そんな僕がいま思う意義は大きく3つ。

1つはブランドを作ることで生まれる「人とのつながり」。

昨年、はじめて「xxxxをAunaで作って欲しい」と言われました。xxxxは、世に溢れる誰もが知る商品なんですが、その人にぴったり合うものがないからAunaで作って欲しいそうです。

「Aunaで作って欲しい」というのは、ブランドへの信頼や愛があるからかなと。これは本当に嬉しかったです。

Aunaを通じて出会った人とつながりは、ブランドがある限りその人の心に生き続けてくれる。例え小さくても僕がブランドを続ける大きな意義です。

もう1つは、マス向けの商品が実現できない細かなこだわりでブランドを作ること。

「たくさん売る」を目的にしていないからできる、誰も気づかないようなこだわりを持ちたい。Aunaのことを説明した時に、「複雑」とか「わかりづらい」と言われるたび、わかりやすい説明やコンテンツの充実が必要だと思いつつ、「簡単」「わかりやすい」で話が終わるよりいいと思う自分もいます。

この辺りはバランス感覚が大事ですが、単に「売れる」よりも、記憶に残って欲しい。そして、じわじわと売れて欲しいと願っています。このスタンスでブランドを続けることに、意義を感じます。

もう1つの意義は、Aunaは大きくなる(という確信がある)からです。

「小さい」「大きい」は主観なので、人様が思う「大きい」かはわかりませんが、最良の選択肢をうんうん唸りながら考え、こだわりを積み重ねた先に、Aunaは今以上に大きくなっていくと信じています。

それでは新生Aunaとなり、皆さんとお会いできる日を楽しみにしています!

Aunaのあれこれ

詳しい話はこちら(リニューアル前の情報です)。

スムージー、バナナジュースに混ぜても飲めます。

NICE n EASY時代のインタビューです。



ありがとうございます!好きな本を買うか、旅に出ます。