母の優しさとヨーグルト
子どもだった僕は菜の花が大嫌いだった。菜の花が食卓に出るたびに不平不満をよく口にしたものだ。「苦いから食べられない」とか「茎だけ残していいか」とか「なんでこんなもの出すんだ」とか。いま思えば月に一度か二度は菜の花が出ていた気がする。母が僕の好き嫌いを無くしたいと、きっと意図的に菜の花をたくさん出したのだろう。
菜の花に限らず野菜は全般あの手この手でよく出た。いろんな種類の野菜をバランスよく食べるのがいいと、母は口癖のように言っていた。
野菜だけではない。いま思えば食事はほ