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ちかごろの? クラフトビールの? けいこう? ~2021年暑い10月~

ものすごく久しぶりにビールの話です。
とりとめもなく、だらだらと、ビールの話をします。
まあ平常運転です。

長らく飲みに行くことができない期間が続いていたので、専らリカーストアでビールを買って家で飲む日々であり、そのうえ行動範囲も極限られているため、特定のお店(およびその取引先たる特定インポーターや特定国内ブルワリー)のラインアップだけで傾向めいたものを見いだすという、大変に恣意的で偏狭なお話ですので、そのつもりで読んでいただければと。

◆◆◆

振り返ってみると、なんと前回から2年も経っていました!
隔世の感ありますね。
この間、いったい何をしていたのでしょう。
 
 

けいこう?

2年経っても変わらず、世の中はヘイジーIPA一強のようです。
ただそのヘイジー、出始めの(ベーシックな?)ヘイジーから少し変わってきていて、割と苦みを強調するのが増えてきたような気がします。
個人的に苦みが強めのほうが好きなので、このけいこうは歓迎。

DDHDouble Dry Hopped
IPA の派生なんですか?
製法がそのままスタイル名になった?
製法かつスタイル?
Double Dry Hopped Pale Ale なんですかね、基本形は。
ホップを盛っていくスタイルには元から Extra とか Double とか Triple とかくっついてましたが、DDH でさらに盛る感じなんでしょうか。
いまのところ DDH Hazy Triple IPA がなんだか一番すごそうですが、これだと元のホップ量の何倍になるんですかね? 6倍? よくわかりません。
とにかくホップがすごくたくさん使われているんだ、という理解にとどめておきたいと思います。

一過性のブームで消えるかと思っていたブリュットIPAは、なんか細々とリリースされ続けている印象。需要あるんですね。日本の酷夏にはキリッとしたブリュットがいいんでしょう。きっと。

サワーIPAも、少ないですが、ときどきリリースされていますね。良いことだ。良いことだがもっと盛り上がって欲しい。サワーIPAは最高です。

セゾン。おお、セゾン!
国内大手がセゾンぽい物を作ったり、国内ブルワリーからもちょいちょいセゾンが出てます。いいですね。定着してきた感があります。
個人的にはアメリカンなファームハウスエールとか、フランスあたりのビエール・ドゥ・ギャルドより、ベルジャンなセゾンが好きです。そのセゾンにドライホッピングとかしてあると最高。
DDHの影響なのか、国内外でセゾンにホップを効かせたのがいくつも出てるみたいなので、うれしい限り。ホッピーセゾン最高です。

ここ数年よく見かける京都醸造が、ひたすらベルジャンIPAを造っていて、素晴らしいと思いました。毬一族おいしい。どんどんやってほしい。ベルジャンIPAも最高です。

セゾンと言いベルジャンIPAといい、ビールにはまった最初のきっかけが第2回目(2011年)のベルギービール・ウィークエンドだったりするので、ベルギーのスタイルを依怙贔屓しています。
独特のフローラルな香りとスパイシーさが大好きなのです。

サワーもずっとケトルサワーばっかりですね。
一時期流行った(?)フルーツゴーゼもあまり見なくなりました。
臭いサワーの供給が全く足りていない感がありますが、ブリュードッグがオーバーワークスを根気強くやってくれているので、なんとか満足のいくものが安定的に入手可能です。
バレルエイジドなサワーは良い。とても良い。バレルエイジド・サワー・インペリアルスタウトが最高です。

カンがさらに増えた!

カンのビールがどんどん増えてますね。
直近だと伊勢角屋が常温保存可能なカンをリリースするなど、ビール専用冷蔵庫を持たない身としては、喜ばしいけいこうです。

ボトルビールは横にして保管できないので、限られたスペースで一定量を確保し続けるには、カンが理想的なのです。
常温保存可能なものであれば、ボトルでもカンでもいいのですが、冷蔵庫のような限定的空間では、カンの方が有利です。

ただ、うまい! と絶賛したくなるようなビールはだいたいボトルなのが悩ましいところ。いやもちろん、カンのビールにもおいしいものはたくさんあります。

あたらしいがいねん

新しい概念、ブラゴットを憶えました。
ミードとビールの相の子。
千葉県柏市のビアバー・クラスター(今はカフェ&ボトルショップか)の9周年記念ビールのひとつとして、同じく柏のこまいぬブルワリーと共同で造ったビール、ABV17%の怪物です。
ボトル200本があっという間に売れてしまった。
買いそびれました。くやしい。

ノーマルバージョンのブラゴットは、こまいぬブルワリーでときどき造られているようなので、興味ある方はぜひ。タイミング合えば買えると思います。

にほんの

今年はやけに、麹とか酒酵母とか酒粕とか酒米とかブランド米を使ったビールがリリースされていませんでした?
気のせい? 気のせいではない!

実際に飲んだものだけでもこれだけありました。

Y. Market 穂澄
酒米と酒粕を加え、ヴァイツェン酵母と酒酵母で醸したクリスタル・ヴァイツェン。ヴァイツェンのバナナっぽい香りの奥に、酒粕の甘い香り。

●玉村本店 縁喜×志賀高原ビール NIGORI
縁喜 美山錦 純米吟醸のもろみを使った、和のインペリアルIPA。もろみ由来の甘みと吟醸香。

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●秋鹿酒造×箕面ビール 猿山鹿男
山田錦を使ったJapanese Rice Brut。甘くフルーティな吟醸香と米の甘みが感じられる。後口のホップの淡い苦みがよいアクセント。

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●清水清三郎商店×伊勢角屋麦酒 Sakekasu Hazy IPA ZAKU
作の酒粕、山田錦、清酒3号酵母を使った酒粕IPA。ホップの柑橘と吟醸香、米の甘みとホップの苦みが調和。

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●COEDO 祭りエールシリーズ
東北6県の祭りにちなみ、東北の米を使ったジャパニーズ・ライス・ペールエール。青森「青天の霹靂」、秋田「あきたこまち」、岩手「金色の風」、福島「天のつぶ」、宮城「だて正夢」、山形「つや姫」。米の違いはよくわからなかったが、ペールエールに米を使うと、こんなにおだやかですっきりした味わいになるのかと。

●UKIYO-E PROJECT×COEDO 時鐘江戸俤
米麹と埼玉越生の柚子皮を使ったJapanese Style Brut IPA。ホップの柑橘と柚子皮が相まって、突き抜けるような爽やかドライ。

●Mikkeller Japanese Rice Lager With Yuzu
ミッケラーも米と柚子を使ったラガーを造ってた。柚子が主張しすぎず、ほんのりと香る。

どれもおいしゅうございました。

クラフティもんだい

やりましたね。キリンが。
「クラフトビール」名乗りました。

去年くらいまでは国内大手メーカは、「クラフト」というワードは使いつつも、そのものズバリ「クラフトビール」を名乗ることは慎重に避けていたように思いますが、キリンがついにやりましたよ。

まあ、この件あんまり触ると(自分が)メンドクサイモードに入って際限なく本題から逸れていってしまうので、この辺でやめます。

気になる人はこれとかこれとかこれとかこれとか読んでみてください。

すごいビール

すごいビールを2つ。
どちらも少量生産の記念ビールなので、もう入手できませんすみません。

Cluster × 塀 × こまいぬブルワリー アニス・エール 熟
柏のビアバー・クラスターの8周年記念ビールの、3ヶ月熟成バージョン。アニスとヨモギを使った、アブサンにインスパイアされたベルジャン・ダーク・ストロングエール、ABV9.5%。アブサンとベルジャンが好きな人は好きになる。ラベルアートは漫画家の塀氏。

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Cluster × 富士フジノ × 反射炉ビア 泣周年インペリアルスタウト
柏のビアバー・クラスターの9周年記念ビール。ABV19%の特濃超ハイアルなインペリアル・スタウト。煮詰めたラムレーズンや黒糖を思わせる濃密な甘い香りと濃厚な甘み。とろみあるなめらかな口当たり、スパイシーさ、ほんのり酸味。極上of極上。ラベルアートは漫画家・イラストレータの富士フジノ氏。

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きせつの

また、濃いビールがおいしい季節がやってまいりました。秋もビールが美味しい!
(今現在、暑くてエアコンかけた部屋でこれを書いていますが……。)

かぼちゃのビールクリスマスのビールも楽しみですね。

 
 
 

唐突に力尽きたので、この辺で。
ビール飲んで寝ます。


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