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クラフティ・ビール

所謂クラフトビールを造るクラフトブルワー達は、その最大の特徴である「クラフト」の特別さを守るために、積極的に「クラフトでないもの」を排除しようと、日々戦っている。

そうして排除された、クラフトのようでクラフトでないものは「クラフティ」と呼ばれ、区別される。

(注)数年前の古い情報と曖昧な記憶に基づいており、しかも最新事情などは録に調べもせずに書いているので、鵜呑みにするのは禁止だ。

クラフト、の定義

Brewers Association の定義 Craft Brewer Definition によると、「Small」「Independent」「Traditional」がクラフトブルワー(クラフトブルワリー)の条件であり、そのクラフトブルワーによって造られるのがクラフトビールであるとされる。

この定義から外れる、クラフトのようでクラフトでないものは、「クラフティ」となる。

クラフティは有り体に言えば、大手メーカーによる擬装クラフトだ。(その代表は、クラフトビールの入門として当然のように紹介されている、ベルギーのホワイトエールで最も有名なアレだ。)

クラフティを見分けられる?

クラフトとクラフティを見分けるのは簡単ではない。
そのビールを造っているブルワリーが、BAの定義に照らしてクラフトか否かなんて、ちょっとググってわかるものではない
(さらに言うと、BAの定義が、クラフトビール業界の誰もが信奉する絶対普遍のルールと言うわけでもない。)

ビールを買うときに、いちいちそんなことを調べる人間など、ごく一部の頭のイカれたビール好き/ビアギーク/ホップヘッドに限られる。

一般的には、大手メーカー製は避ける、くらいがせいぜいだろう。大手メーカーが作ったクラフティブランド/ブルワリーや、大手メーカーに買収されて傘下に入ってしまった元クラフトブルワリーなんて(これこそがBAが排除したいもの)、常に情報収集しているか、時間をかけて調べるかしないと、わかりようがないのだ。

未来へ……

日本においては、そもそも「クラフト」の定義が明らかでない(はず)。

定義が明らかでないのを良いことに、国内大手メーカーもやりたい放題である。(「クラフトビール」という表記を避けてはいるものの、「クラフト○○」とか「○○クラフト」とかで上手いこと利用はしている。)

そうしたものに翻弄されないために、いろいろ勉強しておくと良いのだろうと思う。
勉強しないと楽しめない娯楽と言うのもシンドイが、勉強しておくとより楽しめるのは紛れもない事実だ。
(冒頭の注意書はいったい……)

とはいえ、四六時中ビール関連の情報ばかり追っているわけにもいかないだろう。
が、ビアスタイル・ガイドラインくらいは頭に入れておくと、大手メーカーややる気のないブルワリーの誤魔化しに気付けたりして、すこしは役に立つのではないかと思う。

さてもう疲れたので、ここらで切り上げて、ビールでも飲むとしよう。

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