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【書評・感想】問い続ける力

■書籍タイトル
問い続ける力/石川 善樹 (著)

■Amazonの商品説明から引用

内容(「BOOK」データベースより)
「自分で考えなさい」―誰もが一度は言われたことがある言葉だろう。
でも、何をどう考えたらいいのか?
そこで、様々な分野で突出している達人、9人のもとをたずねて聞いてみた。
「どんなことを考えてますか?」
時代、社会、文化、アート、性、経済、人間とAI…、問い続け、考える達人たちとの縦横無尽の対話は深く、広く、「Think Different」のヒントにあふれている。

■おすすめ度
★★★★★

本の構成、対談相手の広いカテゴリ、それぞれの思考法、私はとても好きな本でした。

■読んだきっかけ
メルカリでジャケ買いしました。
山口周さんが書かれている「ニュータイプの時代」で、問題を与えられてそれを解く受験勉強型の賢さではなく、課題をいかに設定するかが大切というようなことが書かれていたかと思います。

自分でも納得感のある言葉だったため、この本が参考になればと思い、購入しました。結果、大正解でした。


■内容まとめ
少し散らかったまとめになることご容赦ください・・・
印象に残った言葉が多く、備忘録も含めてnoteします。

物事の本質を捉えるために、例外を見ることは大切。良い例外、悪い例外とも気づきになることが多い。
害虫駆除剤の例、ベトナムの貧困による栄養失調の例はとても興味深いものでした。

考えるとは何か?
問いを小さく分解する。
 ↓
・いかにして考え始めるのか?
・いかにして考え進めるのか?
・いかにして考えをまとめるのか?

思考が進まない場合は、思考力のせいではなく、「問いの設定」が悪いことが多い。
科学者はWhy?なぜ?から始めない。
How?どのようにして?から考え進める。

なぜ?という問いにしてしまうと宗教的な回答になってしまう。
Why→Whoに行き着きやすい。

いかにして?という問いにすると科学的な回答になる。
What→Howにいきつきやすい。
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なぜ?を5回繰り返せ というのが良く言われているがそれも正しいと思っています。なぜ?の階層をどれくらいの幅で取るかの問題なのかな。と解釈しました。
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「健康」「平和」「幸福」だけは誰も反対しない。
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なるほど、と思いました。
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物事を大局的に見るには、「視点と視野と視座」この3つを行き来しないといけない。

視点:これは面白い切り口だなというもの
視野:もうちょっと全体的に眺めるもの
視座:もっと上から俯瞰してみたもの
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納得感もさることながら、レトリックがきれいで好きです。
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日本の文化を知る。
自分の国のことを理解することで相手の国を理解できる。

直感を磨くためには極端なポジションを取る。
アンケートの1~5があったら、1か5しかつけない など(!)

売れる or 売れない
好き or 嫌い を言って理由を考える。
特に好き嫌いは知識ではなく自分の価値観なので表明しづらい。
そのなかでも「好き」を表明するのはリスクがある。
例えば、本を読んで「たいしたことなかった」というと、自分はもっとレベルが高いと思わせることができる。
一方で、「この本はとても好き」というと、「おまえのレベルはその程度か」と思われるリスクがある。
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もともと好き嫌いははっきりしているタイプでしたが、改めて「好き」をnoteで発信していきたいと思いました。
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縦と横の思考で物事をみることが大切。自分だったらどうするか、をシミュレーションする。
縦:時間軸=歴史
横:地理的に世界の様々な考え方を知ること


ビジョンを作るのがうまい=仮想敵を作るのがうまい。

AppleのThink differentの仮想敵は、Think differentしていない人たち。ゾロアスター教は光と闇の対立構造で、闇を敵とした。


自分の仕事の成功とは何か、を数値以外で語れるようになることは大事。
社会的価値とか文化的価値というのは数値化しづらい。


■こんな人におすすめしたい
・課題設定の概念を理解したい方
・ジャンル問わず広範囲な知識を求めている方


■あとがき
内容まとめがメモっぽくなってしまいましたが、2回読むほど好きな本でした。序盤で概念が語れれ、そのあとは様々なジャンルの方との対談がまとめられていますが、普段見聞きしないようなジャンルの方たちの意見が新鮮で、且つ自分のことに置き換えて考えると確かに納得感がある不思議な感覚でした。

「スタンド使いはスタンド使いと惹かれ合う」ように
「良い問いは、良い問いと惹かれ合う」状態を目指して、日々実践していきたいと思います。

5年とか経ったらまた読み返したい本でした。


おしまいです。それでは、また!


読んで頂きありがとうございます。 このnoteを読んで、少しでも何かを感じていただいたなら嬉しいです。