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山の日に

ふと思い付いて、夫とふたりで山へ行きました。

東京の八王子市にある今熊山。
505mの低山です。山登りというより、お散歩といったほうがいいかも。

休日とはいえ、飛び石連休で翌日も仕事だったので、遠出せず家でのんびり過ごそうか迷いました。
でも天気も良いし、部活に行く次女の弁当を作るついでに夫とふたり分のおむすびを握って、ゆっくり目に出発。
(長女は「ついこの間、山へ行ったばかりじゃん」とお留守番でした)

JR五日市線の終点・武蔵五日市駅から京王八王子駅行きのバスに乗り、10分もしないうちに今熊山登山口バス停に到着です。

まずは今熊神社を目指す。
今熊山登山口バス停といっても、そこから登山口まで意外と遠い。炎天下のアスファルト歩きは暑かった。

左の石段を登ってお参りしたあと、右の鳥居の奥の山道へ。

私は2回目、夫は初めての今熊山。
町から近いのに、一歩踏み入れるとすっぽり自然に包まれる感があって、いつか家族で歩きたいなぁと思っていました。

ポツポツ話しながら、ゆっくり登ります。
「東京タワーは何mだっけ?」
「たしか333?」
「スカイツリーは?」
「ムサシ(634)じゃなかった?」
スカイツリーのほうが、今熊山より高いんだね。

スカイツリーからの眺めもいいけど(展望台は一回しか行ったことないけど)、ここからの眺めもいい。連なる山々と麓から広がる町を眺めていると、つながっているなぁと感じます。
ここまで登れば、山頂はもうすぐ。

公園の広場みたいな山頂。
残念ながら眺望はイマイチ。以前、私が訪れたのは冬だったので、葉っぱが落ちて眺めが良かったけれど、夏は青々と繁った草木で遮られていました。
山登りは、ここで終了。日陰のベンチでおむすびを食べて、エネルギーチャージ。

山頂に今熊神社の奥の院があります。
今熊山は、山頂で失くしたものの名を呼ぶと戻ってくる「呼ばわり山」のひとつだそう。
最近、慌ただしくて自分の楽しみを後回しにしてしまうので、楽しむ気持ちが戻りますように、と願いました。

次は、私のお気に入りの金剛の滝へ。
別ルートのほうが楽に行けるけど、今回は今熊山経由で。

今熊山から金剛の滝まで、ググっと谷底へ落ちるように山を降りていきます。足元注意!

しっかり底まで降りたら、金剛の滝まで0.2キロ。

でも、滝どころか川すら見えない。
河原のような道を奥へ進んでいきます。

※ここを水が流れている場合、増水しているので先へ進まないようにしましょう。

谷の奥に、小さな滝が流れているのが分かりますか? 金剛の滝・雌滝です。
こぢんまりとした滝つぼでは、ファミリーが水遊びしていました。

なので、あまり写真を撮ることが出来ず。
金剛の滝が面白いのは、滝つぼの水がこのまま地下に吸い込まれてしまうこと。沢となって流れていかないのです。
滝つぼは、まるで天然のプール。急な流れや深みがないから、小さいお子さんも安心して水遊びができますね。
(誰も居なかったら、おばさんが水遊びしたかった)

金剛の滝の最大の魅力は、雌滝の横の手掘りのトンネル。

チェーンを掴んで登っていくと。

洞窟の向こうに、もうひとつの滝が。

金剛の滝・雄滝。
落差18mというけれど、そこまではないと思う。だけど秘境感抜群です。
崖に囲まれた狭い空間には、滝と滝つぼだけ。涼しい空気が満ち溢れています。水も澄んでキレイ。もう我慢できない。靴と靴下を脱ぎ、滝つぼへIN!

滝を見守るように不動明王様がいらっしゃいます。
以前はホームのように遊びにきていましたが、
新型コロナや家族のさまざまな変化があり、しばらくご無沙汰していました。
またそろそろ、戻ってきてもいいでしょうか…?

金剛の滝で涼んだ後は、地元の方から教えてもらった林道を歩きます。

滝つぼから一旦姿を消した水は、ある地点で姿を現し、でも一部を地中に残したまま、流れていきます。
人の感情と、どこか似ていますね。

令和元年の台風か、その後の台風か。倒木があちこちにありました。
自然の猛威は凄まじい。

それでも季節が巡り、草木の息吹を感じるとホッとします。
ある自然ガイドさんが「自然は変わらないのではなく、変わっていくことが自然なんです」と仰っていたことを思い出しました。

林道を歩いて、本日のお散歩はおしまい。
お昼ごはんは、戸倉しろやまテラスという廃校を利用した施設で食べることに。


施設の方から「今、人数制限しているから、この先の景色を眺めて待っていて」と、おすすめスポットを教えてもらいました。

涼しい風が吹いていました。
手前の木はもみじで、11月下旬から12月上旬は真っ赤に染まるとか。

秋も来たいね。

歩いたからね、昼間からビールで乾杯。

でも真夏のビールなんて、すぐに汗で蒸発しちゃう(飲んべえの言い訳)。続けて冷酒も頂きます。

考えたら、夫とふたりで山へ行ったのは、いつ以来だろう。
家族全員で行かないときは、どちからかが残って子どもと留守番していたからね。
気付けば、あの子たちも大きくなったものだ。
たまには、そろそろ、夫婦で遠出してもいいのかな。

最後は、石舟橋から秋川渓谷を眺める。
川遊びしている人がたくさんいました。

久しぶりの、夫婦ふたりの山滝散歩。
これからは、子どもたちに留守番をお願いして、たまにはいいかもしれませんね。

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