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池上ポタリング
1ヶ月以上も前になりますが、大田区池上までポタリングしました。
このあたりは我が家からちょっと行きづらく、あまり馴染みのない場所ですが、一年ほど前に妄想散歩をして以来、気になっていました。
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中央にドーンと推してある池上本門寺へ行ってみよう!
子どもの受験が落ち着いたら遊ぶぞ! と思っていたのに、なんだかんだとせわしない毎日。遠出する時間が作れずにいましたが、そんなときこそポタリングかも。
我が家から池上まで、それなりに距離はありますが、相棒のママチャリで行ってきました。
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家からひたすら走って、最初に自転車を止めたのは「大田文化の森」。
公共施設のようだったので、トイレに寄ろうと駐輪場を探してうろうろしていたら、面白そうな案内図を発見しました。
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関東大震災後、多くの文化人がこの地に移り住み、互いの家を行き来しては交流を深めたとか。へぇ、知らなかった。龍子記念館は行く予定なので、近辺をうろうろしてみたい。
それはともかく、自転車を止めてトイレに行こう、と思ったら。
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今どきのカフェとは違う、懐かしい雰囲気の喫茶店を発見。ちょうどお昼の時間だったので、ここでランチすることに。
(ついでにトイレも🙇♀️)
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店内には、季節の花や手作りの作品が飾ってありました。子どもの頃に憧れた、お洒落な喫茶店そのもの。
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スープカレーをいただきました。
ずっと外にいて身体が冷えたので、温かなスープが嬉しい。
ケーキも美味しそうでしたが、甘いものはほかのお店で、と考えていたので、次回のお楽しみに。また来なくちゃ!
さて、本門寺へ向かいますか。
と思ったのですが…。
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梅干のお店を見つけて、思わず中へ。
池上梅園があるから、そこの梅干かしら、と思ったら、和歌山の紀州南高梅だそうです。そう聞いて買わずに出るのも気が引けて、お手頃なものを一箱購入。
なにもここで買わなくても…と思ったのですが、家で食べたら、さすが美味しい。買ってよかった。
気になるお寺も発見。
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「蟲ふうじ」ってなに?
後で調べたら、子どもの夜泣きなど「疳の虫」をお祓いするものとか。
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お寺の掲示板、いいこと書いてありますね。
「足元を見ながら まず登る」、なんだか沁みます。
そんなこんな寄り道しながら、ようやく本門寺に到着。
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立派なお寺さんですね!
本門寺は、日蓮宗の大本山。この地で日蓮が入滅したそうです。
自転車を停めて、中へ入ります。
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長ーい階段を登って、仁王門。
本門寺は、こんもりとした高台の一帯にあり、とても広いです。まさに「お山」。
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大堂。
まわりに高い建物がなく、空が広い。山頂にいるような開放感がありました。本門寺、こんな良いところとは。
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うろうろ歩いていると、なんだか気になる階段が。
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落ち葉が散って、風情ありますねぇ。
さっき登ったばかりなのに、つい降りてしまう。
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階段の真ん中あたりに、多宝塔。
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立派な供養塔ですね。森の中の朱色が、とても鮮やかです。
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大切に祀られている場所だからでしょうか。
木漏れ日が差し込み、清々しさを感じました。
階段を降りたところにあるのが、本行寺。
日蓮は、ここで亡くなったとか。
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本堂の奥にある、ご臨終の間は、日蓮が亡くなった部屋の跡に建てられたお堂だそう。
堂内は撮影禁止でしたが、靴を脱いで自由に中へ入ることができました。
ここ、非常に良かったです。
たまたま参拝者がいなかったこともあるのでしょうが、余計な音がなく、ひとの気配もなく、まるで時が止まったかのよう。そこまで広くありませんが、静かなお堂に座っていると、余計なことが頭の中から消えて、軽くなった気がしました。
裏には日本庭園もあり、心ゆくまで過ごすことができました。
池上を訪れたら、食べたかったもの。
それは久寿餅(くずもち)。
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noteでフォローさせていただいているタカちゃんから「池上は久寿餅が美味しいです」と教えてもらい、ぜったい食べるぞ!と楽しみにしていました。
本門寺の近く、老舗の風格が漂う池田屋さんで、お茶することに。
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くず餅というと、透明で涼しげな和菓子を思い浮かべますが、そちらは葛粉で作る葛餅。関東のくず餅(久寿餅)は、小麦粉を発酵させて作るそう。発酵食品なので少し酸味があり、しっかりした食感で食べごたえがありました。
池田屋さんのイートインで嬉しかったのは、黒蜜かけ放題なこと。たっぷりかけていただきました。美味しかった!
タカちゃん、教えてくれてありがとうございました。
次に向かったのは、大田区立龍子記念館。
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日本画の巨匠・川端龍子(かわばたりゅうし)の記念館です。
龍子を「たつこ」と読み、女性だと思い込んでいた阿呆なわたしですが、実際は男性。
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1日3回、記念館の向かいにある龍子公園を開放し、龍子の旧宅とアトリエを職員さんが案内してくれます。わたしは14時の回に参加しました。
(開館日の10:00、11:00、14:00。約30分)
まず案内されたのは、記念館の外観。
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龍子記念館、今は区立ですが、もともと龍子が自分の作品を鑑賞してもらうためにつくった私設美術館だそう。建築好きの龍子が、自身で設計し、こだわって造り上げたこの記念館は、ほかの美術館にない特徴があるとか。
上の写真は展示室を外から見ていますが、どこか分かりますか?
答えは、窓。
龍子は、自然光の中で鑑賞されることを望んでいて、展示室に大きな窓を作ったそうです。光の影響で作品が劣化したときは、自分で直せばいい、ということらしい。でも龍子の没後は、作品を守るために窓を塞いでいるそう。
そのまま龍子公園へ向かいます。
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まったくうまく撮れなかったけれどアトリエです。
天井の高さは4m、広さは60畳もあり、自然光が入るように窓も大きい。龍子の作品は大画面なので、広さや大きさが必要だったそう。
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自然光のこだわりは旧宅にもあり、この部屋の天井には電灯がありません。
ここの見どころは、左にある「伝 俵屋宗達《桜芥子図襖》(複製)」ですが、それよりもわたしは暗がりに惹かれました。谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」に書かれていた「美」は、こういうことなのかしら。
川端龍子、名前のとおり、龍がお好きのようで、さりげなく、あちこちに龍のモチーフがあります。
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入り口から建物へのアプローチは龍の体で、敷石は龍の鱗。記念館自体も、上から見るとタツノオトシゴの形をしているそうです。
うーん、さりげなさすぎて、教えてもらわないと分からない(笑)
ちなみに、池上本門寺の大堂の天井画は龍子の遺作で、未完の龍とか。親交のあった奥村土牛が眼を点じて、開眼供養をとげたそう。
えー、本門寺の大堂は行ったのに、全然気づかなかった! また行かなきゃ。
職員さんからそんなお話を聞いて、とても面白かったです。
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案内後、記念館で龍子の絵を鑑賞しました。
どれも大きく、迫力ありました。とくに「香炉峰」というスケルトンの戦闘機がドーンッと描かれた絵は、奇抜でド迫力。
(興味のある方はググってみてください)
これらを自然光で見たら、どんなふうに印象が変わるのだろう。朝昼晩や天候によっても違うでしょうね。
展示してある作品の中で気に入ったのは、この3枚。絵葉書を買いました。
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龍子記念館、入館料は大人200円、小中学生100円ですが、本当に200円でいいの⁈ と思うくらい満足感がありました。
龍子記念館を出て、ふたたび本門寺へ向かう途中で公園を発見。
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街の中で「山」を見つけると、つい寄りたくなってしまう。公園の真ん中の階段も気になる。
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「馬込文士村 散策のみち」の案内図に「馬込は昔から九十九谷と呼ばれ、丘と谷が複雑に入り組む起伏に富んだ地です。」と書いてありましたが、たしかに坂が多い。今は住宅地ですが、ほんの100年くらい前は、まったく違う景色が広がっていたのでしょうね。
佐伯山緑地から坂を上って、下って、また上って、ようやく本門寺に到着。大堂の中は撮影禁止で写真を撮ることはできませんでしたが、天井画をしっかり見てきました。未完ということで、ぼんやりと不明瞭な龍でしたが、薄暗い堂内からぬーっと抜け出てきそう。夕方だったから、余計そう感じたのかな。
本門寺と龍子記念館は、セットで訪れると面白いと思います。
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最後に池上梅園へ行くことに。
梅だから時期が違うよなぁ…と思いつつ。
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はい、このとおり。
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まったく咲いていません(笑)
傾斜になっているので、満開の時期は美しいでしょうね。
ここで閉園時間となり、池上ポタリング終了。
広く開放感のある本門寺、見応えのある龍子記念館など楽しかったです。久寿餅も美味しかったし、池上、良いところですね。
じつは、気になりつつスルーしてしまったお店や、馬込文士村の散策、EVER GREENのケーキなど、心残りが多数。
また遊びにいかなきゃ!
池上の久寿餅を教えてくれたタカちゃんのnoteです。タカちゃん、美味しい情報をありがとうございました!
またおすすめがあったら教えてください♪
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