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「野良連合」に何が起こったのか - 炎上最前線のノンフィクションルポ(前編)

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2020年8月、大手プロeスポーツチーム「野良連合」がネットで大きく炎上した。事態は深刻化し、スポンサー企業の降板騒ぎや訴訟問題、代表辞任騒動にまで発展している。

今回炎上の発端となった「告発」を行った本人が、騒動の裏側で何が起こっていたのかを解説しつつ、騒ぎの全貌を明らかにする命懸けの体当たりルポをお届けする。



1.はじめに


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まずはじめに簡単な自己紹介をさせていただきたい。
私の名前は滝沢ガレン。

普段はTwitter上で5chまとめブログの真似事をやっている。

世の中で起きる「炎上騒動」をまとめたり、
フォロワーさんから寄せられたタレコミを元に
「事件の告発」を行ったり…

今回の野良連合の炎上は、そんな私へ寄せられたとあるタレコミから始まった。




2.「野良連合」とは?


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「野良連合って何?」という方のために簡単に解説する。


野良連合は、日本有数の「プロeスポーツチーム」だ。名前が半グレ組織「関東連合」に少し似ているが、もちろんなんの関係もないクリーンな団体である。

eスポーツとは、テレビゲームやスマホゲームなどゲームを競技化して興行スポーツにしたもの。
ゲームでお金を稼ぐ人たちは「プロゲーマー」と呼ばれる。

プロ野球選手が野球をやりながらお金を稼ぐが、プロゲーマーはゲームをやりながらお金を稼ぐ。

ゲームでどうやってお金を稼ぐかというと、下記4つの方法が考えられる。

①スポンサー企業からの収入
②大会に出場して得られる賞金やファイトマネー
③関連グッズ販売 / ファンイベント実施による収入
④ゲームのプレイ模様を配信(生放送)して得られる広告料/視聴料

①~③は野球やサッカーなどの普通のスポーツと同じである。

eスポーツの世界でも、ユニフォームにスポンサーロゴが入ったり、メーカーが自社製品のコントローラーやパソコンなんかを選手に使ってもらって宣伝を行うのだ。

そんなプロeスポーツチームのひとつである「野良連合」は、現在何種類ものゲーム部門を保有しており、部門によっては世界大会で活躍するなど「日本有数のプロチーム」として界隈に認知されている。

解説はこのぐらいで十分だろうか。
詳しくは各自野良連合の公式HPを観てほしい。




3.事件のはじまり


ことの発端は、私に寄せられたこんなDMだった。


ああああ


先に述べたように、私は普段からTwitterで炎上騒動のまとめツイートを投稿している。
そのため、たまにこうやって「取り上げて欲しい事件」をフォロワーがタレコミしてくれる。

なんでもDMによると、「『野良連合』が、VALORANTというゲーム部門に所属するプロ選手達に対して給与を払っておらず、しかも結局払わないままチーム自体が解散した」という噂があるらしい。

野良連合といえば、eスポーツファンなら誰もが名前を知っているほど大手のチームであり、しかもVALORANTといえば現在世界中で最も流行中のゲームだ。

実をいうと、私は昔から野良連合に関する黒い噂はちょいちょい耳にしていた。しかし、そのどれも「噂」どまりで、証拠らしい証拠は掴めていなかったため、これまで滝沢ガレンのTwitterで取り上げたことはなかった。


「もし証拠を掴めれば、大いに話題になるかもしれない」


ツイートがバズる予感を感じた私は、早速タレコミにあった元所属選手の配信録画をチェックした。

配信上では、確かに元所属選手が「給与未払いがあった"風のこと"」を語っていた。が、残念ながら決定的な明言はされておらず、ここにも確固たる証言や証拠は残されていなかった。


そこで私は、Twitterで下記のツイートを行った。


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自分で読んでも、ストレートすぎるツイートである。

あまりにもストレートすぎて、ツイートして程なくして、とある人物からこんなDMが届いた。

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なんと、チーム「野良連合」の代表でありチームのオーナーの Kizoku氏から直接コンタクトがあったのだ。

DMには、
「野良連合を給与未払いが原因で辞めた人がいたら連絡をくれ」というツイートは、風評被害および名誉毀損になるので削除しろ。削除しないのであれば弁護士に相談する!
と書いてある。

つまり、「ウチは給与未払いなどやっていない!」という主張だ。


主張自体はある意味当然というか、普通の反応だ。

しかし私は、この時点で「コイツ、やってるな」と確信していた。



長らくツイッターで他人の粗探しをしていると、とあるひとつの法則に気づく。
それは、「初手で脅し気味に法的措置をチラつかせて来る奴は大体クロ」という法則である。
これまでネットで炎上してきた数多の芸能人や企業をみてきて、この法則は十中八九当たる。

心のなかでは「コイツはクロ」と確信しつつも、弁護士に相談されては面倒なので、ひとまずツイートは削除することにした。
そして、デキる社会人である私は、ただツイートを削除するだけでなく、削除した旨をしっかり報告した。



そしてさらに、無関係の下記ツイートを投稿した。


※このツイートは野良連合とは無関係なので特にこれ以上触れない



その後、これらのやり取りがeスポーツ界隈でプチバズを起こして多くの人の目に入ったせいか、またもや私宛に一通のDMが届く。

そして、ついに第一の疑惑が浮上することになる。




4.第一の疑惑「世界大会期間中のパパ活」

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水面下で私とKizoku氏の間にバチバチ火花が散りつつあるなか、私のTwitterへ新たにこんな情報提供が寄せられた。

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突然現れた謎の海賊王。
「探せ!」といいながら、ご丁寧にもURLを貼ってくれている。
めちゃくちゃ優しい海賊王である。

普段であれば、この手のURLはスパムの可能性があるので絶対に開かない。
特に今回はURLに「jirai(地雷)」という怪しい文字列が含まれているため、なおさらリンクを踏むことはできない。

しかし、海賊王の威厳が、覇王色の覇気が、私にリンクを踏ませた。

恐る恐るリンクを開く。

果たしてどんな財宝が眠っているというのか。

グランドラインの向こうには何が広がっているのか。


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────トンネルを抜けるとそこは、パパ活掲示板でした。

(※プライバシー保護のため、写真には目線を入れています)


「パパ活・・・掲示板・・・?」

なぜこんなものを見せられているのだ、と思いながら、目の前に表示されたピンク色のジャケットを着た男性の顔を眺めて、ふと思った。


「あれ・・・この人どこかで見たような・・・」


「どこだっけ・・・」


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「どこかで・・・・・・・・・」


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!!!!!!!!


そう、パパ活掲示板に晒されていたのは、どうみてもKizoku氏だったのだ。


しかもこの掲示板、よくよくタイトルを読むと、
ペイターズ PJ地雷 掲示板」とある。


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ペイターズとは、主にお金持ちの男性向けの出会い系アプリ、要はパパ活アプリである。

PJ地雷 掲示板」とは、「パパ活女子 地雷掲示板」の略であり、どうやらこの掲示板は、パパ活アプリに出没した地雷パパ(評判が良くないパパ)を晒し上げる掲示板のようなのである。


恐る恐る画面をスクロールしていく。


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プロフィール写真は1枚目が顔写真で、2・3枚目は大量の札束の写真。
4枚目はドンペリか何かの高級酒だろうか。


「何なんだこの大量の札束は・・・」
あまりにも下品なプロフィール写真に動揺を隠せない。
どうやら画像は19年11月のもので、名古屋で会える女性を探しているようだ。


さらに読み進める。


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自己紹介文は、「チャック・バス」という有名海外ドラマのイケメンの名前を名乗っている点に若干腹が立つものの、よくいるおじさんという感じだ。「歩く食べログ」というアダ名は、無類のラーメン好きで知られるKizoku氏ならではだ。

終盤にさりげなく挿し込まれた「食事のみは募集しておりません」という一文が非常にリアルである。

さらに画面をスクロールすると、最後にプロフィールが出てきた。


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「身長:180cm」
「体型:筋肉質」
「年収:1~2億円」

もし事実であれば、とんでもなくハイスペックである。

ペイターズは高年収の男性が集まるパパかつアプリとしてその筋では認知されているのだが、これだけハイスペックであれば、「Mr.ペイターズ」を名乗っていいレベルと言える。


「体型:筋肉質」という一行が気になって仕方がないが、それはさておき、やはり注目すべきポイントは年収である。

年収1~2億円というのはにわかに信じられないような高年収だが、何よりもあのプロフィール写真に設定された大量の札束である。

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一度これを目にすれば、パパ活女子は本当に年収が1億円以上あってもおかしくないと感じてしまうかもしれない。


さて、この掲示板だが、先ほど述べたように、ここは「地雷パパを晒すための掲示板」である。

上記の自己紹介文やプロフィール画像の下に、この投稿をしたパパ活女子のこんな一言メッセージが添えられていた。



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ドケチ。

とんでもなくドケチである。

仮にも年収1~2億円を名乗って、札束の写真をドヤ顔で掲載している男が、最初に合意した条件を後から値切ってくる。

そんなこと、ありえるか?

値切ったのが事実なら、あまりにもセコい。
とても年収1~2億円だとは思えない。

もしこの晒された男性がKizoku氏本人であれば、
彼は「一度約束したことを簡単に反故にする男である」ということになる。

果たしてこれは本当に彼なのだろうか・・・。


それにしても、なんという皮肉だろうか。


Kizoku氏によるチーム所属選手への給与未払いについて調査していたら、パパ活女子への給与未払いに突き当たるなんて・・・

とにかく1歩でも捜査が前進したことに違いはない。私は現時点での調査結果をツイートすることにした。



意外にもこれがなかなかの反響であった。

特に、「体型:筋肉質」というプロフィールに引っかかる人が非常に多く、中には、「彼はどうみても筋肉質ではない!我々のような本当のマッチョが筋肉質を名乗る権利を彼は侵害している!」などと言い出す過激派マッチョまで現れ始めた。

こんな神経質な筋肉質はさておき、本題を忘れてはいけない。選手への給与未払いがあったのかどうか、である。

もし本当に選手への給与未払いがあったのなら、選手へ支払われなかったお金がこうしてKizoku氏の私生活に浪費されている可能性がある。

野良連合はかつてPUBG部門がプロリーグ「PJS」にも出場していたが、もしかするとKizoku氏はPJSを「パパ活女子の略である」と勘違いしているのかもしれない。


しかしながら、やっぱり最初に考えなければいけないのは、「本当にチャック・バス=Kizoku氏なのか」という点だ。


確かに写真は完全に本人だし、自己紹介なんかも完全に本人なのだが、気になるのは「名古屋で会える女性を探している」という点である。


無題aaa

なぜ名古屋というキーワードが気になるのかというと、野良連合は基本的に関東で活動しており、Kizoku氏の活動も自ずと関東が中心になるからだ。


「もしや、Kizoku氏のアンチによるいやがらせ投稿か・・・?」


Kizoku氏が名古屋に用事なんて、そんなことなかなかないはず。
そう思った私は、チャック・バスが名古屋に滞在しているという11月7日から11月11日までの期間、Kizoku氏が名古屋に出向く理由がないか調査を行った。


すると・・・・・・・


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あ っ た 。

あったよ。理由。

なんとチャック・バスが名古屋に滞在した11月7日~11日にドンピシャでレインボーシックシージ(※以下 R6S)の世界大会が名古屋にて開催されていたのだ。


・・・いや、待て。落ち着け。

確かに野良連合にはR6S部門があり、しかも「野良連合といえばR6S」というくらいR6SにKizoku氏は力を入れている。

しかし世界大会が名古屋で開催されているからといって、チャックバス=Kizoku氏を証明することはできない。なぜなら、Kizoku氏がその世界大会に行ったかどうかがわからないからである。

Kizoku氏が世界大会にいった証拠がない限り、この説はぜっt

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行ってました。世界大会。

これ、Kizokuさんです。
チャック・バス活してます。確定です。

チームオーナーとしてR6S世界大会へ視察をしにいったと思いきや、裏ではマッチングアプリでこれ見よがしに札束を見せびらかしつつ、パパ活女子のケツを札束でひっぱたいてます。
年収1~2億円な上に筋肉質でありながら、パパ活料金を値切ってます。


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(8月29日19時 追記)


「Kizoku氏は世界大会に視察に行った」と記載しましたが、正しくは、「出演しに行った」でした。当時の映像が、野良連合のアカウントに残っておりました。

めちゃくちゃカブいてる。
昼は傾奇者、そして夜はチャック・バス。
この群衆の前での堂々たるMCは、目をみはるものがある。

(追記終わり)
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少しずつ彼の本性が見えてきた、そんな時だった。


今回のこの一連の事件で、最も衝撃的な情報が舞い込んでくる。
そして、第二の疑惑が浮上する。ラブ・ストーリーは、突然に。





5.第二の疑惑「未成年女子 飲酒強要&準強姦疑惑」


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Kizoku氏のパパ活模様をツイートしてから、およそ1時間がたった頃だった。

それは突然、私の目に飛び込んできた。


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Twitter上で、Amaryllisと名乗る女性が、「Kizoku氏に『タクシー代を出すから会おう』と話をもちかけられ、会ってみたらお酒を飲まされ泥酔。起きたらKizoku氏が宿泊するビジネスホテルにいて、性行為を行った後だった(しっかり避妊はしていた)」というとんでもない暴露話をいきなりブチ込んで来たのである。


この瞬間、私、滝沢ガレンの世界線が変わった。

これまでは、やれ「チャック・バス」だの、「歩く食べログ」だの、
「筋肉質」だの、「歩くチャック・バス」だの、ある意味でとても微笑ましいKizoku氏の一面を紹介してきた。

「闇に切り込む滝沢ガレン!」などといいながら、可愛らしい闇しか相手にしていなかったのである。

そこに、「女性を泥酔させての性行為」である。
よせばいいのに、私はさらなるパンドラの箱を明けてしまう。よせばいいのに。


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女性「多分ですけど19なりたてだったと思います」



女性 = 未成年



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ダイバージェンスの壁を破り、越えてはいけないラインを越える。


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大いなる航路(グランドライン)をついに越える。


Kizoku氏、第二の疑惑「未成年女性への飲酒強要と準強姦」が浮上。

この未成年女性、Amaryllisさんによる「酒を飲まされ泥酔させられ、準強姦された」という発言が出てしまった以上、今後の展開はふたつにひとつだ。

A. 女性が嘘をついており、Kizoku氏を貶めようとしている
B. 女性は嘘をついておらず、Kizoku氏は未成年女性に酒を飲ませて性交した

あまりの急展開に、本来Kizoku氏の闇を暴こうとしていた私でさえも、Aの「女性が嘘をついている」という展開を願ってしまっていた。
頼む、さすがの私もそんな深すぎる闇は求めていない。
Amaryllisさん。お願いだ。「筋肉質」で笑っていた頃の私を返してくれ。
頼むから、「ちなみに当時の証拠は残っていません」と言ってくれ。


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Amaryllisさんの、馬鹿野郎。



Amaryllisさんは、しっかりと証拠を残していた。
Kizoku氏とのSMSのやり取りである。
Kizoku氏は、確かにAmaryllisさんと2018年に会っていたどころか、「誕生日おめでとう(≧∇≦)」と、Amaryllisさんの年齢まで把握していたと思われる発言までしていた。

(※ちなみに、私が独自入手したKizoku氏の電話番号と照会したところ、完全にKizoku氏 本人だった)

その後、Amaryllisさんがゲーム配信を始めた。

泣きそうになりながら私は、彼女の配信を開き、直接さまざまな質問を投げかけることにした。

その結果、以下のことが判明した。(配信録画URL付き)



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チャック・バス、今すぐ帰ってきてほしい。
「筋肉質」で散々イジられていた頃のチャック・バスに会いたい。
もうこれ、笑えないよ。


ちなみに、その後の調査により、

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Amaryllisさん以外にも、「Kizoku氏と泥酔したまま性行為に及んだ(生中出し×2回)」という女性の投稿が発見されている。

こちらの女性はAmaryllisさんとは違い、行為後のトラブルには発展していないものの「記憶が飛ぶまで泥酔させてホテルへ連れ込む」というCCチェーンをKizoku氏が得意技にしていそうな様子が伺える。

加えて、Kizoku氏と関わりがある、とあるキャバクラ嬢の方と別件でDMのやり取りをしていたのだが、その方にこの「未成年女性 泥酔CCチェーン疑惑」の話題を振ったところ、

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「おそらく結構な女の子に同じことをしているのではないか」という貴重な意見を貰えた。



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選手への給与未払いはあったのか」という話の本筋は完全に吹き飛ばすレベルの闇が突然降って湧いてきた。しかし、話はまだまだ続く。


次回、「後編」ではついに今回の事件の核心「給与未払いの真相」についてメスを入れる。思いも寄らない驚愕の事実が明らかに!



※参考 野良連合 スポンサー企業一覧

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おまけ


今回、パパ活掲示板に関する情報をタレコミしてくれた海賊王だが、私がこの記事を執筆するにあたって「IDなどを公開してもいいか?」と質問したところ、

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海賊王のくせに匿名を希望してくるというめちゃくちゃシャイな海賊だった。(アイコン画像の公開は了承済み)


後編につづく

後編はこちら


※この「炎上最前線ノンフィクションルポ」をこちらのYouTubeチャンネルで動画でもまとめています。よかったらチャンネル登録で応援していただけるとうれしいです。

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