見出し画像

鍵盤ハーモニカ

学校教材として、必ず小学1年生の春に購入する鍵盤ハーモニカ。

はじめに鍵盤ハーモニカについてご説明。

鍵盤ハーモニカは、1961年に鈴木楽器製作所という会社が開発した鍵盤楽器です。

スクリーンショット 2020-09-24 11.41.50

これは私が実際に小学校で使っていたモデルの写真です。

今見ると、結構かっこいいです。

唄口という吹き口は、立奏用と、机に置いて演奏するためのホース状のものと2種類付いていました。

その後、改良を重ねたのち、1967年に「教材基準」として文科省より指定され、鍵盤ハーモニカが普及し始めたわけです。

やはり楽器なので、そこそこ高価ではあります。今年注文票に書かれていた金額は5800円でした。恐らくランドセルの次に高価なお買い物です。

しかし時はまさしくコロナ禍真っ只中。学校は休校で本当に登校できるようになるのか?いつから??部屋の隅では新品のランドセルが埃をかぶっている。鍵盤ハーモニカは、口で吹いて音を出す楽器。そんなもの本当に使える日が来るの?

けれど、学校様が注文を取っている。購入を促している。

・・・一抹の不安。

「今は購入を見送ろう。なぜならうちにはお下がりがある。アマゾンで検索したら、デザインも全く変わっていない。17年も前に購入したものなのに。。?」

なんと長女(23才)が当時購入したものと、ほとんどデザインも機能も変わっていないではないか!

車は電気で走り、ネットは無線になり、スマホという高機能PCを一人一台持ち歩く時代なのに、鍵盤ハーモニカのデザインも機能も17年前とほぼ変わっていない。それどころか、私が使っていた40年前のクラッシックなデザインのものとも変わっていないのだ。

「んーん!それなら尚更好都合♪17年前の年代物だなんて、誰も気づかないわ」

という事で、もし使うなら新しいものをアマゾンで♪と決断、注文票はシュレッダーへgo。

その後少しずつ分散登校が始まり、7月には保護者会が開催。

鍵盤ハーモニカについては特に説明もなかったので例年通りという事なのだろう。

見れば鍵盤ハーモニカ用の教科書までもらっている。これは確かにやらない訳には行かないか・・・

7月下旬、案の定授業で使うとの御触れ。一応きれいに拭いて、唄口は新しいものを購入。持ちにくいだろうからと、手提げの袋もサイズに合わせて手作りしてみた。

しかし感染者増加の一途、「東京大丈夫?」と不安が大きくなる中、夏休みに突入。

夏休み明けの荷物一覧の中にもしっかり、「鍵盤ハーモニカ」と書かれている。

「やっぱり使うのか?本当に?」

マスクを常に身につけ、給食中は私語禁止、やれ手の消毒だ、やれソーシャルディスタンスだと厳戒態勢の中、

「あれ、吹くの?」

いや、吹くのは問題ない。各楽器メーカーもホームページで、吹いても飛沫は無いと断言している。実証実験の様子も公開している。

それよりむしろ授業の後だ。

世の小学生男子が、あの唄口ホースを振り回さないわけがない。ブラブラ持ち歩かないわけがない。格好の餌食、制約の多いコロナ禍学校生活での最高のお楽しみツールではないか!小学生男子のイマジネーションを見縊(クビ)ってはならない。

一体どういう対策を考えているのか、ここは確認せずに済ますわけにはいかないので、例の連絡帳にて質問。(実際には、A4用紙に5つほど質問を書いた。回答は夏休み明けに個別面談があるその時にもらう予定で)

「唄口ホースを振り回したり、遊んでしまうような時の対策はどうする予定でしょうか?」

************************


短い夏休みも終わり、登校1日目、個人面談のために学校へ。

早速問い合わせていた5つの項目のひとつ、鍵盤ハーモニカを使うか使わないか、聞いてみた。


ポイント

担任に質問するときは、事前に質問を纏めて伝えておく

回答は、「上もコロコロ意見が変わるのでこちらも困っているんですよ〜。やれと言ったりやるなと言ったり。。。でですね、鍵盤ハーモニカは暫くは使わずに別のやらなきゃいけない内容を前倒しして、使えるようになったら、鍵盤ハーモニカを持って来てもらうということになります。」

「なります!」ったって、この判断聞いてるの、今の時点で私だけ。他の保護者はいつ知ることになるんだ?持ち物に書かれているのは明日だぞ?


訊かれたら考え始めるのが学校

「それで、暫くはどんな授業を?」

「音楽を聞いたり、リズム遊びです」

「鍵盤ハーモニカは学校に保管ですか?」

「置き場所の関係でご自宅に保管をお願いします」

置き場所ないのに買わせたのか・・・?

「はぁ・・・では明日は持たせないようにします。。。。」

そもそも、購入見合わせという選択肢は無かったのか、甚だ疑問に思うところ。

9月下旬になって、改めて確認したところ、

「もう少ししたら使う予定です!せっかく買ったのでね〜」

せっかく買ったって何?

買わせたの誰?


学校とのやり取りで大切なのは根気と忍耐

★"質問”をする。(クレームではない。あくまで質問をして考えてもらう。学校は一回発した言葉は絶対に覆さないので、最後もこちらが納得した風なやり取りで終わらせることが必須。この繰り返しをすることによって、数年後には変わる。すぐには変わらないが、1年生の時からコツコツとやり取りをすることによって高学年ぐらいには少しは変わる。なので気長に構えることも大事。

★学校という組織は、すぐには変わらないけれど、何度も何度も発信することによって、周りの保護者も同じように疑問を持つようになる。全員が言葉を発しなくても、気持ちの上で疑問を持っていれば、いずれ何かのタイミングで波及していくもの。焦るとクレーマーになってしまうので要注意。


鍵盤ハーモニカ自体は、楽器としても秀逸で、プロの奏者がいるほど。

けれど、学校教育で全員に購入させるというのは疑問がある。

毎年ゴールデンウィーク明けの団地のゴミ置き場には大量の鍵盤ハーモニカが廃棄されている。

環境とリンクさせて、保護者も教師も「本当に必要か」を落ち着いて考えないといけない。

楽器メーカーにも、毎年大量に廃棄されている事を知ってもらいたい。

#小学校 #子育て #学校教育


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?