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届かない手紙 この胸に

久しぶりに泣いた
ちょっと止められなかった

忘れてたはずの笑顔
思い出すのはいつだって苦しいときだ

話がしたいと思ったら、止まらなかった

自分の人生だもの
誰に頼ってみても結局は他人事
そりゃそうなんだってわかってたって
一人じゃ立ち向かえないときはあって

そのたび探すけど
どこにも見当たらなくて
記憶を探っても思い出は褪せていて

空いたままの穴
出会ったピース
似てると思ってはめてみるけど
やっぱり少し違ってて
代わりなんていないんだって気づくんだ

「バカかお前」って笑い飛ばして欲しくて
「大丈夫か」って寄り添って欲しくて


一人じゃなくて
たくさんの温もりは確かにあって
それなのに孤独も確かに感じて
勝手に一人悲しんで

わがままだね
笑ってよ
あの時みたいに

あれからずっと夢にも出てこないでさ
よっぽど楽しいんだろうね

誓ったこと
あなたの分も生きるということ

まったく叶ってないから
恥ずかしくまだ行けないよ

胸張って会えるまで
がんばるから
そっと見守っていてね


もう何年も経つのに
ふとして落ちる涙
思い出して少し落ち着く心

明日の朝、目が腫れてないといいけど
おやすみ、ありがとう、元気でな

久しぶりに泣いた夜。届かない手紙、この胸におくる。

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thanks/Photo by osakanabunko

お読み頂きありがとうございます。サポートなんてお気持ちだけで十分です。私はそんな大層な人間ではありません。 ただ、私の言葉たちが、あなたの人生に一瞬でも交わうことが出来た、それだけで幸せです。 ですが、もしも頂けるなら、その共感を糧に、創作意欲に昇華してまいります。心から感謝を。