見出し画像

[新型コロナウイルス影響インタビュー]第8回 岩手県在住の主婦の場合(4)──整理不能だった心の居場所をやっと見つけられた。これからは、臆することなく、自分のまま生きていく。

知人友人に新型コロナウイルスの影響について聞く趣味インタビュー企画。8人目は岩手在住の主婦・ずんこさんの巻。
連載最終回の今回は、初めてインタビューを受けて記事にされた感想について語っていただきました。
(3)からの続きです。

初めて受けたインタビューの感想

──今回は南部美人を飲みながら5時間に渡りいろいろとお話いただきましてありがとうございました。感想などを教えていただければ幸いです。

もちろんプロのライターさんからインタビューされて受けて記事にしていただくことなんて、生まれて初めてだったので全部新鮮でした(笑)。そして、素晴らしい体験でした。いろいろ話せてコロナ騒ぎのモヤモヤが全部吹っ飛ぶくらい、スッキリ、気分爽快になりました。

そして、一番よかったなと思うのは、母への想いを再確認できたこと。たけちゃんに心の整理をしてもらった感じです。過去に対する気持ちを絡まった細い糸をほぐすように、たけちゃんが丁寧に私の気持ちと向き合ってくれたおかげで、整理不能だった心の居場所をやっと見つけられたという気持ちです。
たけちゃんは心の病を治せると思います。

特に第3回は思い出深い回になりました。母への想い、子どもたちへの想いをめいっぱい詰め込んでいただき、もうなんて言っていいか……。書いていただいた原稿を読みながら泣いてしまいました。

後悔しない人生なんてない。
だけど、過去に負った古傷をいつまで舐めてても仕方ない。
私は生きていかなければいけないのですから!
普通の自分の普通の人生。
だけど、これからは、臆することなく、自分のまま生きていくぞ! と思えました(笑)

コメント 2020-06-09 150917

──そう言ってもらえるのはマジでインタビュアー冥利に尽きます。インタビューはカウンセリングの手法の1つでもあるので、その人にちゃんと寄り添って傾聴していけば、何らかのいい影響を与えられるのかもしれません。もちろん僕は人の心の病など絶対に治せませんが(笑)。あと単純に、自分の頭の中だけでグルグルモヤモヤ考えているだけよりも、人に話すことで整理されてすっきりするんですよね。たまに今回インタビューを受けたことで、これまでモヤモヤしていたことや自分がやりたいことが明確になったと言われることがあるんですが、めちゃくちゃうれしいです。

私はすごくよかったのですが、たけちゃんの方は私の話は長くてとりとめのないもので申し訳なかったなあと思ってます。私みたいな田舎の何の変哲もない主婦の話すことなんておもしろくなかったでしょ?

──いやいやとんでもない! 何言っちゃってるんですか! 全然そんなことないですよ! こういう時だからこそ市井の人、普通の生活者の話が貴重なんですよ。今回ずんこさんから聞いて初めて知って驚いた話もたくさんあったので、貴重なインタビューとなりました。何よりずんこさんのこれまでの人生、特にお母さんの話が最高でした。今回は僕の方こそお話聞けてよかったです。ありがとうございました。

そう言ってもらえると私もうれしいです。こんなこと言うの、ほんと失礼なんですけど、たけちゃんって、本当にすごい! と思いました。インタビュー中、全然うまく言えてない言葉から、私の伝えたかったことを優しく汲み取ってくれて、きちんと伝えてくれました。あと細かいところで、私のキャラを理解してくれて言葉を変えたりと、うまく伝えられるような工夫をしていただいたのもわかりました。インタビュー、執筆ともに真心込めてやってくださって、本当にありがとうございました。このインタビューがきっかけで、私の中で新しい何かが始まるかもしれない。そんな予感がするんです。たけちゃんのような友達ができてうれしい。心底、出会いに感謝してます。

画像7

▲インタビューが終わった後のずんこさんのFBの書き込み。僕もめちゃめちゃ楽しかったです! 

二人の馴れ初め

──それはずんこさんのおかげです(笑)。僕は仕事柄けっこう人に会ってるし、SNSで知り合った友人知人も多いですが、ずんこさんみたいな関係性の友達っていないすよ。僕らが知り合ったそもそものきっかけは、2016年に突然ずんこさんがFacebookのメッセンジャーでメッセージをくれたのが始まりですよね。僕が書いたアラン・ウエストさん(日本在住のアメリカ人日本画家)の記事を読んでっていう。

その後2回くらい東京で呑みましたね。あの時友達申請してくれなかったら今はなかったです。ありがとうございました。

そうですね。あの時、勇気を出して申請してよかったです(笑)。ほんと、岩手に住んでるだけじゃ絶対会えなかったからね。そういう意味ではSNSはありがたいですよね。

2018.3.18センキュー2

▲2016年、ずんこさんとこーちゃんが上京した際、長男と同じバンド仲間と、私の行きつけの肉酒房「鮮Q」で楽しく呑んだ時のひとコマ


──ほんとに。僕もSNSがきっかけで知り合って、今では公私ともに深い付き合いをしてる友人が何人かいます。ところで、ずんこさんはどういうきっかけでアランさんのインタビュー記事を読んでいただいたんですか? そもそもなんでアランさんを知ったんですか?

そもそもの出発点は、たまたま何の気なしに見てたテレビにアランが出てきたことです。彼が話しているのを見て、絵もすごくいいんだけどアランさんの人間性に惹かれて、Facebookで友達申請をしたんです。そしたらネット上で交流したことも会ったこともないのに、快く承認してくださってFB友達になったんです。

その後少し経って、FBを見てたらたけちゃんのアランさんのインタビュー記事が表示されたんです。友人がタグ付けされた記事って自分のFacebook上にも出てくるじゃないですか。それで知って読んでみるとすごくおもしろかったので、たけちゃんにも友達申請したんです。

──それだけでよく申請してくれましたよね。アランさんのおかげですね。

後日上京した際、アランさんにも実際に会いに行ったんですが本当に素晴らしい人で感動しました。

2017年3月26日アランさんと3

▲2017年、谷中にあるアランさんのアトリエにて

──そうなんですよ! アランさん、めちゃくちゃいい人なんですよ! 僕がインタビューさせもらった時も予定時間を大幅にオーバーしたのですが、快くさらに2時間くらいお付き合いいただきました。そもそもアランさんに申請した件といい、すごい行動力ですよね。

自分でもよく勇気出して申請したなと思います(笑)。これまでライターさんに申請したことなんてなかったですし。

──ライターに片っ端から申請を送ってたわけじゃないんですね(笑)。

違うから(笑)。あっちこっちに申請してるわけじゃないですよ。よっぽどたけちゃんの書いたアランさんのインタビュー記事に惹かれるものがあったんだと思います。

──それはうれしいですね。

たけちゃんのインタビュー記事の文面って、読んでるとほんとに会話が聞こえてくるような感じがしていいんですよ。

──読む人にそう感じてもらいたいと思いつつ書いてるので、そう言ってもらえるのが一番うれしいです。

取材相手の魅力が引き立ってて、次これを聞いてほしいということがリズムよく来るから、どんなに長くてもどんどん先に進んで最後まで読めちゃう。

──アランさんの記事もめちゃくちゃ長いですからね(笑)。

そういうインタビューばっかりじゃなくて、他の人の書いた記事は途中で読むのやめちゃうことも多いんですよ。でもたけちゃんの記事はそう思ったことないです。

──すごいうれしいっす。

だから私はただの岩手の主婦なのに、たけちゃんみたいに会ったこともネット上でも交流したことないのに、いきなり申請しても承認してくれるし、東京でも忙しいのに会ってくれたりするのは、ほんとにうれしいし幸せだなと思ってます。

──それはこっちのセリフですよ。よくぞ申請してくださいました(笑)。

私の友達申請を承認してくれた理由は何だったんでしょうか?

──逆インタビュー、来ましたね(笑)。僕はそもそもFacebookを始める時に、元々知り合いとしか繋がらないって決めてたから、基本的には会ったことのない人や、会ったことがあってもメッセージがない人の申請は受けないんですよ。でもずんこさんはアランさんのインタビュー記事を読んで、ちゃんと感想を書いてくれてたし、あのメッセージの文面と内容からすごいいい人なんだろうなと。人柄って文面に出ますからね。そう思って承認させていただいたんです。

うれしい。承認してくれて、ありがとうございました(笑)。

コメント 2020-06-09 153531

Facebookで癒やされる

──いえいえこちらこそ。Facebookといえば、ずんこさんの投稿を読むと常に荒んでる僕の心が癒やされたりほっこりしたりするので助かってます(笑)。

私もたけちゃんのFacebookの投稿、すごく好きですよ。読んでてほんとに楽しいです(笑)。いいこと書いてますよ。難しいことも多いんですが、社会問題もわかりやすく書いてくれるから勉強になります。私、知識がないから、ヤフーニュース見る前にたけちゃんのFBの投稿を読んで世の中を知るってところあります。たけちゃんのFBさえ見てればいいとさえ思う。テレビのニュース観ててもしっくりこないなあと思うもん。コロナで鬱々としている最中(さなか)にFacebookのたけちゃんの投稿を読んで笑ったり怒ったりその通り! と思ったりしてます(笑)。

──それは非常によろしくないと思います。非常に偏った考え方のもと、感情の赴くままに書き殴ってるだけですから(笑)。偏った人になってしまうのでやめた方がいいです。

いや、たけちゃんの投稿はちゃんと感情が入ってるからいいんですよ。Facebookも感情を入れずにただ淡々と書いてる投稿より、失敗でも意見でもなんでも人間味のある投稿の方が面白くて読んじゃいます!

──あ~確かに自分の感情とか意見を一切書かない人、いますよね。ポジショントークというか、上から見下ろして偉そうに評論家気取りで偉そうなことを書いてるんですが、その実、内容はスカスカで何も言ってないに等しいという(笑)。とにかく言ってることがしゃらくさい。で、お前の意見はどこにあるんだ? お前もたまにはパンツ脱げよ! っていうね。なんでこの人はいつもこういう書き方しかできないのかな、カッコつけマンだからしょうがないのかなって思ってます。リアルで会って話すとそんなことなくてむしろすごい毒を吐くんですが、FBだとカッコつけマンになっちゃう(笑)

わかります(笑)。

──でもSNSはそういう使い方の方が絶対に正解なんですよね。読む人を不快にさせないし、ネガな印象を持たれないし、嫌われるリスクも低いし。僕の場合は心ある人から「感情ダダ漏れだからもうちょっと控えた方がいいよ、誰が読んでるかわからないから仕事的に不利益になるよ」ってよく忠告されます(笑)。ありがたいことです。

いや、そういう書き込みの方がおもしろいですよ。たけちゃんの文章って気持ちがストレートに伝わってくるから、読んでて信用できる人だなって思います。私も感情を出したいけど書き出したらキリがなくなるから、途中で止めてるんです!(笑)。

──それが正解です(笑)。

あとコメントの返し方がおもしろいですよね。

──よく見てますね~(笑)。

たけちゃんマニアなので(笑)。

──うれしいですね~。若い時にずんこさんみたいな人と出会えてたら結婚してただろうなあ。告ってもフラれてたでしょうけど(笑)。

いやいやわかんないですよ。私変わり者好きだから(笑)。

──僕はずんこさんのFB見て、いつもうらやましいなあと思ってます。いつもこーちゃんとラブラブで。僕の周りに50過ぎてるにも関わらずこれだけラブラブな夫婦いないですよ。

ラブラブですかね(笑)。どうしても2人でいることが多いので(笑)。

画像5

▲6月13日、岩手山にてこーちゃんと一緒に。いつもラブラブでうらやましい!!!

早くリアルで飲みたい

──今回のLINEでのインタビューはいかがでしたか?

ほんとにそこにいるかのような感じですね。テクノロジーの進化って素晴らしい! でもやっぱり直接会って話したいですね。早くコロナが落ち着いて東京に行って、またたけちゃんと飲みたいな。今度東京行けたら、乾杯しましょうね! 私にとって、こういう出会が本当に人生の宝です。

──ほんとそうですね。またお会いできる日を楽しみにしてます! 僕の方が早く岩手に行っちゃうかも。その時は山とかおいしい店とか、よろしくお願いします!

もちろんです! 楽しみにしてます!

コメント 2020-06-09 143055


岩手に暮らす普通の主婦に新コロはどのような影響を及ぼしているのかなという素朴な疑問から始まった今回のインタビュー。LINEで呑みながら話し出すと一瞬にして時間は過ぎ去り、気がつけば5時間ほど経っていました。最後の方は完全にベロンベロンです。その模様を全4回でお届けしました。
今回、ずんこさんにお話をうかがって、本当におもしろかった。と言えばすごく語弊があるんですが、お話をうかがってよかったと思いました。
やっぱり僕は社会的に成功したビジネスマンとか経営者とか天才編集者とかより、僕と同じ市井に生きる、普通の(といえば大変失礼なのですが)誠実に一生懸命生きている生活者の話こそが一番貴重で興味深く、伝える価値があると改めて思った次第です。
特に第3回のお母さんの話はすごく胸に響きました。よくぞここまで話してくれたと……。
普通の人でもすごいドラマを持ってるんですよね。そういうドラマを掘って出す「ザ・ノンフィクション」とか「家、ついてっていいですか」とか「ドキュメント72時間」とかああいう番組が大好きで、その記事版をやりたいと常々思っていました。
ゆえに、この回は今回のコロナとは直接関係ないけど、これまでのシリーズの中で一番好きだと言っても過言ではないわけです。
ほかにもずんこさんには教えられることがたくさんあったし、新コロによって時には沈みながらも、笑顔で前向きに生きようとするずんこさんの姿勢に僕自身も励まされました。
まさに我以外皆我師。
ずんこさん、ありがとうございました。
またお会いできる日を楽しみにしています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?