ショートショート「伝説の3人組」
ショートショートというのを書いてみたくて、「そもそもショートショートって何なのかしら」と検索したところ、こちらの企画がヒットしたのでやってみることにしました。
今週のお題は「伝説の安心感」。
そして、裏お題が「建設の頓珍漢」。
ん? 裏お題ってなに?
よく分からないのですが、OK、どっちも入れたろやんけ!
ということで本編です。
ショートショート「伝説の3人組」
(409字)
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新入りの誠は現場監督の太郎と定食屋に来ていた。
「お前、”頓珍漢” 知ってるか?」
「何スか、それ」
「なんだ知らないのか、じゃあ教えてやろう」
頓珍漢は、この辺の建設現場で働いてた3人組だ。
大してデキる訳でもないんだが、片手で持てる道具だったら、違う階にいてもポンポン投げて、あっという間に運ぶのさ。
雨でも雪でも、足場がどんなに悪くても関係ねえ。伝説級の安心感だから、皆なにかあればすぐにヤツらに道具を渡す。
でもそんな特技が何になる?
って思うだろ?
そしたら、中国雑技団からオファーがきたのさ。いまじゃ10倍以上のギャラで世界中飛び回ってるってよ。
店のテレビではインタビューをしていた。
「今日は、来日中の中国雑技団の団員で、日本人トリオ『頓珍漢』です! 名前の由来は何でしょうか?」
とリポーター。
「みんな靴が好きで、昔から履いてるんです」
「何ですか?」
足元が映し出される。
「ヴィトン」
「マーチン」
「カンペール」
「「「 です!!! 」」」
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ショートショート、楽しいですね。ハマるかも。
ほんとは硬派なのが書きたいのですが、自分はこっちの人間かもしれません。
noteとかエブリスタでも書いているので、よろしければご覧ください。
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