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あ〜、こんな授業をしていました。。。

私が以前勤めていた学校での写真が出てきたので書きます。

いつもの自己紹介。
何度か私の記事を読んでくださっている方は読み飛ばしてください。
私は、小学校の理科を専門にしている教師です。
小学校の理科の教師はなかなか少なくて、一部では「絶滅危惧種」などとも囁かれています。
でも、私は、理科が大好きです。
子どもも理科が大好きです。
どうして理科を子どもは好きなのでしょうか。
先日、こんな話を職員としました。

「たとえば、『ありが一匹いて、そこへ十匹のありがやってきて、三匹巣に帰りました。今いるありの数は何匹でしょう』と言うのはそれはそれで面白いけれど、『目の前のありはこれからどこへ行くんだろう』と言う問題は子どもにとって刺激的だよね」

私は子どもがいつも「もっと調べたい」「もっとやってみたい」と言う表情を見せてくれるので理科という授業が好きです。
それに理科ができるようになると他の教科の力も高まると信じています。

さて、本題に戻って。
以前の記事でホットブロックのことを書きました。
子どもは対流をなかなか受け入れないと私は捉えていました。
今でもそうかも知れませんが、当時はとてつもなくそう思っていたと思います。
そこで、

「数字で見せていけば理解するやろ(謎の関西弁)!!」

と思い立ち、こんな実験装置を思い立ちました。

対流の様子を観察できるであろう装置w

今になって思えば、
「もうちょっと工夫できただろう」
と考えてしまいますが、当時はこの辺が考えの限界だったように思います。
というか、教師ってこう言う考えの縛り多いのかもしれないとよく考えてしまいます。
この話はまた別の機会に書かせていただきます。

で、実験を授業でしてみてどうだったか。
この実験を子どもとしたのですが、この装置うまくいくわけないですよね。
もうこの姿を見るだけで本当に恥ずかしいw
ご覧のようにこの装置の肝は「加熱の近いところ」「加熱から遠い底面」「水面付近」の温度を同時に測れること言うことなのです。
当時は、この温度計を使うことが重要だと思っていました。
今になって思えば200円くらいで電子温度計が揃うのに。
当時はこんな堅ーーーーーい頭を振り回していたように思います。
長々と前置きを書きましたが次の結果になりました。


このグラフはそれぞれの温度計の読みがどの程度変化していくかを示しています。
上の写真でAは加熱していない底の温度。
Cは加熱している底の温度。
BとDは水面なんですが、我ながら
「あ、これキターーーー!」
と予備実験をしたらこれと同じ結果になりました。

「対流をすると加熱していない方の底には水面の冷たい水が流れ落ちてくるから温度が  下がる局面があるはず」

と思っていたことが実際に現れたからです。
これは子どもたちも、
「すげーーーー!!」ってなるだろうなと自信満々に授業に臨みました。

ところが、、、、これと同じ結果が出ても誰も驚くどころか面白味すら感じていない様子。
数秒して分かりました。
「あぁ、それはそうだよな」

そうです。
子どもは「私が面白い」と思っていることを押し付けられているだけで、「面白そうだからやってみたい」とは思っていなかったのです。
この授業実践を経て私は

「子どもに押し付ける授業」から「子どもが望む追究を提供できる授業」


を考えるようになりました。
この時の子どもたちには今も本当にごめんなさいですが、私にとってはとても重要な経験でした。

では、私の今の授業についてはいつかまた。

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