19世紀のフランスで農村が都市を中心とする国家体制に再編される過程を描いた『農民からフランス人へ』の紹介
1789年に起きたフランス革命とその後の一連の出来事は、フランスの絶対王政を基礎づけていた法律体系、身分制度、政教関係、経済構造、軍事制度などを抜本的に変え、近代的なナショナリズム(民族主義)が成立する一つの契機になりました。ナショナリズムは、それまで政治に関心を持つことも、参加することも考えていなかった人々に国民としての自覚を持たせ、国家の動員能力を向上させ、近代的な経済発展の基礎になりました。
フランス史においてナショナリズムが導入され、制度として定着する過程を描き出し