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Salesforce導入の失敗談...複雑な自動化はミスを招き、持続が困難。仕組み化する際は、「シンプル」に。

システムの導入って本当に大変ですよね。

導入時は夢を抱いて、きっとこういうテンションでしょう。

「うぉ〜!めっちゃ便利やん。これが出来たら、色々な業務が楽になって、あれもできて、これもできて、、、」

が、現実はそこまで甘くはないw

顧客管理、案件管理、契約管理のためにSalesforceを導入したんですけど、オンボーディングに失敗し、本格始動しないまま解約しましたorz

完全に自分の力不足が大きな要因でしたが、かなり学びがありました

【CRM導入失敗によって得た教訓】
・一連の業務を自動化すべき(中途半端な自動化は効率化されづらい)
・最初から理想とするものを作ろうとしてはいけない。1つずつやっていく
・複雑な自動化は罠。現場のオペレーションはシンプルに
・長期で運用することを想定し、現場が疲弊しない仕組みに
・メイン業務の片手間でCRMを構築/運用するのは難しい
・社員は、お客様という気持ちを持つ

salesforceだけでなく、何かを自動化/効率化/仕組み化するためのシステムを入れる際には共通して言えることだと思っています。salesforceだけでなく、何かを自動化/効率化/仕組み化するためのシステムを入れる際には共通して言えることだと思っています。

そもそも私はだれなのさ?

不動産会社向けのクラウドサービス(SaaS)を提供している会社、イタンジ株式会社という会社で、CS(カスタマーサポート/カスタマーサクセス)をやっています。基本的には導入後のお客様対応が主ですが、プリセールス的なことも行っています。

僕はノマドクラウドというサービスの担当で、ノマドクラウドは不動産会社向けの顧客管理&営業支援のシステムになります。

また、業務範囲は結構広く、色々やっています。

・オンボーディング
・導入後のフォロー(アダプション)
・問合せ対応(サポート)
・事例作成
・各種コンテンツ作成
・CS OPS 的なこと

今はCSメインですが、社内システムを構築していたときもあり、その時にSalesforceを導入しました。

セールスフォース導入で完全にしくじった過去

冒頭に書きましたが、セールスフォースを導入した際にオンボーディングがうまくいかず、そのまま解約した過去があります。

導入用途は、営業用のSFAとカスタマーサポート(Service Cloud)です。

当日、Zendeskを使っていたんですが、SFAと同サービスの方が良さそうだなぁという思いから、営業用のSFA導入と合わせて、zendeskからセールスフォースに移行しました。

CS用のサービスクラウドについては、構築も終わり、ワークしたんですが、問題は営業支援システム側でした。

リード管理、顧客管理、案件管理、契約管理まで全てやろうと以下のような形で自動化/仕組み化を試みたんですが、見事に失敗しますた。

会社除法作成->案件作成->案件ステータスを契約に変更->自動的に契約情報作成、その他様々なステータスを自動変更

ある程度自動化する仕組みは出来たんですが、現場の方に優しくないシステムになっていました。

・覚えることが多い
・何かを変更した場合、再度「複雑」な作業を覚えないといけない
・入力作業も結構複雑
・イレギュラーな契約には特別な操作が必要
・自動化したものはいいものの、誤操作があると、それの修正が必要
 (しかも気付けない)

その当時の僕にスキルがもっとあれば、現場も使いやすくて、素晴らしいシステムができたのかもしれませんが、複雑であり、しかも使いづらいw

それによってもちろん使われなかったり、正しいデータが取れず、「意味なくね?」みたいな感じになって、本格稼働せずに終わりました。

(なお、サポートのシステムは、またzendeskに戻しました
シンプルで使いやすく、Zendesk大好きw)

CRMを導入する際に気を付けておきたいこと

それでは、セールスフォース導入失敗の経験を活かし、CRM導入時に気を付けておきたいことを書いて行きたいと思います。

(1)一連の業務を自動化すべき(中途半端な自動化は効率化されづらい)
中途半端に一部分を自動化してもあまり意味がない場合があります。

一部部分でも、めちゃくちゃ人の手が必要であれば、もちろん、自動化したら意味はあります。しかし、そもそも、そこまで人の手がかかっていないところを自動化してもあまり意味がありません。

逆に一部分を自動化することで、現場は余計にやること/覚えることが増えてしまい、逆効果の場合ですらあります。

なので、自動化する際は、1つの行程を全て自動化してあげた方が良いでしょう。


(2)最初から理想とするものを作ろうとしてはいけない。

システムを導入する際には、様々なサクセスストーリーを聞き、また、理想型に完成されたシステムをみて、サービスを導入します。

ただ、最初から完成形を作ろうとすると本当に大変で、相当パワーが無いとたぶん詰みますw

理想型、完成形を考えることは重要なんですが、最初からそれを作るのは本当に大変。

しかも最初から完成形が出来たからといって、それが本当に使えるかどうかも分からない。

なので、まずは(1)を意識しつつ、1つ1つやっていくことが重要だと思います。

(3)複雑な自動化は罠。現場のオペレーションはシンプルに
自動化を行うにしても、現場の方に作業をしてもらう必要があるはず。

この際に気を付けることは、とにかく「シンプル」を心がけること。

作業が複雑になることで、

・現場が作業を覚える(現場に教える)のが大変
・複雑だと使ってもらえない(頑張って色々支援しないといけない
・ミスが発生しやすくなり、データに不整合が発生

などの問題があります。

「無理な自動化 > シンプルな作業」です。多少手間が増えても、ミスなく、覚えられやすい方法をとる勇気も必要だと思います。

(4)長期で運用することを想定し、現場が疲弊しない仕組みに
CRMは長期で使う仕組みです。一時ではありません。

なので、長期で使っても、現場が疲弊しない仕組みにすることが重要です。

長期運用することを念頭に置いてシステムを構築をしておかないと、ミスが多くなってしまったり、入力項目が逆に増えてってめっちゃ大変。

データあることで色々な分析もできましすごい便利になるんですが、「で、それ長期運用できるか?正しい情報を保持できるか?」よく考えた方がいいと思います。

「データめっちゃ入ったー!」
数年後...
「このデータ古いから使えないね。」

残念なことにならないようにしましょうw

(5)メイン業務の片手間でCRMを構築/運用するのは難しい
CS業務の片手間でセールスフォースを構築しました。

ただ、これはアンチパターンだったな。。と思っています。

構築も大変ですし、日々何かの設定をいじったり、新たな仕組みを作ったりしないといけません。

なので、インサイドセールスやマーケなど、SFAをガンガン使う人にお任せするべきでした。

メンバーの少ない会社では、兼務する場合も多いと思いますので、ここは要注意ですね。

(6)社員は、お客様という気持ちを持つ

最後に。。。

「社内システムだから、ミスが起きてもいいっしょ」みたいな感覚は非常に危険です。

仮にミスが起きたら、現場の方に色々作業をお願いする必要も出てきます。このときに意識すべきは、コストがかかっていること。

社員の方も給料をもらっていて、働く時間も決まっている。

つまり、何かの作業をお願いしたら、お金がかかっています。

このことをきちんと意識して、社内システムであろうとも、気を遣って作業する必要があります。

内容は以上となります。

過去にセールスフォース導入で失敗しまったわけで、相当なコストをかけてしました。

僕は、不動産会社様向けのCRMのCSをしていますが、CRMのオンボーディングに失敗して、他製品を検討を考えているという話をちょくちょく聞きます。

システム導入をする際には気を付けましょう!

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