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アンラーン💣リラーン📚ためらわん♫run68
⭐インプットのインパクトはインポータント⭐️【記事累積:1883本目、連続投稿:826日目】
(これまでの虚栄を解きほぐす「unlearn」のため、頭の中を刷新する「relearn」を躊躇なく進めるための記録)
<探究対象…授業準備、教材づくり>
クリスチャンに憧れる俄か仏教徒の私としては、クリスマス・イブだからということで特段生活が変わることもなく、旅行中の午前中は授業準備・教材づくりなどをしています。昨日に続いて世界史Bのプリントやらパワーポイントやらを作っています。しかしゼロベースばかりではなく、以前に作ったものをリニューアルすることももちろんあります。
昨日の記事にも書いたように、生徒のアウトプットの部分は要約文なのですが、インプット部分として、どんな動画を提供しようかとか、動画と絡めて論点整理をするときにどんなパワーポイントのスライドにしようかとか、どんなホワイトボードの板書にしようかとか、授業プリントそのもの以外の方が自由度の高さがあるだけに悩みます。
またインプットについては、必要な情報をできるだけたくさん提供すればよいかというとそうではなく、せっかく提供したたくさんの情報が逆の効果を及ぼすこともあります。では、どんなことを意識して情報を提供することが、インプットの場面で大切になってくるのでしょうか。
今日はスライドを作りながら、そのような意識の話について改めて考えることになりました。作っていたスライドはコソボ紛争に関するもので、最初のスライドにコソボ共和国の国旗を示し、そのあとでコソボ共和国の基本情報や国旗のデザインに込められている意味などの説明スライドが続きます。しかしそれだけでは、コソボ共和国の詳しい情報の説明で終わってしまいます。するとどこまで生徒の頭や心にそれが残るかというと、それほど残らない気がしています。
そこで、以前コロナが蔓延し自宅待機が求められていた時期に作ったマスクの画像を合わせて示しても良いのではないかと思ったのです。そのとき作った国旗マスクの中にボスニア・ヘルツェゴビナのものがあったので、こちらとコソボの国旗を比べると、色やデザインに共通性があることに気づいてもらう仕掛けになりそうだと考えたわけです。国旗マスクは他にもラオス、シンガポール、マレーシア、ベトナムなどがありました。せっかくなのでそれらの画像もスライドに反映させました。
コソボ共和国とボスニア・ヘルツェゴビナの国旗の共通性から見えてくる、国連やEUとの繋がりを気づかせるのならば、普通の国旗の画像でもよいわけですが、なぜ国旗マスクの画像を選択しているのかというと、インプット情報を提供するとき「インパクト」は大きな武器となるからです。これまで生徒が受けた授業の中で、国旗を見る機会は何度かあったと思いますが、国旗マスクしかも教員自作のものを見る機会はほとんどなかったはずです。そのため国旗マスクが示されたとき、生徒たちは国旗そのものの情報だけでなく、「意外性」や「違和感」を同時に受け取ることになります。その意外性や違和感は「インパクト」となり、「インプット」情報は後々も心や頭の中に残りやすくなるわけです。
「興味の無くなるところ、記憶もまた無くなる。」
これはドイツの詩人・小説家・劇作家として知られているヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの言葉です。この言葉から、ゲーテは記憶というものが維持されるためには、その対象への興味が必要であると考えていることが分かります。
授業スライドで、単に国旗の画像を示すのではなく、国旗マスクの画像を採用したのも、ゲーテの言葉と関連していると思います。国旗マスクのインパクトが生徒の興味を惹起させ、記憶に留まりやすくなるわけです。以前から生徒には、社会科を学ぶときに大切な「5つの『ミ』」があると話をしています。その5つとは「イミ(意味:定義に関わる)」「アユミ(歩み:前後関係に関わる)」、「シクミ(仕組み:因果関係に関わる)」、「ギンミ(吟味:共通点・相違点に関わる)」、「キョウミ(興味:情報への接近に関わる)」です。インパクトはこのうちの「キョウミ(興味:情報への接近に関わる)」になっているのです。
今日の午前中で、コソボ紛争の授業スライドはある程度整いました。しかし迷っている部分があります。それは国旗マスクの画像の「数」です。今のところ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、シンガポール、ラオス、マレーシア、ベトナムの画像が入っているのですが、これはどちらかというと「自分が作った国旗マスクを紹介したい」というエゴが影響している気がしているのです。国旗について考える仕掛けの中にある話なので、全く無関係ではありません。そうだとしても単なる「国旗つながり」という必然性の弱さは否めないと思っています。現在の国旗マスクの数だと、話の重心が「国旗そのもの」に移ってしまい、「ユーゴスラヴィア紛争やコソボ紛争の理解を深めるもの」から遠のいてしまう可能性があります。
「インプット」において「インパクト」が「インポータント」なのは間違いのないことだと思いますが、「インパクト」はそれ自体が目的ではなく、あくまでも「インプット」してほしい内容の理解が正しく行われるための一手段です。ですから、「ユーゴスラヴィア紛争やコソボ紛争の理解を深めるもの」として国旗を用いているのだという意識を忘れてはならないと思います。そう考えると、国旗マスクの数は見直した方がよい気がしてきました。この点については、もう少し検討が必要ですね。
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