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ありふれた希望 【展覧会エッセイ】

火曜日担当大枝です。
年内の大枝担当のマガジン記事は今回で最後になります。
今日はとつとつと語る感じで。では、どうぞ。

もうすぐ2021年が終わろうとしている。 

子供の頃に想像していた2021年はみんながカプセルのような家に住み、車が空を飛び交ってロボットが当たり前のように街を歩いていた。

現実の2021年は蹴飛ばせば傾くような家も現存し、車は当たり前に道路を走っていて、ロボの代わりに日中街を練り歩くのは暇に慣れた老人達だ。

だけど基本的な様式は変わらないつもりでも、変わって行くものがある。
このnoteというSNSだってそうだ。
僕が一度小説を書いて諦めた中学生の頃、ネット黎明期には既に小説を投稿する場所はあった。
それはあくまでも個人単位の交流の場で、そこから外の世界に何かを広げるのは雑誌媒体が力を持っていたし、個人で行うにはまだまだ金も労力も掛かる時代だった。

今では当たり前にみんなが手のひらの中から世間に向けて情報を発信したり、受け取ったり出来る世の中になった。

展覧会の内容と関係なくない?と思われた方もいるかもしれないけど、今年最後の僕のマガジン記事なのでお付き合い頂けたら幸い。ちなみに無関係ではないので許してニャンなのである。

展覧会まで残す所およそ1ヶ月となった。
本の製本も絵の制作も佳境を迎えていて、まだ完成物としてお見せ出来るものは揃ってはいない。
何をするにもリアルタイムワークで常にバタついているけど、なんとかここまで来れたんだなぁという感じもある。

昨日の清世さんは苦手な分野の表現に立ち向かっていて、思慮考慮しながらも手は抜かずに絵と過ごしていた。中々手強かったと思う。

制作、企画、アイデア諸々において清世さんの最終的な壁打ちの相手として今日まで過ごして来た。
その役割はこれからも変わらないだろうけど、その中で見えて来たものや感じたことは多々ある。

絵に関しては一枚一枚の絵に心を打たれたり、視覚的に冷静に見ようと試みたり、その工程の中から刺激を受けたりもした。

人に関しては様々な人が関わる中で色んな人が声をあげたり意見を出したり、nolyさん、国岡さん、歌原さんを筆頭に共に何かを成し遂げようとする光景を目の当たりにして来た。
人が「そこに居る」という強さも知ることが出来た。

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2022.1.29-30 各12:00-20:00 JOINT HARAJUKU 2F(東京)にて開催いたしました清世の展覧会ログです。マ…

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