【小説】 十四階から 【ショートショート】
もう何もかもが嫌になってしまった。生きていても良いことなんか贅沢だと思い望んでないのに、悪いことは歯止めも掛からず次から次へと僕の元へ訪れる。
大学へ入ってすぐに父親の大借金が発覚、退学してなんとか就職が決まった会社は僕の父親が借金を頼み込んだ相手が社長だった為、入社を拒否された。
仕方なしに飛びついた工場派遣は住み込みで、寮として入っているボロアパートの六畳間は月に六万円も差っ引かれてしまうし、家具家電使用料として光熱費とは別途で一万円も取られてしまう。
何も無い田