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ショートショート広場

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一話完結〜数話完結の短編集を載せています。 あなたの息抜きのひとつに添えて頂けたら嬉しいです。
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#毎日note

【小説】 ぼくは、最後の人間 【ショートショート】

 長い長い戦争の果て、AIアンドロイド達はこの世界から憎々しい人間共を駆除することに成功…

大枝 岳志
2か月前
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【小説】 ハッピーバトン 【ショートショート】

 彼女と僕は共通の趣味がある。それは昭和の薫りを感じることの出来る、古びた商店街を巡るこ…

大枝 岳志
2年前
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【小説】 凍える鼓膜 【ショートショート】

 あまりにも幸福なこの日常を、私は何と呼べば良いのだろう。現代人達には到底手に出来ないそ…

大枝 岳志
2年前
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【小説】 あの子は鉄仮面 【ショートショート】

※シンゴちゃんの関連作ですが、コチラの記事は単体でも読めます。併せてご覧頂けたら嬉しいで…

大枝 岳志
3年前
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【小説】 時の粒 【ショートショート】

 汗だくになり、炎天下を年甲斐もなく必死に走る。肺が潰れそうになるまで走るが、足がもつれ…

大枝 岳志
3年前
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【小説】父と二人

 明け方過ぎに家を出た。片道三時間の道のりを頭の中で整理しながら、エンジンを掛ける。  …

大枝 岳志
3年前
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【小説】黄色いパーカー/再考

 朝。男は雨が止んだ曇天の下を、歩いている。工業団地の線路沿いの道を行く男は、一体何処からやって来たのか分からない。気付いたら、男が歩いていたのだ。そうとしか言いようがない。  男の職業はおろか、年齢さえも見た目だけでは分からない。おおよそ三十半ばに見えるが、顔の傾き加減によっては二十代半ばにも見えなくもない。  だか、決して少年の面影は無い。深く落ち窪んだ目元には影が浮いて、霞んだ肌は荒れている。髪型は耳が隠れるくらいの黒髪で、かなり強めのパーマが掛けられている。細面に