見出し画像

入社3年目記念「ボッチ人事から、グループ5社を見るまでの軌跡」キャリアに悩むあたなたへ。転職7社、やりたいことをやって幸せになるためにボクがしてきたこと(30)

本日、今の会社にボクが人事として入社してからちょうど3年目となりました。2年前の今日、ボッチ人事として入社したときは、1事業部25名ほどの人事としてスタートして、その後あれよあれよと会社が大きくなり、人事メンバーも増えて、丸2年で計200名を越えるグループ5社を見るまでなりました。

今の会社に入るまで転職7社のボクの道のりは、noteのNo.29までをお読みいただくとして、この2年間の一つ一つの詳細は今後のnoteにて明らかにしますので(予定は未定です)、今回は、この2年間をギュッと凝縮してお伝えできればと思います。

1.採用の方向性を知る

それまで人事部がなかった弊社。採用はボクの直属上司となる取締役を中心に、事業部の責任者ごとに行われていました。今までの採用をそのまま踏襲するということは求められていなかったので、社長や取締役、各事業責任者と会話を重ね、まずは現状を知り、採用目標人数はもちろん、採用要件を改めて明確にしていきました。基本的に社長や取締役と人材への考え方が驚くほど共通することが多く、今までの採用経験の中で、弊社での採用は全く自分に無理がありませんでした。人事の仕事は、自分のやりたいことを前面に出すのではなく、会社や経営陣が考える将来にあわせるものだと考えているのですが、自分から合わせにいく必要がなく、それが自分とピッタリ合わせられることは(だいたい近いところに入社することが多いと思うのですが)、今後もそう多くはないのかなと思っているほどです。

2.突然の面接デビュー

入社してすぐの間は、取締役の面接に同席させてもらい、弊社の面接や採用要件の感覚をつかんでいきました。予定では入社から1ヶ月ほどで、会社紹介プレゼンも面接も両方1人でできることを目指していたのですが、3回面接を同席したのち、急遽1人で面接に出る必要に迫られ、早速デビュー。4回目以降は、そのまま1人で面接をやることになりました。機会はいつめぐってくるかわからないので、準備って大切だな、と改めて思いました。

3.口コミのテコ入れ

今も口コミは残ってはいるのですが、労働環境や人間関係は、ボクが入社する前と今では全く異なります。30年以上も続く会社で、今まで人事部を置かなかったのに立ち上げることとなったのは、そういった人事課題があったからでもあります。それを改めていくのがボクの役目としても入社したのですが、覚悟していたほど酷い状況では既にありませんでした。それまで1人で人事以外も含めた管理系の仕事をしていた取締役が、かなりのところまで仕上げていてくれたのが実情です。ボクが入社してから「イイ人が増えた」というありがたい言葉をいただいていたのですが、それは実際のところ、取締役の地道な土台作りがしっかりしていたからでした。そんな過去の口コミを上書きしていく必要があり、メンバーに口コミを率直に書いてもらい、良い意見もそうでない意見もあったのですが、社員ほぼ全員から口コミを集めたことも、ボクの採用活動の貴重な材料となりました。

4.中途媒体選定

基本的に、お金を使わせてもらえたのはありがたかったです。初めてなので、とりあえずやりたいこと全部やってください、というスタンスで。その前の会社がベンチャーで余裕があったわけではなく、お金をかけずにどれだけ採用できるか、というところで戦っていたので、そうでないところで勝負ができたのは助かりました。弊社の過去実績と、今までのボクの付き合いを総合して、いくつかの媒体を改めて選定しなおして進めていきました。当時、未経験採用をメインにしていたので、コストがかかってしまうエージェント活用はしていませんでした。

5.新卒採用の検討

当時、弊社は新卒採用はしていませんでした。ボクが入社したのが5月。2018年は、既にサマーインターンがベーシックになりつつあったので、やるなら今しかありませんでした。労働環境や人間関係が徐々に良い方向へ向かっている最中であったこと、中途採用の未経験者を育てる社内の仕組みが走りだしていたこと、実際の入社までには2年弱あることを考えると、新卒採用はやるべきだ、というボクの一声で、これもまた、とりあえずやりたいことやってみてくださいと、何の反対もなくスタートさせてもらいました。

6.サマーインターンの企画

5月2週目入社から急ピッチで準備を進めて、7月頭にはナビ掲載をスタートさせていました。掲載するにはサマーインターンの内容も必要で、まだ会社での仕事内容を細かくイメージできるほどでもなかった中で、取締役や主要メンバーと一緒にインターンの企画をしていきました。

7.新卒採用のためにTwitterスタート

ボクはFacebook世代でしたが、今の20代はインスタやTwitter世代。当時の新卒トレンドもそこまで明るくはなかったので、Twitterを一つの情報源としていきました。今ほど多くはなかったですが、匿名の「@20卒」学生さんたちが、他社さんの選考状況や就活イベント内容を、せきららに語ってくれていて、装うことのない生の声が聴ける貴重な情報源でした。今はTwitterを採用広報的な使い方をしたり、たくさんの方との交流もさせていただいていますが、スタートして3ヶ月ほどは、自分からの発信はほとんどなく、情報集めだけのために見ていたものの、ひょんなことから発信の楽しさにも目覚め、今にいたります。

8.中途採用イベントへの出店

中途採用のイベント出店は、最初の1年で終わりにしました。何が上手くいかなかったかというと、周囲のブースの他社さんに白い眼をされるくらい、人だかりになるほどの集客ができてしまうのは毎回すごかったのですが、そこからの成果が全く出せなかったのです。ボッチ人事ですので、一人でブース対応をすることはできず、社長や取締役をはじめ、貴重な営業戦力であるフレッシュメンバーにも時間を割いて協力してもらい、ブースを盛り上げてもらったのですが、弊社の良い人っぷり全開で、本当にたくさんの人が集まってくれる。ただ、弊社の良い人っぷりの裏側には、ベンチャーっぽい、めちゃくちゃハードな積み重ねがありました。だからこそ、仕事は厳しい一方で、風通しがよく、メンバーの仲も良かったのですが、その良い人良い仲間な感じだけで人を引き寄せたことで、実際の弊社の厳しさに見合う人を集めることができていなかったのです。完全なるボクの設計ミスでした。

9.朝から夜までギッシリ面接

中途採用イベントが想像以上に盛況だったこともあり、また、媒体からの流入も驚くほど多く(当時の担当さんが、本当に素晴らしい方で、担当が替わる最後の最後まで、本当にお世話になりました)ボクは朝9時から夜9時まで、本当にずっと面接をしていました。ボッチ人事なので、面接中に次の候補者の受付対応もできず、電話もとれず、今ほど人数の多くなかった経理総務メンバーには、常に助けてもらっていました。

10.サマーインターンの実施

そしていよいよサマーインターンもスタート。これは今でもですが、幸運なことに、ネームバリューはまだまだな弊社ですが、様々な工夫によって、集客には常に成功していて、ナビ離れが言われる昨今ではありますが、たくさんの良い学生さんとの出会いに恵まれ続けています。ここでもボッチ人事だったので、一緒にインターンを企画してもらった主要メンバーはもちろんのこと、女性メンバーがケータリングのランチ準備を裏でしてくれたり、社内にいるメンバーがグループ発表の応援にきてくれたりと、メンバーの協力は、本当に心強いものでした。

11.エージェント活用の検討

ありがたいことに、中途採用も新卒採用もかなりのボリュームとなり、とてもこのまま一人では難しいということで、今まで利用していなかったエージェント活用も進めることにしました。前職からの経験で、エージェント利用にはあまり良い印象をもっていなく、約1ヶ月かけて50社近いエージェントさんにお会いして、弊社に協力していただけるエージェント探しを地道にしていきました。一気にスタートさせたため、各社との目線を合わせるのにも1~2ヶ月はかかるので、かなり刺激的な毎日でした。おかげで、今でも公私ともに仲良くさせていただいているエージェントさんも何人かいらっしゃいます。

12.国家資格キャリアコンサルタントの勉強

そんな中、入社と同時に始めて半年ほど経っていたキャリアコンサルタントの勉強も、試験を目前にして佳境に入っていました。ボクは今でも資格で仕事をしているわけではありませんが、ここで学んだことや、何よりここで出会ったスクールの仲間はかけがえのないものとなりました。筆記試験も実技試験もあり、かなりの勉強量を必要とされる試験勉強なのですが、勉強期間を延長できるほど時間に余裕はなかったので、意地で一発合格しました。実技面談はオールAの一方、筆記試験はギリギリの点数でしたが、まずは受かれば良しです。

13.人事チームの仲間集め

さすがに1人では回せなくなってきて、人事チームの採用を始めました。人事の常識にとらわれず、新しい人事部を作っていきたいと思っていたので、未経験募集をしていたため、応募数自体は非常に多く、かなり多くの方たちとお会いしてきました。そんな中で、まずはモエさんに出会い、そしてナオ君に出会い、まだ何も整っていない人事部に2人とも未経験で入社してもらうことになりました。2人とも入社して1ヶ月もすると、それぞれ新卒採用と中途採用を任せる荒業っぷりでした。良く言えばスピード感溢れていますが、未経験なのに、よく頑張ってくれたなと、2人とも震えながら会社説明デビューしたのを、今でもよくよく覚えています。

14.もう1つ事業部の採用スタート

入社半年ほど経って。見て見ぬ振りをしていた、もう一つの小売事業部。のちに分社化してグループ会社になるのですが、こちらの採用までは見れる余裕はありませんでした。しかし、いよいよ本部を強化していきたい、という話になり、店舗採用とはわけが違うということで、見ていくことになります。もちろん整っていませんので、こちらもやりがいある仕事がたっぷりでした。結果を出すまでにもかなり時間がかかってしまいました。

15.人事制度と組織の大改変

会社の方向性が大きく動き、勤怠ルールや組織編制など、就業規則を根本的に見直す大改変が行われました。前職でもフレックス制度導入を経験していたので、ボク自身はそれほどハードルは高くなかったのですが、神奈川、埼玉、千葉にまたがる店舗のアルバイトさんも含め、2週間で140人近い全員との人事面談をしたのは、良い運動になりました。

16.勤怠システム導入

これも前職で経験していたので、そこまでハードルは高くはなかったのですが、事業部ごとに勤怠制度が異なり、勤怠システムも別のものを使う必要があり、同タイミングで2つ走らせられたことは、システム部メンバーのお力あってのことでした。

17.労務・給与計算の引き取り

入社して1年。それまで労務と給与計算は、非常勤のメンバーが担ってくれていましたが、会社の方向性が決まると同時に、労務や給与計算も人事部で引き取ることになり、ようやく3人になったばかりの人事部チームで、新しい制度スタートと同時に引き取りました。既に150人に近づいていたこの時点で、人事データベースがないに等しく、データベースシステムを導入して、3ヶ月ほどかけて移行させることができました。今では業態の全く異なる5社全てを見ているので、労務や給与計算の内容も様々、短期間でなかなかできない良い経験をさせてもらっています。200人分の年末調整や5社の締日支給日変更は、シビレすぎました。

18.分社化、買収、グループ5社へ

グループ化が決まるのは、それぞれ本当に短期間のことで、PMIなんて言葉はそれまで知らなかったくらいなのですが、強力な社労士事務所さん2社にお手伝いいただき、なんとか乗り越えてくることができました。たった半年間で複数回の経験をしましたが、その時期を乗り越える管理部門は異様な空気になります。(今では10人以上いるこの管理部門も、2年前ボクが入る前は、経理総務が3人いただけ!)

19.人事メンバーの成長

もう今では、ボクはほとんど一次面接には出ていません。新卒採用のモエさん。中途採用のナオ君。この半年くらいで、ただ面接をするだけではなく、採用要件決めやチャネル開拓などの企画も含め、一貫した流れも任せられるようになり、心強いばかりです。

20.Withコロちゃん

1ヶ月前2ヶ月前のことを覚えていないほどあっという間。世の中の状況も、国のお達しも、社内対応も、毎日のように変化に対応している人事の皆さま、本当にお疲れ様です。新しい世界に向かって何をしていくのか、正解がない中、問われる時期ですね。

21.これから

こうやって見ると、本当に色々なことをさせてもらっているのですが、正直、まだまだです。色々なことを一気にやってきているので、道半ばで整っていないことも多いです。人事評価制度、衛生管理、メンタルケア、健康経営、これからの時代の働き方やそれを踏まえた採用、まだまだやりたいことがいっぱいです。

ここまで凝縮して綴ってきましたが、折を見て、詳しくノウハウを共有していければ良いなと思っています。3年目もさらに精進してまいります。

かなやんレベル35→55
・たくさんの方に協力していただいたボッチ時代
・やっぱり立ち上げって楽しい
・そしてチーム創りはもっと楽しい

ここまで読んでいただきありがとうございました!