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LGBTQフレンドリー企業を紹介するイベント「Working Rainbow EXPO」を始めた想い

久しぶりのnoteの更新。

前回の投稿は11月で最後の投稿にはワーケーションについて記事を今後アップしていくと投稿していますが半年間、そのままになっていました。


先日、noteをご覧頂いていた方から「noteが更新されていないですけど元気ですか?」というご連絡をいただきました。半端な状態は良くないですね(汗)更新するなら更新する、やめるならやめる、はっきりした方がいいなと思っています。

昨年の今頃は新型コロナウイルスで緊急事態宣言が発出され、今後どうなるんだろうと不安を感じつつ、仕事のオンライン化が始まりました。「年内には落ち着くのかな」と思いつつ、現在も仕事の9割がオンラインで進み、オフラインよりもオンラインが常態化しており、研修・イベントもオンラインで実施しております。

LGBTQフレンドリー企業を紹介するイベント「Working Rainbow EXPO」の準備中

そして、現在は毎年行っている2017年から始めたLGBTQフレンドリー企業・ダイバーシティ推進企業の取り組み内容を知ることが出来たり、気軽に交流することが出来るイベント「Working Rainbow EXPO」の準備を行っています。

こんなイベントです。

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毎年、6月~7月に実施していたのですが、昨年は新型コロナでオンラインに切り替えるだけの期間がなかったこともあり中止しましたが、今年はオンライン(Zoom)で開催準備を進めています。

今年は、大橋運輸、岐阜県関市、加藤精工、アクセンチュア、チェリオコーポレーション、ジェイテクト、住友電装、山田メッキ工業所といった中部地区の企業を中心に関東、関西の企業も参加予定です。

中部地区以外の方は聞いたことがない会社名もあるかもしれないですが日本で2社しか受賞していないダイバーシティ100選プライムを受賞している企業も参加予定です。


毎年、この時期になると、イベントの準備でいっぱいいっぱいになってしまうので、イベントの目的を自分自身が見失うことがないようにこのnoteに綴っていきたいと思う。

LGBTを含むセクシュアルマイノリティの困りごと

この数年でLGBTを含むセクシュアルマイノリティの認知がとても広まり、就職活動や職場において当事者が抱える困難についても知られるようになってきました。

私の方にも学生の方や社会人の方から様々な困りごとが寄せられています。

・どこの企業がLGBT/SOGIの取り組みをしているのか分からない。
・履歴書の性別記入欄をどうするのか。
→見た目・自認している性別に合わせて記入する(偽装行為につながる可能性が・・・)
→戸籍上の性別で記入すると、見た目と異なる・・・。
・就職後に治療をして性別移行をする際に会社の理解があるのか。
→服装・化粧・お手洗い・更衣室などをどうするのか。通称名を利用できるのか。等々
・福利厚生など会社の制度が利用しづらい。
→慶弔金、慶弔休暇など
・会社の中で差別的な発言がある。

実際にこれらの困りごとを裏付けるような調査レポートも出てきています。

様々な企業で進む取り組み

それを受けて、色々な企業でセクシュアルマイノリティの取り組みが進み始めています。
昨年、文具メーカーのコクヨが多様な個性の尊重を求める声が高まっていることを受け、性別欄のない履歴書を発売したり、昨年9月から公開されているトランスジェンダーの元就活生にフォーカスをあてたP&Gが展開するヘアケアブランド「パンテーン」の動画は話題に上がりました。

また、セクシュアルマイノリティが働きやすい職場づくりに取り組んでいる企業の取り組み内容を評価して表彰する「work with Pride」にエントリーする企業も毎年増えています。

私も研修を実施した企業や社内制度構築のサポートをした企業さんから「当事者の方の応募がとても増えている」という声を多く頂くようになりました。

応募した方からはこんな声が寄せられているようです。

・LGBT(セクシュアルマイノリティ)の受け入れをしている貴社で働きたい
・地方ではLGBTの取り組みをしている企業は少ない。だから御社で働きたい。

Working Rainbow EXPOをなんで開催しているのか?&参加者の感想

最近、都心部や大手企業ではLGBT(セクシュアルマイノリティ)・SOGIの取り組みをしている企業が増えてきているとは言いつつも、地方ではまだまだの状況です。

また、数年前は取り組みをしている企業の情報を知ることも難しい状況だったので、そういった企業の存在を知ってもらいたいと思って立ち上げたのが「Working Rainbow EXPO」でした。
参加した方からはこんな声を頂きました。

・取り組んでいる企業の情報を新聞やテレビで目にすることはありましたが、まさか地方で取り組んでいる企業がこんなにもあるとは思わなかったので驚いた。
・就職することは出来ないと思っていたので経営者や担当者の方、社員の方と話をして、生きる希望を感じた。
・温かい気持ちになった。
・もっともっと多くの企業が取り組んでくれると嬉しいです。

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セクシュアリティのハードルを取り除きたい。

私自身は企業の人事担当者や経営者が応募者から寄せられる「地方ではLGBTの取り組みをしている企業は少ない。だから御社で働きたい。」というのは少し違和感を感じています。これは志望動機にはならないからです。

大なり小なりきっとその方にも本当はやりたいこと、関心があることがあると思っています。
それよりも就職活動をするうえでセクシュアリティに関するハードルがあまりにも高いので「LGBTの取り組みをしている企業で働きたい」という志望動機につながるのかなと思っています。
そのため、もっとこの中部地区でもっとLGBT(セクシュアルマイノリティ)・SOGIの取り組みをする企業、特に中小企業を増やしていきたいと思っています。

まずは100社!

Working Rainbow EXPO」の最初の目的は前述した通りです。

LGBTQフレンドリー企業には2種類ある。後者の存在を学生・求職者に伝えたい。

ただ、現在はそれに加えて学生の方・求職者の方に「企業を選ぶ視点」を伝えたいと思っています。

職場における性的指向・性自認に関する取組の経緯職場における性的指向・性自認に関する取組がどのような経緯から行われているかを調査した結果があるのですが、まず、取り組みのきっかけとして挙げられたのは「社会的な認知度の高まりをみて、取り組むべきと判断したため」という割合が最も高く「全体」で7割程度となっています。

一方、「セクシュアルマイノリティ当事者である社員から要望や対応を求める声があったため」という割合は「全体」で17.8%となっており、セクシュアルマイノリティ当事者の存在が取組のきっかけとなる例が一定割合あります。

参考:厚生労働省委託事業「職場におけるダイバーシティ推進事業」

実をいうと「Working Rainbow EXPO」に出展している企業や私が研修などを行っている企業に取り組むきっかけを聞くと社内の当事者(当事者、非当事者という言葉はあまり好きではないですが便宜上使わせていただきます。)

経営者、人事担当者、上司にセクシュアリティに関しての知識があったわけではないのですが、人を大切にする文化、他者の意見を取り入れていく文化があり、比較的何でも相談しやすい環境なのでセクシュアリティに関しての相談があったということです。

つまり、

心理的安全性が高い職場(人を大切にする文化、他者の意見を取り入れていく文化)
 ↓
様々な意見が言いやすい・相談しやすい環境
 ↓
社員の方の困りごとをサポートするために様々なサポート(ハード・ソフト面)
 ↓
様々なバックグラウンドを持った人が集まってくる
 ↓
好循環:益々働きやすい職場につながる

こういった企業さんに話を聞いてみると「自分たちは“ダイバーシティ”の取り組みをしているつもりはなかった。社員の方の困っていることを解決するための取り組みを行っていたらそれが最近ではダイバーシティと言われていることを知った」と話されていました。

社会的な認知度の高まりをみて取り組んでいる企業さんの存在も大切ですが、ぜひ学生・求職者の方にはこういった企業の取り組みや根本にある考え方を知ってもらいたいと思っています。

社員の方の困りごとを察知できる会社は結果的に提供するサービス・商品の幅も厚くなる。

「社会的な認知度の高まりをみて、取り組むべきと判断したため」ではなく、元々「社員の方の困りごと・ニーズを察知して取り組む力が高い」企業ということです。

私自身、LGBTを含むセクシュアルマイノリティをサポートする制度などはもちろんですがこういった企業はセクシュアルマイノリティ以外の取り組みもかなり充実しており、その根底の考え方を知って頂いた上で企業を選んで頂きたいなと思っています。

LGBTQフレンドリー企業で働く社員の声

実際に今般、参加する企業の社員の方に話を聞いてみると、

・本当にうちの会社は社員が口にする前に困りごとを察知してくれてすぐに制度を改善してくれる。
・職場に様々なバックグラウンドを持った人が集まっているので、お客様に提供するサービス・商品も様々な視点で提供できるようになり幅が厚くなっている。

また、職場でしかカミングアウトをしていないという方もいらっしゃいました。

職場ではカミングアウトをしないという友人・知人は多くいるのですが、「職場でしかカミングアウトをしていない」という話を聞き、どれだけ安心できる職場なんだろうと驚きました。

あ、ちなみにカミングアウトをするかしないか、どこまでカミングアウトをするのかいうのは人それぞれ環境も異なり、多様な考え方があってもいいと思っています。

話がすごく長くなってしまいました・・・。

改めてまとめてみます。

・LGBT(セクシュアルマイノリティ)・SOGIの取り組みをしている企業を知ってもらいたい。

でも、それだけではなく、そもそも、

LGBT(セクシュアルマイノリティ)・SOGIの取り組みをしている企業の中には「社員の方の困りごと・ニーズを察知して取り組む力が高い」企業があり、そういった企業は「顧客の困りごと・ニーズを察知する力」が強くしなやかで成長する企業が多く、セクシュアリティに関わらずこういった企業の存在や企業を選ぶ視点を知ってもらいたいと思っています。

前置きが長くなってしまいましたが(笑)、イベントの概要です。

イベントの概要

■日時
2021年7月17日(土) 13時-17時
※12時30分開場

■開催方法
オンライン(Zoom)

■当日のプログラム内容
https://divercity-expo.com/program

■申込み ※事前申込制
学生・求職者(社会人)向け 参加申し込み
企業関係者、行政・教育関係者向け 参加申し込み外部リンク

イベントのチラシ(PDF:3.1MB)

今回はオンラインということもあり、本当に全国各地からお申し込みをいただいており、また遠方の学生の方と交流する機会をいただいており、すごく嬉しいです!

ぜひイベントに遊びにお越しくださいー!


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