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サザンロック/スワンプ系のアルバム紹介

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オールマン・ブラザーズ・バンド、レーナード・スキナードの定番から、マーシャル・タッカー・バンド、ウェット・ウィリーなどのベテラン勢、スティルウォーター、ウィンター・ブラザーズ・バ…
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2023年4月の記事一覧

ボールズ・アウト/トゥー・ガンズ (‘79)

ボールズ・アウト/トゥー・ガンズ (‘79)

Balls Out / Two Guns (‘79)
サザンロックもキャプリコーン・レコードも終焉を迎えようとしていた’79年に、そのキャプリコーン・レコードからリリースされたトゥー・ガンズの唯一のアルバム。

長い間CD化されず、アナログ盤も高価であったために、伝説の名盤扱いだった。それでもかなり前にCD化され、偶然、アナログ盤も購入できた。

バンドはツインギターの4人組で、ピアノ、ホーン、女

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キャット・ダンス/フレディ・セーラム&ザ・ワイルドキャッツ (‘82)

キャット・ダンス/フレディ・セーラム&ザ・ワイルドキャッツ (‘82)

Cat Dance / Freddie Salem & The Wildcats (‘82)
‘78年〜‘82年までアウトロウズに参加し、トリプルリードの一端を担っていたギタリストのソロ作品。後にも先にもこのアルバムしかリリースしていない。

アウトロウズも初期のサウンドはカントリー風味とトリプルリードの重厚さが程よくミックスされていたが、メンバーの入れ替わりやアルバムを重ねるごとに、その初期の持

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ボランティヤー・ジャム/ヴァリアス・アーティスツ (‘76)

ボランティヤー・ジャム/ヴァリアス・アーティスツ (‘76)

Volunteer Jam / Various Artists (‘76)
チャーリー・ダニエルズが中心となり、毎年、テネシー州のどこかでサザンロックのバンドを集めたイベントを’74年からおこなっていた。そのライブ盤が本作である。
出演アーティストは、チャーリー・ダニエルズ・バンドはもとより、マーシャル・タッカー・バンド、ジミー・ホール(ウェット・ウィリー)、ディッキー・ベッツとチャック・リーヴェ

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堕天使ロック/ルビー・スター (‘77)

堕天使ロック/ルビー・スター (‘77)

Smokey Places / Ruby Starr (‘77)
‘70年代後期に活動した女性シンガー、ルビー・スターのアルバム。グレイ・ゴーストというバックバンドを率いて3枚のアルバムを残した。このアルバムは、その3作目に当たる。

その容姿や邦題を含めたタイトルからも連想されるように、不良の匂いが香ばしいアーティストだった。以前紹介したブラック・オーク・アーカンソーと共に活動することが多く、彼

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モリー・ハチェット/モリー・ハチェット (‘78)

モリー・ハチェット/モリー・ハチェット (‘78)

Molly Hatchet / Molly Hatchet (‘78)
フロリダ州ジャクソンビル出身のバンド。レーナード・スキナードや38スペシャルと同じく、ハードロックの要素が強い印象である。それでも初期の作品では、ややまったり感も感じるが、アルバムがリリースされるごとにハードさが濃くなった。そんな彼らのファーストアルバムである。

メンバーチェンジを何度もおこないながら現在も活動を続けているが

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ブラック・オーク・アーカンソー/ブラック・オーク・アーカンソー (‘71)

ブラック・オーク・アーカンソー/ブラック・オーク・アーカンソー (‘71)

Black Oak Arkansas / Black Oak Arkansas (‘71)
アーカンソー州ブラック・オーク出身のバンド。出身地がそのままバンド名という、どこまで本気かわからないバンドだが、活動期間は結構長く、前身のノーバディ・エルスのデビューが’69年、’99年くらいまで新譜CDがリリースされていた。

このアルバムはブラック・オーク・アーカンソーとしてのファーストアルバムで、かな

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リザーヴ・ザ・ライト/スティルウォーター (‘78)

リザーヴ・ザ・ライト/スティルウォーター (‘78)

I Reserve the Right / Stillwater (‘78)
以前紹介したジョージア州出身のサザンロックバンド、スティルウォーターのキャプリコーン・レコードでのセカンドアルバム。というか近年になるまで2枚しかリリースしていなかった。

サウンドとしては、前作の荒削りな部分がスッキリしたというか、ある意味AOR風な感触とも言える。相変わらずの7人編成で、重厚なギタープレイを聴かせてく

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スペシャル・デリバリー/38スペシャル (‘78)

スペシャル・デリバリー/38スペシャル (‘78)

Special Delivery / 38Special (‘78)
‘80年代、アメリカンロックの歴史においても重要なバンドの一つとなった38スペシャルのセカンドアルバム。ヒット作になるのは、この後のアルバムからであり、初期の2枚はまだ荒削りな面が散見されるが、サザンロックファンとしては、そこが魅力に感じる部分でもある。

フォガットとかが好きな方なら、お気に入りになると思う。ツインリード、ツイ

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ウィン・ルーズ・オア・ドロウ/オールマン・ブラザーズ・バンド (‘75)

ウィン・ルーズ・オア・ドロウ/オールマン・ブラザーズ・バンド (‘75)

Win, Lose Or Draw / The Allman Brothers Band (‘75)
‘71年にデュアン・オールマンが他界し、翌’72年にはベリー・オークリーもデュアン・オールマンの後を追った。そして’73年にリリースしたブラザーズ&シスターズは音楽史に残る超名盤となった。

今回紹介するウィン・ルーズ・オア・ドロウはそれに続くスタジオ盤である。バンド内は崩壊寸前であるが、グレッグ

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イッツ・タイム/ボニー・ブラムレット (‘74)

イッツ・タイム/ボニー・ブラムレット (‘74)

It’s Time / Bonnie Bramlett (‘74)
かつて所有していたが手放してしまい、その後は予算との兼ね合いで躊躇していたが、先日、中古店で100円で購入した。
デラニー・ブラムレットと別れ、ソロ活動になってからの2作目、キャプリコーン・レコードからの1枚目のアルバムとなる。

久しぶりに聴いてみたが、音がキャプリコーン・レコードの音だと感じた。しかし、それに乗る彼女の声は、や

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ロッキー・ヒル/ロッキー・ヒル (‘88)

ロッキー・ヒル/ロッキー・ヒル (‘88)

Rocky Hill / Rocky Hill (‘88)
ZZトップのベーシスト、ダスティ・ヒルの実兄、ロッキー・ヒルのファーストソロアルバム。’80年代後半という時代背景もあり、ゴリゴリのブルースロックという感じではなく、幾分スマートなアレンジがなされているが、しっかり地に足のついたサウンドである。
女性コーラスなどを配してR&Bっぽいエッセンスもあり、聴き応えのあるアルバムになっている。

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ツアー・デ・フォース/38スペシャル (‘83)

ツアー・デ・フォース/38スペシャル (‘83)

Tour de Force / 38 Special (‘83)
レーナード・スキナードのボーカル、ロニー・ヴァン・ザントの実弟、ドニー・ヴァン・ザント率いるバンドの通算6作目のアルバム。
古くからのサザンロックファンからは産業ロックと酷評されながらも、彼らの功績は大きいと考える。南部という地域に特化したバンドから、スタジアム級のバンドになったのは、良くも悪くもヒット曲のおかげである。

38スペ

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パターン・ディスラプティヴ/ザ・ディッキー・ベッツ・バンド (‘88)

パターン・ディスラプティヴ/ザ・ディッキー・ベッツ・バンド (‘88)

Pattern Disruptive / The Dickey Betts Band (‘88)
オールマンズのディッキー・ベッツのアルバムは、ソロ作品のハイウェイ・コールやグレート・サザーン時代に名盤を残しているが、今回はあえて’88年のアルバムを聴こうと思う。

冒頭1曲目からシャッフルのブギーで結構カッコいい。’80年代後半ということもあり、ドラムのリバーブがあまり好みではないが、その後のオ

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ロックンロール・カウボーイ/クーパー・ブラザース (‘78)

ロックンロール・カウボーイ/クーパー・ブラザース (‘78)

Cooper Brothers / Cooper Brothers (‘78)
ブライアンとディックのクーパー兄弟が中心となって結成したカナダのバンド。キャプリコーン・レコードから’78年にリリースされたファーストアルバム。
この後、キャプリコーンからもう1枚リリースするが、その後はキャプリコーン・レコード倒産のため、’80年代に入ってカナダのレーベルから1枚リリースする。‘00年に入ってからもC

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