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アウトドア・宿 マンディル2周年

まだなのか、早いものなのか

本日2023年7月10日は、「アウトドア・宿 マンディル」が開業してちょうど2周年。
 
なんだかよくわからん流行り病という予期しない壁にぶち当たり、本当にどうなることかと正直大きな不安を抱えながら、なんやかんや1年のサイクルも見えてきたりとほんの少しではあるが体裁が整ってきたのかなという段階になってはきた。
 
「こいつ、大丈夫か」と大半の人が思っていたに違いない中で、こうして生きながらえている。
 
掛け値なしで馳せ参じてくれる盟友、意気に感じて応援してくださる諸先輩方々、東京から2年で4回も来てくれるヘビーユーザーや仕事込みでも抜きでも訪れてくれたお取引先さま、なんでかな気に入ってくれて来てくれた業界その筋の方々。
近隣限らず、道内からも1度ならず2度3度訪れていただく方も。

2023年1月1日 初日の出を見に行った際の斜里岳夜明け前

 
「何とかマンディルに行ってみたい」、実際に来訪して一度来てみたかったという方々から言葉をいただき、本当に事業を始めてよかったと心から感じる瞬間がいくつもあった。
 
重ね重ねにはなりますが、これまで来ていただいた方々には心から感謝を申し上げます。

本年2回目のマンディル自由市(2023年4月)


 
  
ただね。実際に遠いんだよ、北海道の東は。
やっている当人もそれは痛切に感じている。
 
その物理的に埋められないものを通り越して、どうしても来てみたいと思ってもらえることを伝え、行動していく。
これは何年たっても変わらず続けていくことになっていく。
 
山にフューチャーして情報発信し運営してはいるが、道東はそんなものではないポテンシャルの塊で、「何かおススメはありますか?」と何の気なしに聞かれると困ってしまうくらいのものである。
 
山、トレイル、グルメ、温泉、スポット、アクティビティ、、、
組み合わせると無限大にもなってくるプランは計り知れない。

JRを組み合わせたりするとこれまた遊びの幅が広がり


 
自分が好きなものには傾いてしまい、知ってもらいたい人たちの属性も固まってしまうかもしれないが、たくさんの方にマンディル周辺の情報を得てもらい、楽しむ方法を見出してもらえるよう日々努めていく。
地道にやれることをひとつずすやっていくしかない。ワンオペだもの。
 
 
ということで、2年たったところでまだマンディルをあまり存じ上げない方もいるのと自身の整理のために現状と今後を以下にざっくりまとめていく。
 

マンディルのこれから

ショップ


2023年7月9日第3回ナマラトレイル+(東川町)出店時
株式会社丸紅フットウェア 丹下雄介氏 提供

自身の嗜好するトレイルランニングは、颯爽と軽々移動することが醍醐味であり、それを実現するために機能的なギアが存在する。
とはいえ、これが登山に使えないかと言ったらそんなことはなく、快適な歩行を助けるものが多くある。
北海道の東の山(道内の山とも言える)は本州の山に比べて岩稜が続くところも多くはなく、比較的状況の良いトレイルに近い環境が多い。
トレイルランニングシューズにおいてもしっかり足を支える機能のものが多くなり、登山でも快適に使えることはショップを来た方へ説明をしている。
いまはブランドご協力のもと、実際にフィールドで試し履きできるシューズも店頭に常設することができた。
縦走のために重装備となる場合は別として、今はギアの重量が軽量・コンパクト化してきていることからバックパックも小容量で問題がなくなってきている。
実際にギアを試すことのできる場所というのはこちらの地区では希少であると認識しているため、
対面できるリアルショップの運営を大事にしていきたい。
 
もともとスポーツを始めたバックボーンはサッカーだが、その後登山から入りトレイルランニングに移行していった2010年頃はいわゆるトレラン勃興期であり、ギア自体も少なかったため登山用のものと併用していた。
安価なものも用途が全然違うものもそれなりに試し実験してきてはいるので、登山だから、トレイルランニングだから、サイクリングだからとカテゴリー分けせずその方に合ったものを提案していく。

宿


1階客室
廊下


「不便を楽しむ」というのがキャンプやテント泊の醍醐味であるが、宿ながらマンディルは共通するものがある。
ただ資本が少なくてボロ宿なだけと言われればそれまでだが、必要なところは順次手直ししていってクオリティをあげていくしかない。
お風呂はノスタルジックで、テレビは置かず、付近に食事処が少ないため自炊が基本。
ショップも併設しているため、補給食や多少の備蓄食はあるが特に朝はやっている便利なお店というものがない。
たくさんの人に使ってもらいたいというところはもちろんあるが、必要最低限な装備はあるので、昔ながらの田舎のものや装備を楽しむというところに納得をしてもらえる利用者に向けての宿でありたい。
前庭が広いから野営もありにしたらというお声もいただいているが、残念ながらここは曲がりなりにも住宅地の中。どうかしたら20:00には就寝しているご家庭もあろうかというところなので、騒音も含め実施する予定はない。
登山者用に盛夏用のシャワーなんて付けたいとも検討したが、冬季の恐ろしい凍結問題があり目下のところ見送り中。持ちうる現状の設備を最大限に活かすよう努めていく。
自らフィールドワークしながら得た情報を来てくれる方に還元していくことは続けていき、店の強みとしていかねば。合宿的な使い方などをしてくれる方にもサポートできるよう研鑽していく。
課題は山ほどあるが、お付き合いいただきたい。

その他請負

Media Filter Mag 濱屋壮佑氏 提供


仕事としてこれまで経験してきたことは、金融、信用調査、営業企画、官公庁業務、林業と脈絡がないものにはなっているが、それらは現在やっていることに無駄であるとはまったくない。
事業の内務的なものに寄与していることもあるが、特に林業は、ともすれば命を張って行う日本でも数少ない仕事だと考えていて、その中で自分の力を発揮するのが喜びさえも感じる。
伐採が得意なところであるが、最近はトレイル整備など下刈り作業や登山道整備の引き合いも出てきた。
ここに住まい、山にまつわる仕事をしている者にとって斜里岳はやはり大事な存在。
シンプルに真摯に向き合えるこの業務は大事にしていくと同時に必要とされる現場にはお邪魔して自分の力を発揮するよう進んでいく。
また業種や立ち位置問わず、人それぞれにあるストーリーはいつ聞いても感銘を受け、自分に影響を与える。社会人としての基盤が作られた信用調査員時に培った取材の力もアウトプットしていけるよう大事にしていきたい。
 

終わりに

斜里岳頂上

とはいえ、自分の身は一つ。時間的物理的余力というのは限られてくるが、自分が事業として行っていることを上手く組み合わせて事業を最大化していき、時には隣人に力を借りて前へ進み形を作っていくほかない。
 
上手にやりくりできるような器用さは残念ながら持ち合わせていない。
 
ひとつひとつ、愚直に取り組むことは常に忘れぬよう日々を重ねていこう。

斜里岳からの朝日と知床半島
清水紘明氏 提供


おわり




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