【レビュー】 (開幕戦) T.T彩たま VS 岡山リベッツ 2020年11月18日(水)
※ 試合後、数日以内にはレビュー記事を書きます。今回は開幕戦ということで翌日にUPしました。
はじめに
さぁここからが本番!
それはチームだけでない。私にとっても。
書き続けてきたnote記事での試行錯誤を生かして、納得のいくレビューを書けるかどうか?
とまぁ、あまりにも一生懸命やりすぎると、良い意味での軽妙さが失われてしまいそうな気がするので、そのあたりはバランスをうまく取りながら記事を作成したいと思っている。
試合前
寒暖差が原因なのか練習のし過ぎなのか、はたまた吉川で行われたプレシーズンマッチのときに3時間以上じっと椅子に座り過ぎたせいなのか・・・
原因はわからないが、自身の腰の状態があやしい。観戦中に思わずガバっと立ち上がってギックリ腰にならなければいいなと、一抹の不安を抱きながら電車で都内某所へ向かう私。
感染対策を万全に整えた上で、ファン仲間の何名かと「爆援」を一緒に行うこととなっていた。
オーダー発表
両チームのオーダーを個人的には次のとおり予想していた。
自チームのオーダーを予想するにあたってポイントだと思った点は二つ
①初戦&第二戦(翌々日の金曜日)のオーダーをセットで考えること。
故障明けのジンタクキャプテンは大事をとってどちらかを欠場。キャプテン欠場に連動する形で篠塚選手を代替で出場。
②ダブルスを固定。
松山・髙見組。全日本選手権準優勝の実績があるこのペアリングで、外国人選手参戦までは持ちこたえたい。あわよくば固定でも。
フタをあけてみるとオーダーは↓
1.神/篠塚 VS 上田/森薗
2.松平健太 VS 田添響
3.英田理志 VS 町飛鳥
4.篠塚大登 VS 上田仁
・・・ダブルスの組み合わせを完全に見誤っただけでない。篠塚選手の2点使いは全くの予想外で、「いくら将来を嘱望されている選手とはいえ、まだ16歳の高校生を開幕戦からいきなり起用して大丈夫なの!?」
半信半疑の気持ちを抱いたまま試合はスタートしていった。
第1マッチ(神/篠塚 VS 上田/森薗)
半信半疑状態がダブルスの第1ゲーム終了後には「松山・高見組じゃダメだったのか!?」と信頼3、疑問7に湧き上がっていく。
上田・森薗ペアは1stシーズンの無双ぶりを彷彿させるかのような息の合ったプレーで凡ミスも少なく着々と加点。「チャンスはないかな」とあきらめの気持ちさえ芽生え始めていたが・・・
誤算はうれしい方向へ次第に変わっていく。
2ゲーム目の中盤。篠塚選手が吹っ切れたかのように思い切りの良いプレーを連発させ、相手ペアを揺さぶっていく。中盤になって相手ペアに挽回されて5-7とリードされてもひるまない。
ジンタクさんのレシーブも第1ゲームこそツッツキからの展開が悪くて失点を重ねていったもののストップ中心に変更して以降、展開は良くなってきた。
「慎重かつ大胆なプレー」を体現させて相手を徐々に押し込む形となった結果、11-9と第2ゲームを逆転で奪取して勝負は最終ゲームへ。
ダブルスどころかこの試合の勝敗の分かれ目の一つともなった場面は、最終ゲーム8-8からのジンタクさんレシーブでの局面だったように思う。森薗選手のサーブに対するストップレシーブが浮いてしまうのだけど、ここまで凡ミスの少なかった上田選手、3球目を打ちミス。
「今日は運がある。ついているぞ!」と素直に思ったし、実際に「ラッキーだ」と思わず口走ってしまった。
運を引き寄せて9-8とリードした後のチキータレシーブ。これは意外性があってとてもよかった。篠塚選手の思い切りの良さを引き出した好アシストとしても、8オールからのレシーブシーンはぜひともピックアップしておきたい。
第2マッチ(松平健太 VS 田添響)
プレシーズンマッチで不調をきわめた健太選手だったが、本番ではきちんと仕上げてきて会心の勝利をおさめた。
こちらの試合も前述のダブルスと同様、第1ゲーム終了後は「大丈夫か!?」と心配をしてしまうような内容だったけど、おそらくは第2ゲーム以降、サーブの種類や組み立てを変えたのだろう。
サーブが面白いように効いたし、レシーブもゲームを重ねるにつれ精度が上がっていき、終始攻勢。相手の田添響選手は「何もすることがない」ような状態となった。
ブロック技術に長けた健太選手は超攻撃的タイプとの相性は良いし、その意味では個人的に琉球戦での活躍を今後期待したい。
第3マッチ(英田理志 VS 町飛鳥)
新加入の英田選手が、「カットを打つ展開に持ち込みたい」町選手に対して、カットを手控えて攻撃主体にラリーを展開。それがものの見事にハマって勝利をおさめるという内容だった。
「何をするか読めず、相手が不慣れなうちに気がつけば勝ってしまう」
坂本監督が英田選手に期待する要素が存分に反映された試合展開だったように思うし、第1ゲームの10オールで英田選手が放った3球目バックハンドドライブがラケットのヘリに当たって不規則な軌道や回転となり、戸惑った相手が返球ミスしたというラッキーな要素があったことも忘れてはならない。
ダブルスの時に言及した幸運がこの試合でもここぞという場面で発揮されている。実力だけでなく運を味方にするというのも大事な要素であり、この開幕戦ではそのことを度々感じさせてくれた。
第4マッチ(篠塚大登 VS 上田仁)
敗れはしたものの、篠塚大登という選手のポテンシャルを彩たまファンだけでなく多くの卓球ファンに知らしめた衝撃的な試合だと思う。今日行われた試合の中で一番の好試合であった。
プレシーズンマッチから好調を維持していた上田選手相手にゲームオール10の大接戦を演じるとは正直思わなかった。私は彼の将来性なりプレースタイルを完全に侮っていた。反省しなければならない。
最近の若手あるある=「博打系の速攻型天才サウスポー」かと思っていたのだけど、それは大いなる勘違いだったし、視聴可能な方は第4ゲーム→タイムアウト明けのプレー、最終ゲーム→7-10から10オールに追いつく過程のプレー内容をぜひ見ていただきたい。
この若者がTリーグを通じて成長する過程を見ていくのが、3rdシーズンの楽しみの一つとなった。
試合後ふりかえり
殊勲賞 : 英田理志(初)
Tリーグデビュー戦だったが、分が悪いと思っていた相手に対して勝負強さを発揮した点を重視。
技能賞 : 松平健太(初)
第2ゲーム以降の戦術転換は高い技術力あってこそ成せるワザ。可能であればYouTubeチャンネルでの試合の解説動画をぜひ笑
「勝ちたいんじゃ」賞 : 松山祐季(初)
試合に勝てなかったor出られなかった選手の中で次戦以降、とりわけ勝利を切望する選手を著者がピックアップ
直近で行われた日本リーグの成績が優秀だった為、ダブルスどころか、もしかしたらシングルスの出番も・・・とさえ思っていたがこの試合はベンチ。
オーダーを決める際、相手の読みを外すことに坂本監督は主眼を置いているような気がしているので、意外性という部分でも起用のチャンスは十分あると思っている。
1試合ごとに選出。各賞の最多受賞者については、シーズン終了後のファンミで勝手ながら表彰させていただきます笑
おわりに
3-1と幸先の良いスタートを切ることができた3rdシーズンのT.T彩たま。
昨シーズン、2月16日の応援熱量がよみがえるのはTリーグファイナル進出のかかったリーグ最終戦もしくはファイナルしかないと自分の中では思っている。おこがましくも「最高の応援をしなければチームは勝てない」と信じ、持てる力を振り絞ったあの日の熱量。
2月16日の出来事は自身の中でそう簡単に再現できるものではない。
今日のような満足度の高い試合が、シーズンを通して数多く実現されることを期待して、今回のレビューを締めくくりたい。
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おまけ
長文にお付き合いいただき誠にありがとうございました。
今日の試合があまりにも嬉しすぎて、過去最高に多くのことを書きすぎてしまいました。これでもまだ書き足りないくらいですが、残りは金曜日でまた触れようかなと思います。
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