【レビュー】(第3戦) T.T彩たま VS 琉球アスティーダ 2020年11月21日(土)

「か~ってうれしいはないちもんめ♪」

「まけ~てくやしいはないちもんめ♪」

(中略)

「マハルが欲しい」

「ユウキも欲しい」

・・・「はないちもんめ」で躍動する早川社長がそろそろ夢の中に出てきそうだ。上記2名だけでなく、若手のホープとされている戸上選手も然り。

おそらく、彩たまの開幕戦をみて次に指名する選手も「き~まった♪」に違いない。

木下や岡山に負けるより、悔しさが自然と高まってしまうチーム。昨シーズン最終戦で大逆転負けを喫した琉球アスティーダが今回の対戦相手である。

試合前

オーダー予想

ファン会員限定の公開練習動画で松山/髙見ペアが準備しているのをみて、まずは手応えをつかむことができた今回。

「よし、ダブルスは当てたぞ! 今度こそもしかしたら・・・」

そんなふうにハラハラドキドキしていたのは束の間だった笑

オーダーは当たるどころか、ダブルス以外のオーダーを全て外す(敵味方共に)という、箸にも棒にもかからない予想を結局はツイートしてしまった。

第1マッチ 松山/髙見 VS 吉村(和)/宇田

1ゲーム目を取って、2ゲーム目も3-0。絶好調だ。防戦一方の相手ペアはやむなくタイムアウト。ここまでは勝利を信じて疑わなかったのだけど・・・

宇田選手のサーブ番で彩たま側が全く得点できず、9-9と追いつかれてしまってから、和弘選手のバック側へ放ったチキータレシーブ2連発。

ラリーが4球以上続かず、9-7から4連続失点。最終ゲームも8オールから3連続失点。ゲームの終盤に粘りきれず、加点できなかったのが悔やまれる。

第2マッチ 神巧也 VS 平野友樹

初顔合わせの対戦でモロさを露呈することがある反面、日頃からやり慣れた相手に対して強さを発揮する平野選手と、初見にはサーブがよく効いて強さを発揮する一方、慣れられた相手に対しては優位性が低下してしまう傾向のあるジンタクさんの対戦。

相性と悪さがそのままスコアに出てしまう。

防戦一方で試合終盤やることがなくなったジンタクさんにとっては、試練の日となってしまった。

昨シーズン最終戦の吉村(真)選手との試合でも見せ場をあまり作れずに0-3のシャット負けを喫しており、相手を勢いづかせるという意味で負け方が正直よろしくない。

相性の問題などから、外国人選手が本格参戦してくるようになると、琉球戦での起用は今後どうなるのか気になるところだ。

第3マッチ 松平健太 VS 吉村真晴

ゲームカウント2-1とリードした第4Gも6-3で優勢。健太選手の調子は実に良い。相手がタイムアウトを取った時にはイケるぞと思ったが・・・

タイムアウト明けから流れが一変。健太選手は2点しか奪えず8-11と逆転でこのゲームを奪われ、迎えた最終ゲーム。

8オールから3連続失点。

ん!?

お気づきの方もいるかもしれないが、得点経過がダブルスと似ている。

「偶然でしょ!?」

いや、必ずしもそうとはいえないと私は思っている。「流れは彩たまなんだけど・・・」昨シーズンの最終戦で琉球と戦った時もそうだった。

なぜ逆転されるのか!?

卓球界全体を考えた監督及びチームから発信される育成も絡めた中長期的な施策、紳士的なふるまいに魅力を感じてファンから愛されている印象がある彩たまに対し、琉球アスティーダというチーム全体から発せられる勝利へのストレートな欲望。

「経験が必要な篠塚を水谷に当てに行った」という坂本監督の心意気を個人的に支持して歓迎もしているし、彩たまには今後もそうであってほしいと思っているが、琉球のチーム内にそういった概念はあまりないような気がしている。

チーム内に根付いているのは「とにかく勝つ!」というシンプルな原則。この試合に出場した両チーム選手の中でピカイチだった平野友樹選手の気迫だったり各試合、勝負どころでの琉球ベンチから発せられる掛け声。

所属選手だけでなく、「爆援」というお株まで琉球に奪われたような感覚がして、私は試合そのものの結果よりもそちらの方が悔しかった。

チーム関係者の座席配置について不思議に思ったのは確かだが、それを抜きにしても、彩たまベンチからもっと元気さが。

T.Tテツ社長の10%程度で良いから、選手たちにもうちょっとヤンチャさがほしいなと思った。

第4マッチ 英田理志 VS 宇田幸矢

話を試合内容へ戻す。

4-0の完全勝利=勝ち点4を目指して勢いづく琉球。プレッシャーもさしてない状況で登場してくる全日本チャンピオンの宇田選手に対しては絶望感しかなかった。

昨シーズン、岡山武道館でリベッツと彩たまの試合を観戦していた際に目撃したワン・ヤン選手(戸上選手のカット打ちに成す術なく完敗)のような状態に英田選手がなることを正直覚悟した。

ところが・・・

さとしの心は折れていなかった。「叩き上げの苦労人ここにあり!」をまざまざと見せつけられた試合であったし、対戦前から勝利をあきらめていた自分が本当に恥ずかしかった。情けない。

選手以上にこの第3戦、自分に対して喝だ。

勝ち点1を防いだだけでなく、昨シーズン最終戦から継続していた琉球戦のマッチ連敗数を「6」でストップさせたさとしのプレー。

11月に行われた彩たまの試合で最も印象に残る試合となった。

試合後ふりかえり

冷静になろう。

琉球に負けることに人一倍悔しさを感じているのでつい熱くなってしまったが、悲観する必要は全くない。外国人選手抜きで開幕シリーズを2勝1敗で乗り越えたのは御の字だ。

殊勲賞 : 英田理志(2)

デビュー戦での勝利に引き続き、今回は全日本チャンピオン相手に値千金の白星。健太選手と共にここまではエース級の働きぶりでチームに貢献している。

技能賞 : 英田理志(初)

第2G 10オールでのレシーブ、ノータッチでぶち抜いたフォアストレートドライブはとにかく素晴らしかった。

「勝ちたいんじゃ」賞 : 神巧也(初)

試合後に自身、相当な危機感を抱いていた。ファンとしてできるのはエールを送り続けることのみである。

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おまけ

20日の金曜日にユニフォーム一式が手元に届いた。

画像1

ユニフォームを着用して土曜日は自宅観戦していたが、一人で見ていると自身のクズっぷりが露出される。

「一体何試合連続で落としてるんだ?全然勝てねぇじゃねえか!」

0-3と敗戦確定した直後はムスッとする場面もあったが、新戦力の選手たちに十分すぎるほどの希望を見出すことができた。

12月は試合が7試合ある。レビューが追いつくのか少し心配しているが、時間がないなりに適切なまとめ方をして、読みやすい記事作りを心がけていきたいと思う。




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