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PSYCHOLOGY OF COLOR(色の心理)

今回は色の持つ情報について細かく分析していきます。

まず先日のコラムのおさらいも含めて代表的な色からイメージできるキーワードや感情を挙げてみます。



青には心を落ち着かせ、爽やかさ、涼しさを演出したり欲求を抑制する効果があると言われています。
「安全」「安心感」「信頼」「信用」をイメージさせるので多くの企業のサイトやコーポレートカラーとして目にすることが多いと思います。
銀行、証券などの金融系、鉄道や航空会社などの交通系、保険や不動産などに好んで使われるので、ブランディングやマーケティング的に考えても活用の効果はあると思います。
個人としてイメージを作っていくなら「清潔感」「冷静」「真面目」「クール」といった印象を付けたい方は積極的に取り入れるといいと思います。
「ブルーカラー」「ブルーオーシャン」といった上層や成功的なイメージもあります。
涼しさや冷たさを表現するものには使われますが、食欲減退という効果もあるので飲食店だはあまり使われていないですね。

また、例えば保険のセールスマンがネクタイの色をブルー系に変えただけで成約率がアップした、というデータもあるので「信頼感」を得たい方はぜひ。


木々の葉や植物、自然界から精神的な落ち着きを与え、リラックスさせる効果があると言われています。
また青と同じような「安全」「安心」と言うイメージと合わせて、「成長」や「繁栄」「誠実」と言う健康や豊かさをイメージさせる色でもあります。
「安らぎ」「平穏」「癒し」「平和」といった印象を与えることができるので個人でもそのような見られ方をしたい人にはお勧めです。
緑が好きな人は常識的な人が多く、平和主義で協調性を持ち家庭的な人が多いようです。
私が撮影する時によく使いますが、プロフィール写真の背景に自然のグリーンを取り入れることによって、見る人に「優しい人」だと無意識に印象付けることができます。

黄色
ビタミンカラーの一つで
「元気」「陽気」「暖かい」というイメージを無意識に訴えてくるので人の目を引きやすく、ロゴマークや広告、看板でもよく使われています。
「若い」「ポップ」「活発」という楽しさやコミュニケーションを連想させる効果もあるので効果的に使うと良いと思います。
黄色が好きな人は「若々しい」「明るい」「可愛いらしい」「元気」という印象を与え、好奇心旺盛でポジティブ思考、プラス思考の人が多いのでそう見られたい人もこの色を取り入れてみるといいでしょう。

オレンジ
ビタミンカラーの象徴的な色で太陽や柑橘系でもイメージできるように目を引く色のひとつです。
「親しみやすい」「エネルギー」「活力」「熱狂」「興奮」「自信」といったアグレッシブなイメージで購買意欲をそそる色でもあるので意識して使ってみると面白い効果が得られると思います。
一昔前は日本ではオレンジ色のグッズや服、靴にはオレンジ色の物はあまり見られなかったのですが、技術の発達や景気、時代とともにたくさんのオレンジ色のものを目にする機会が増えました。
個人的には大好きな色なのでオレンジ色の服や靴などグッズとして取り入れてはいますが、ブランドイメージとしては少し「若い」「安い」という印象もつきやすいので使っていません。
やはり、ブランディングやマーケティングは使い分けが大切ですね。


前回も書きましたが、全ての色の中で一番早く目に飛び込んでくる色、強い感情を呼び起こす色です。
脳にも刺激を与えることが証明されていて、情熱や力強さを増幅させ欲望を刺激することがわかっています。
信号やブレーキランプなど危険を知らせる役割としても、食欲を増進させる効果もあります。
一番目立つ色なので「Sale」「特売品」などの注意喚起や衝動買いに繋がる神経を刺激するようです。
「強さ」「情熱」「アグレッシブ」「注目を引く」「エネルギー」「活発」「熱い」といった自己主張が強く目立つ色なので、使い方を間違えないように活用した方がいいでしょう。

ピンク
「女性的」「かわいい」「ロマンチック」「優しい」「デリケート」な印象を持ちます。
女性向けの商品には「必ずピンクのものを作った方がいい」と言われるくらいに女性には本能的に好まれる色なので、女性をターゲットにしたビジネスや可愛さを打ち出す時にはうまく活用すると効果的です。
またピンクを好む女性は、年齢を重ねても若々しく魅力的でいたいというロマンチックな少女性を持ち、愛情で包まれたいという思いが強い傾向にあります。


濃さによってもその印象が変わる紫ですが、「知性」や「高貴」、「成功」「気品」をイメージさせる色です。
うまく活用すれば高級感や気品を感じさせ、エレガントで知性的な印象を与えられる優雅な色なので、富裕層向けの高価なサービスや商品のブランディングやPRに使うと効果を得られると思います。
また「精神性」や「想像力」「神秘性」というワードからスピリチュアルなサービスや商品に使われることも多いです。
但し、一番位の高いお坊さんの袈裟の色は紫ですが、ちょっと間違えると昔のヤンキーの色の品が無い印象になってしまう傾向があるので色の明度や彩度にも気を付けて使った方が良いと思います。
ラベンダー色のように明るくなると「癒し」や「心地よさ」の印象も与えてくれます。

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茶色
自然界の土や木の色から「安定」「温もり」「親しみやすさ」「落ち着き」というイメージだと思います。
木の温もりを与える製品に多く使われますがロゴやブランドイメージとしては目立たないので使われることが少ないようです。
私はBrownが似合わないので服の中にはこの色は存在しませんが、服装などでは「地味」「真面目」「安心感」を与えられる色ですが、一歩間違うとジジ臭い色として受け取られるので注意した方がいいですね。


「清潔感」「純粋」「正義」という印象を与えられる白は潔白や純白といった言葉にも使われているようにクリーンで汚れのない印象を与えることができます。
医者や看護師、研究者やシェフなど職業によっては白衣や服装だけでもその人の印象は大きく変わります。
逆に「幼なさ」「軽い」「安価」「弱さ」という印象も受けられるのでブランドイメージやロゴなどで使う場合は組み合わせる色によってもイメージが左右しやすい色なので、気を付けて使った方が良さそうですね。
白のシャツやワンピース、Tシャツのように身につける場合は純粋さや爽やかさをアピールできるので、そういった印象を与えたい時にはぜひ清潔感と合わせてに活用してください。


フォーマルな場面や冠婚葬祭でも主として使われ「フォーマル」「高潔」「高級感」「力強さ」をイメージさせる反面、光を吸収してしまう色なので「夜」「暗闇」「不安」「悪」を連想させてしまうこともあります。
黒子のように存在を目立たない場合にも使われるように、服装だと全身黒づくめは無難でオシャレに見える反面近寄り難い「厳しさ」「頑固」という印象を持たれることも多いので、いつも真っ黒な方は色を取り入れてみることをお勧めします。

紺色、深緑、黄緑、グレー、金についてはこちらを参考にして下さい。

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組み合わせの色
赤と白、白と黒、黄色と黒など組み合わせることによっておめでたい色、葬儀や囚人、危険など現存するもので意識に刷り込まれているものもあり、これは国や文化によって変わってきます。
これらは無意識や当たり前のイメージではないので注意が必要です。


色の数
また原色大図鑑よりいくつかの色を抜粋して参考的に羅列しますが、最近は洋服やグッズでも技術の進歩によって、パステルや微妙な中間色などの様々な色の商品を目にします。

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ここからもわかるように、メトロカラーもキッチリと色が決められています。

色によって持たれる印象やイメージが大きく変わるということがお分かりいただけたと思いますが、あなた自身をプロファイリングしてみていかがですか?
ロゴやホームページなどのブランドイメージを自分が魅せたい印象で統一させて、その色を見たら自分や自分の商品を連想して思い出してもらうところまでブランドイメージを確立できるといいですね。

実際に肉眼で色をどのくらい認識できるかわかりませんが、ちなみに普段使っているiMac 5Kディスプレイモデルは10ビットカラーとなる10億7,374万色だということです。

視覚情報の一つとして色を極めていくと、街中を歩いていてもマーケティングやブランディングの戦略や戦術として見えてくるものがあり面白いので、自分なりに分析して色の感覚を身につけてみてください。

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