【たけポン通訳ガイドに挑戦!?北海道旅!その7】
【4日目、三湖巡りのはずが?】
この日は足寄から標茶の宿へ移動する間に、阿寒湖・屈斜路湖・摩周湖をウォッチングの予定だ。阿寒湖周辺はシカやリス、屈斜路では白鳥、摩周湖ではワシ類が主なターゲット。
流石にここに来ると凍結路も時折出てくるが、思ったほどの酷さではないのが助かる。
まずは阿寒湖に到着。ビジターセンター付近の、ボッケの小道を歩いて、湖までの散策。
もう少し早い時間の方が鳥などはいるのだろうか?動物の足跡もあったりするが、なかなか姿が見えない。ただ、鳥の鳴き声は聞こえる。
地熱で地面の雪がないことなどをクラウディンに教えてあげたりしつつ、湖沿いの道を歩く。するとストップが。ん?と見ると、リスがいる。
ステファンを先行させて、僕とクラウディンはリスを驚かせないように、後ろからついていくことに。恐らくエゾリスだろうか。
トイレを借りがてらビジターセンターの人に聞くと、この時間はあまり野生動物に遭いにくいらしい。
さらに、シカはどうもこの暖冬と少雪の影響で、里へ下りてこないこともあるらしく、見かける数が少ないとのこと。雪が少ないと山でも食料(草)が見つかるため、わざわざ里へ下りなくていいのだとか。
出発して少し走ったところ、なにやらさっき追い抜かされたクルマが停車している。最初は道でも間違えたか?と抜かそうとして、ふと道路わきを見たら、シカの大群が斜面に!
これはチャンス!と前のクルマに倣って停車。
大群でいるから向こうも強気なのか?コチラをじっと見るだけで、あまり逃げる気配ではない。
途中の雄阿寒岳を望むビューポイントで停車したりしつつ、屈斜路湖へと走らせる。
その手前、屈斜路湖へ行く途中にまさかの白鳥の群れが畑に。
畑にもエサがあるのか?ついばんだりしている集団だ。
暫く車の中から観察していると、鳴き声を上げ始めて、求愛ダンス?を踊ったりとなかなか見ごたえがある光景だった。
そして屈斜路湖に突き出る形の和琴半島へ。ここは密かに?注目していたポイントで、狙い通り白鳥が群れでいる。そして、その脇には解放感抜群の露天風呂が。
そう。ここは温泉好きな僕と、野生動物好きなステファンの要望を両方とも満たしてくれる、最高なポイントだ。
温泉水はそのまま湖に垂れ流しており、そこだけは湖の氷が溶けている。(あ、当然湖はほぼ全面結氷している)
そこに白鳥たちも集まり、魚を獲っているのだとか。
丁度給餌の時間なのか、地元の人が白鳥にエサをあげていることもあり、より沢山集まっている。白鳥を見に来ている観光客も数人いる中、僕はエイ!と服を脱ぎ(一応簡易的な脱衣所もあるが、結局風呂までの間は超開放的)、お湯に浸かる。
少々熱めだが、超気持ちいい!
クラウディンが恐る恐るお湯を触ってみて、よくこんな熱いお湯に浸かれるね!と笑っている。
白鳥に夢中なステファンを眺めながらの絶景風呂を満喫した。
次のポイントは屈斜路湖畔の砂湯。
ここにも白鳥が沢山来ているポイントだ。しかし、ここはどちらかというと観光客も集まるメジャーなポイント。レストハウスで僕とクラウディンがお昼にしている中、ステファンは熱心にファインダーを覗いている。もともと、あまり食事にこだわるタイプではなく、お昼は食べなくてもいいのだそうだ。
次は摩周湖…という所だが、ここでアクシデントが。ちょっと気にはなっていたのだが、ステファンの風邪のような症状が悪化気味。そして目も充血し、目やにまで出ている。
聞いてみると、風邪のような症状はフランス出発前からあったとか。もしかしたらその病気の症状で、目まで影響が出ているのでは?という感じのことを言う。
多分、目は雪の照り返しによる反射でやられているのでは?ということを言ったが、ここに来る前、インドの山間部でも雪があり、そこでも同じように撮影していたから、大丈夫なハズだ!と。
とはいえ、ここで話していても意味がないし、内科がありそうな病院の見当をつけて、出発だ。
同時に今回の話を繋いでくれた、フランス語を話せるマドカさんに、電話通訳をお願いする手筈を整える。
病院に到着。ここからがなかなか面白い体験だった。
今回一回しか使わないであろう診察券を作り、症状を通訳申告すると…
風邪症状…早い話がコロナ対応となるらしい。
本人は多少の症状はあれど元気だし、そんなに騒ぐほど?という感じなのだが…
クルマに戻ってもらい、電話で医師との問診になるということを伝えられるが、いやいや、それじゃ困る!
身体に関することだし、大事なことも伝えなければいけないだろうから、英語で僕が通訳するのは潔く諦め(ステファンもそんなに英語が得意ではなさそう)、電話通訳をお願いしているのに、僕の電話を医師との通話で使ったら、それが出来なくなってしまうぞ!
なんとかならないか?と交渉し、別ブースでの対応をしてもらえることになった。
そこからは完全防備。看護師さんや医師は防護服での対応。座らされたブースも、両側にバカでかい空気清浄機が置かれている。
因みに熱も検出されたが、寒い外から暖房がめっちゃ強くかかっている病院内に入ったら、そりゃ、少し体温もあがるのではないか?という気がする。
しかし、面白いのは僕は特段の対応を求められなかったこと。
まあ、求められたら渋々従おうとは思っていたが、ノーマスクでも何も言われない。
まあ4日間も一緒に居れば、すでに手遅れだろうが、今のところすこぶる元気だ。
ちょっと風邪気味で…という対応がこれなら、費用もとんでもないことになるし、病院側もとても大変だろう…と思う。
結局、お医者さんの見立てでも、風邪症状と目は関係ないだろうとのこと。もう発症から五日ほどが経っているので、回復に向かう時期。自費診療ということもあり、コロナ検査や風邪症状への薬を出すほどではないとの判断。
目薬を処方してもらい、外では(車の中を含め)サングラスをなるべく掛けるようにとの指導が入った。
本日のお宿、民宿木里へ。
夜ご飯の前に、近くの渋~い温泉へ。
味幸園という温泉、中華屋さんみたいな名前だが、れっきとした温泉。
泉質はモール泉だろうか、とてもヌルヌルで、入り心地も良好。
熱いよ!と脅されたが、そうでもなく、この日は丁度いいぐらい。
ゴハンを食べつつ、オーナーご夫妻とお話。ずっと写真の仕事に携わっていたらしく、ネイチャーガイドやカヌーツアー、写真撮影の仕事など。そんな話を聞きつつ、情報収集もしつつの夜だった。