見出し画像

台湾環島旅行記(その3)

【峠に挑む】

台湾二日目。外を見ると昨夜の豪雨から一転しての晴れ模様…というか、めっちゃ暑い!
ナオキさんの伴走でチャリで走るマッスー曰く、朝から結構本気で暑いのは台湾の暑さの特徴らしい。


朝ご飯として差し入れていただいたパンを頂き、出発の準備だ。



伴走する僕らの荷物も一緒に伴走車に乗せてくれるらしく、身一つで動けるのは有難い。といっても、僕はミニサイズのリュックサック一つだけ。さらに佐谷さんなどは荷物の重量が2kgを切っているというつわものだ。
凍らせておいたペットボトルの水を持って、スタート地点へと軽く流して向かう。

今日は僕は借りた自転車で、そして佐谷さんはランで伴走。佐谷さんは今日からゴールまでの5日間を共に走るのだそう。ジャマ―さんは僕が借りた自転車屋さんでチャリを借りて走る予定だ。
スタート地点で記念撮影をして、いざ出発。
今日のコースは、今までのなかでも最難関クラスのコースだとは、ナオキさんの情報。
宜蘭県内を縦走、南奥~宜蘭市までの49km。
距離としては最長ではないものの、スタートした直後、前半の約25km、標高差350mの峠道を、2回も上り下りする。
しかも、1回目の峠道は国道のメインルートで、通常、歩きや自転車の環島でも、基本的には鉄道などでパスすることを推奨される区間。そもそも歩きだとGooglemapでは検索に出てこない。
そこを走るということで、台湾のサポートチームも一番神経を使っている区間なのだそう。ここを走破しての環島は史上初?


スタート直後に始まる上り坂、自転車には厳しい勾配が続く。
みんなには先行してもらってなんとか食いつこうと頑張るが、いくらペダルを踏んでも進まない。
結局のところ、途中の休憩ポイントでギブアップ。南奥駅に戻って電車でパスするか?と思ったら、伴走車に自転車を乗せて運んでくれることに。
ちょっと悔しいが、ありがたい。
一方でジャマーさんは、あまりの峠道と暑さに自転車で追いつくのを諦めて、自転車を返して電車に乗ることに。途中のどこかの駅で会えるかな?

クルマに乗せてもらい、追い抜きざまに動画を撮影したりしながら進む。
そして1つ目の頂点のトンネル。



ランナーは細い歩道を走らざるを得ず、かなりの悪条件。自転車にしても、車道を走ることになり、大型車が横を通れば相当な風が吹くだろう。
ランナーの前後を挟むようにして、伴走の自転車が走る様子をしかとみてそのまま先に進む。
峠を越えると暫くは下り、晴天に東シナ海の絶景が飛び込んでくる。沖縄を思い起こさせるような南国の、明るい海の色だ。
相変わらず交通量の多い区間なので、伴走車は路肩スペースで退避しながら、ランナー通過後、また追い抜く…という感じで繰り返す。


犬も暑さでぐったり

一山越えた東奥駅に到着。一旦、セブンイレブンで休憩だ。
ジャマーさんから「逆方向の列車に乗っちゃった!」という嘆きのメッセージが。台湾の鉄道はホームが同じ番線でもA・Bで区別されているから、駅によっては間違えやすい。もしくは、急遽の着発線変更でもあったか?
昼ごはん休憩にも間に合わなそうなので、宜蘭で待ってますとのことだ。



ここからさらに登る。ただ、メインのルートは山をトンネルで貫く高速道路になるため、ここからは交通量は一気にさがる。
観光で景色を楽しみたい車が殆どだろう。
絶景の中だが、相変わらずかなりの急勾配が続く。


【ようやく伴走開始!】


いよいよ登り切った峠の頂上。ここでドライバーさんにお礼を言い、自転車を降ろす。ここからはもう難所はない、宜蘭まで頑張るぞ!
下り坂は流石に快調。
というより、ほぼ漕がずに進む。
しかしナオキさんはかなりのペースで飛ばしているように見える。
自転車である程度先行して、写真を撮ろうと待ち構えたら、直ぐにやってくる。下り坂で飛ばすと脚への負担は相当なハズだが、とにかくMAXで暑くなる前になるべく進もうとの判断らしい。

サハラマラソンや北極マラソンなどの踏破経験があるだけでなく、普段から結構な距離を走る佐谷さんも快調に伴走。


瞬く間に麓の街、蘇奥へ。
ここでお昼ご飯タイム。といっても、結構な暑さで正直食欲があまり湧かない。軽く熱中症の一歩手前だろうか。
山の中を走っていた時は、多少は風を感じて快適だったが、街中はむせ返るような暑さが厳しい。
こんなときにはありがたい、サッパリ系の麺。ミミガーなど、小菜を乗せて食べる。

一休みして、近くの冷泉へと案内してもらう。
ここ蘇奥は、温泉地でもある模様。プールのような半地下に、なみなみと温泉が!ちゃんと硫黄の香りも。


足をつけてみると、ひんやりと冷たい。これは日本人としては非常にありがたい!足だけでなく、顔を洗ったりとリフレッシュ。現地の人たちも足をつけながら思い思いに休んでいる。
あまりの気持ちよさに、どれだけでもいることができそう。このままここでノンビリして、電車に自転車を積んで宜蘭に…という思いは頭の片隅に封印して再出発だ。

【灼熱との闘い】
ここから宜蘭まではほぼ平坦な道。
しかしここで気付いた。僕の借りたチャリ、かなりボロくて使い物にならない。
変速機が左右についているスポーツタイプなのは良いが、左の変速機が故障していて、高速段に入れても少し漕いでいるとガクンという衝撃と共に低速段に落ちてしまう。空気もしっかり入っておらず、これはどこかで空気を入れないとヤバいな…
後からサイクリングチームの方曰く、そのチャリはママチャリと同じだよ~!とのこと。やっぱり安いにはそれだけの理由がある。
走るペースもそれなりに速いので、結局僕のチャリだと、他のしっかりした自転車に比べて、倍近い回転数で漕がなければいけないのが辛い(;'∀')

宜蘭線の鉄道線路沿いを走っていく。途中で水の補給サポートカーが行方不明になるアクシデントもあったが、快調に飛ばしていく。
冬山という、名前だけは涼し気な駅前で小休止。
なんと、台湾名物の雪花冰のお店へ!日本チームのみんながマンゴーを選ぶ中、水果優格というやつを注文。
取りまとめてくれたおっちゃんが、選択肢を教えてくれたが、なんかこれが一番声がデカかった気がするから、わからないままにこれにした。


ナオキさんもマッスーも、19日目にしてようやく出会えた!と感動の様子。僕や佐谷さんは、2日目にして出会えるラッキー。
前回の台湾来訪時も食べていないので、これが台湾で食べる初の雪花冰だ。


出てきた!なんかマンゴーのヤツより豪華!もしかしてミックスフルーツ的な奴だったのか!?フワフワのカキ氷をみんなと分けあいながらペロリと平らげる。
さらにお店の方がサービス!ということで、一つ違う種類の雪花冰を持ってきてくれる!
結構お腹にきているが、残しては失礼と、みんなで食べた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?