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5G線上のアリサ【第5章#2話】アイムソーリーの正体

#2話:アイムソーリーの正体



【視聴時間=02:30】


「……いいの、加護さん?」

「えぇ、5年間も隠していました。このアカウントは今日、ここで削除しま
す」
清水/加護

ライブ中継でアイムソーリーは愛利沙の顔を映しながら、証拠の相互フォローツリッターVRオン。

自分も見せて、アリサが暴いた正体を全国民へと知らしめた。


フォロワーたちは〈そんな!〉と言って令和の予言者加護を擁護。

国家の首相が一体どうしてパソコン習得のため秘書を派遣したのか凄い数のコメント弾幕を貼るがオフに切り替え加護は告げた。

「清水先生、素性を隠していて申し訳ありません。先に話した通り、あなたがパソコンからネットに至る知識を授けていたのは私こと“加護洋次郎”であり、内閣総理大臣“八名蜂谷”でもあったのです」

教室一同「まさか!」と驚く。

隣接店舗のすべての人も、アリサのパソコン教室を囲み騒ぎは大きく膨らんだ。

「この5年間、八名蜂谷がお世話になりました。ほぼすべての授業を彼にVRメガネを通してリンクさせ、同期をしながら遠隔授業をさせていただきました。すべて拾えない時は総理自らアーカイブを拾って清水先生の一文字一句をメモしながら覚えていたのです」

令和の予言者アイムソーリーが加護というだけでもショック。

それに加え加護は最も総理に近い政府の者で、総理がアリサの授業を受けてIOT化に役立てていた。

脅威の事実が明らかとなりこれから証拠を見せられる。

「国会中継で八名本人が謝罪をする予定です。清水愛利沙さん、あなたの人生を大きく狂わせたことを。今まで授業を教えていただいてありがとうということを。そしてロートルズの皆さん、あなた方のアイデアが国を大きく変えていたことも重ねて、感謝と謝罪を……」
「ど、どういうことや? わしら何かしたか?」

「ひょっとして、休憩中に話し合ったIOT化のネタが全部―――」

「―――採用されていたのかも!」

「その通りです」
池田/井口/平野/加護

都会で出したアイデアよりも田舎の実体験こそすべて。

机上の空論。

使えぬ政策。

並んだ末に首相が変わり、八名はこれから地方目線でインフラ整備を進めることが、最優先とも打ち明けながら謝罪ですべてを塗り替えた。


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『”Rain Shadow”perfomed by NEURON,used under license from Shutterstock』

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