記事一覧
第8回 タケノマルの細部を語る その1 8th Talking about the details of Takenomaru Part 1
「これを敷き詰めて床を作ったらおもしろくない?」
解体してできた廃材が山になっているのを見た堀木は、渡辺さん(第2回参照)とそんなことを話しました。そこには廃材を捨てるにしても、木材を調達するにしても、できるだけ出費は抑えておきたいという現実的な思いもあったのは確かです。でもそれ以上に、おもしろいものができあがるのではないかという予感もありました。タケノマルの造作には廃材からアップサイクルした木材
第7回 堀木インタビュー その2 7th Interview with Horiki Part 2
〈タケノマル〉という場所を作りながら、堀木の考え方も少しずつ変わっていきました。手を動かすことで考えを深めていくということは、とても職人的な行為にも思えます。紙箱作りのプロフェッショナルが、何を大切にして、どんなことに影響を受け、どんなふうに変化して、どんなところに悩んでは解決をしてリノベーションを行ってきたのか。そこには内装のプロフェッショナルではありえない、かもしれないおもしろさがあると思うの
もっとみる第6回 堀木インタビュー その1 6th Interview with Horiki Part 1
〈タケノマル〉という場所を作り始めていよいよ1年が経ちました。まだ完成には至っていませんが、実はけっこういいところまでできあがってきてもいます。そこでこのタイミングであらためて堀木にインタビューを行うことにしました。
堀木は紙箱作りのプロですが、内装に関しては素人です。素人なりに工夫したことなどは参考になるかもしれませんが、それはすでに溢れてもいますので「紙箱のプロがどんなことを考えながらリノベー
第5回 人の話をよく聞く The 5th Listen carefully to others
ものづくりをするうえで大切なことは何でしょうか。ひとつは「何を作るのか」ということ。あたり前のことを言うなと思われるかもしれませんが、この「何を」のところ、いつも最初からすべてが見えているとは限りません。だからこそおもしろいということもあります。〈ストレージ〉の場合であれば、オフィスでA3の書類を収められるくらいのサイズ感、フタが付いていて重ねて積むことができ、板を渡せば机にもなり、組み合わせれば
もっとみる第4回 さて、何作る? The 4th Now, what to make?
竹内紙器製作所と堀木は〈星野株式会社(以下ホシノ)〉というものづくりの心強いパートナーを得たわけですが、それですぐにタケノマル発進! となったわけではありません。一方で場所を作りながら、もう一方でモノを作りながら、作っている当人たちにもその具体的なカタチはまだ見えていません。それでも手を動かすことをやめず、グルグルと思考を巡らせてしまうのが職人というもの。
Takeuchi Shiki Seis
第2回 タケノマル前史 The 2nd The Prehistory of Takenomaru
場所が決まったとなれば次はリノベーションのプランです。まずは壁をすべて取り払っちゃおう。床も天井も躯体以外はすべて解体しよう。もともとの田の字型の間取りは生かしながら、空間としてはつながっているけれど用途としては区切られている。打ち合わせのためのショールームスペース、来客者もくつろげるリラックススペース、堀木の書斎的なパーソナルスペースと、それからキッチン。パーソナルスペースには3段くらいに組んだ
もっとみる