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詩214 人間の営み

ぶりっ子の遊びが好きだから
加減の分かる間柄。
子どもの頃あれほど大人に思えたおばさんも
今度、自分が大人になってみると
これほどお茶目なところもあったのか、と
思い知る。
やり直せるにいられたということも
時計の針が少し巻き戻されて
その後、やっと分かること。
そして
どれほど偉く見える人でも
周りの崇拝する人たちが飾り立てているだけで
実際はもっと身近で話しやすい人に違いないのだ。
自分が元気だった時間は
水たまりの上で波を立てている。
記憶に帰る、あの人の姿は
もう見られないという気がして胸が苦しくなる。
「人間って同じことを繰り返してるよね。」
「人間の営みがそこに見えるよね。」
勝手に知らない世界に解放されて
本音を無闇にさらせない。
そこで耳を澄ましたら
川のせせらぎが聞こえてきた。
お茶目なおばさんは
きっとどの時代にもいたことだろう。
子どもの時代を脱した途端に
る真実、湧いて出る本音。
昔は偉く見えた人たちとも
本音をいい合える仲になった。
そういうところから
人間の営みというものを感じないか、
まるで水たまりが川の流れと合流するように。
元気でお茶目なおばさんに
会えるだけで   私もまた
元気になれる

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