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授乳中における薬の考え方

「医師から授乳中でも使えますと言われたが、この薬は服用中でも授乳させても良いですか?」との質問をよく受ける。

なぜそのようなことが起こるのか?

原因は医薬品添付文書にあると私は思う。

日本ではほとんどの薬が(約70%以上)「服用中は授乳を中止」、「授乳を避けさせる」となっているからだ。アメリカ小児学会では約70%以上の薬で授乳可能と判断している。

ネットで調べると薬の情報のほとんどが添付文書由来の情報だろう。

となると、授乳中のお母さんが薬を調べて「授乳を避けること」と記載してあれば、怖くて授乳させないようしてしまうと思う。(本当に授乳させてはいけない薬があるので専門家には要確認、自己判断避ける)

私は、どうしても薬の情報を心配だから調べるときは個別の薬剤で検索するのではなく、正しい情報を発信しているであろう「妊娠・授乳とくすり」、「妊娠と薬情報センター」等で調べてもらうように説明している。

まあ手っ取り早いのが処方元の医師か調剤元の薬剤師に確認することが良いと思う。自己判断での授乳中断は避けたいところ。(特に母乳育児を率先して行いたいと思っている保護者の方は)

経験がある医療従事者ほど添付文書の情報だけでは判断していない。

薬剤師がよく使う指標に「Medications and Mother's Milk(MMM)」と「RID」がある。(ここからは少し専門的な話になります)

私は、乳児の年齢(月齢)も気にしますが・・・・

クラリス、タミフル、アレグラ、ブルフェン(イブプロフェン)等・・・・

これらは、添付文書では「服用中は授乳を避けること」となっているが、上記の指標に照らしてみたらどうなるか・・・・

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