マガジンのカバー画像

漢文の海で釣りをして

14
古今の漢籍が泳ぐ歴史の海に釣り糸を垂らし、釣れた漢文を我流な解釈で書き連ねたものです
運営しているクリエイター

#孔子

漢文の海で釣りをして【第2回】孔子の自己紹介

漢文の海で釣りをして【第2回】孔子の自己紹介

「憤を発しては食を忘れ、楽しみて以て憂を忘る」

≪意訳≫発憤すると食事をするのも忘れるくらい熱中し、興がのってくると心配事も吹き飛んでしまう。
≪出典≫『論語』述而篇

第2回目は漢文の王道中の王道である『論語』より。

いきなり脱線ですが『論語』は孔子の著作ではありません。孔子の死後、弟子たちが集まって亡き師を懐かしみ「先生はあんなことを言っていた」「先生とこんなこんなことをやった」というエピ

もっとみる
漢文の海で釣りをして【第13回】楽しむ者こそ最強

漢文の海で釣りをして【第13回】楽しむ者こそ最強

「之を知る者は、之を好む者に如かず。 之を好む者は、之を楽しむ者に如かず」
≪訳≫ある物事を知っているだけの者は、それを好む者にはかなわない。しかし、それを好む者であっても、楽しむ者にはかなわない。
≪出典≫『論語』雍也篇

たとえば本を読むにしても、知識を得るための必要に迫られて「勉強」になっているひとはなかなか身に付きませんし、何よりも苦痛を伴うため長続きしません。
本を読むことが好きだという

もっとみる