マガジンのカバー画像

ほんのり創作を

5
現実と創作のはざまの書き溜め 全てが未完成
運営しているクリエイター

記事一覧

魔法少女にあこがれて

魔法少女にあこがれて

誰にも見えない、わたしにしか見えていない
自分の頭上近くを飛び回る妖精
わたしの話し相手

そんな小さな妖精を伴って日々歩いていた
自然と口元がゆるみ、周りを見渡したくなる

一緒に空を飛べたらいいのにといつも願っていた
ふわふわでうすい羽をキラキラさせながら自由に

ずっと忘れていた
あの妖精ちゃんはなんだったのだろう
思春期の私の頭の中にいた妖精ちゃん
具体的な思い出があるわけではない
けど密

もっとみる
冬の朝と夏の夜のにおいが好き

冬の朝と夏の夜のにおいが好き

一瞬ベランダに出るだけでぶわっと顔中を包まれたような感覚。
夏の夜のにおいってなんだかなつかしい。
雨上がりの空気感とはちょっと違う、湿気を含んだ空気観。
深夜のキャンプ場を思い出した。

冬の朝のにおいも大好き。
こちらは何を懐古するかは明確。
ゲレンデへ向かう朝。
早朝からの出勤。
そして中島美嘉の『雪の華』

お客様は大泥棒

お客様は大泥棒

通院の帰りのバスの中だった
何度目かのバスの中で
彼女は営業をしていると私に打ち明けた
きっかけは私が新しい職場への不安を口にしたことだった

私も昔営業してましたよ、と言いつつ
どんな営業してるんですか?と話題をふる

泥棒を職業にしてる人が顧客の営業をしてるんです
と彼女は言った
それも結構大きめな規模の泥棒をしている方を

不覚にも興味を持ってしまった

それ以上のことは聞けないまま、先にバ

もっとみる
出発前のディベートパーティ

出発前のディベートパーティ

実物は触れた瞬間に溶けた
パーティは立食だ
ピンヒールが光っている
こっちだって長い間我慢していた
腰に手を当てる特権を持ちながら

姿勢を保ってきた腰は
唇に触れられた瞬間に保っていられなくなった
身体が溶けるのと同時に視界が歪む
もうだめだ
ずっと耐えていたのに
こっちだってずっと甘えたかった
ピンヒールもシャンパングラスも投げ捨てて

一応ポーズとして驚いていることにしているが
さっきお手

もっとみる
15年久しい夢十夜

15年久しい夢十夜

こんな夢をみた。

あ、、忘れた、、
昔の親友はなんと言った??覚えているのは、もしかして私は嫉妬しているのか?という思い。思い出したい。だからできるだけ早く書き始めようと思ったのに、十分早く書き始めたと思ったのに。

思い出した。
昔の親友は私のクラス、同じクラスだけど後輩という謎、のとても美人な新入生と仲良くなれて嬉しいと言っていた。美人な新入生には姉がいて、もちろんその姉もとても美人で周囲の

もっとみる