「もう、わたしたちを選ばないでよ。」
そう、言ってしまいたくなる。
ただそれも叶ってほしくない。元々出口を作られていない籠に入れられている。そしてそれも全て、自ら進んで入ったものでした。
選ぶ人の表情を想像している。
だからわたしは、それが見えすぎてしまう人の賞に応募することが出来ませんでした。
その人が文字通り「きらい」になってしまうからだ。わたしのことを選ばなかった腹いせで逆恨みだ。自分で自分が惨めだ。涙なんていくらあっても足りやしない。自分で作った水溜まりに、自分で足を滑らせている。空を見上げれば雨が降