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1ヶ月で5回大阪遠征に行った鹿島サポの話

#私の遠征話ということで。これは今から5年前のお話です。当時のぼくは半分学生、半分フリーターみたいな身分。行ける試合、観たい試合は全部行く!みたいなスタイルで、まあ良くも悪くもフッ軽でした(記録を見たら2016年はトータルで138試合観戦してた)。今回はそんなぼくがタイトルの通り、1ヶ月で5回も大阪遠征に行った時の話をします。

2016年12月3日@埼玉

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全てのきっかけはこの日の夜のこと。この日、鹿島アントラーズは埼玉スタジアムで行われたチャンピオンシップで浦和レッズに逆転勝ち。見事、7年ぶりのJリーグチャンピオンに輝きました。まあそれは喜びもひとしおだったのですが、表彰式やらが終わって30分くらい経つとあることを考えることになりました。

「あれ?これクラブワールドカップに出るんだったら、チケット押さえないとダメだな?」

Jリーグで優勝したことで、鹿島はこの年日本開催であるCWCに開催国枠で出場することが決まったのです。この時、ぼくは日本開催が最後だったというのもあって事前に1回戦と準々決勝のチケットは買っていたのですが、それ以外は手を付けていませんでした(買った時に鹿島は怒涛の連敗中で、とてもJリーグ優勝してCWCに出るとは思えなかった)。ただ、当時日本勢の最高位は3位。準決勝で南米勢に勝てずとも、決勝と同日開催になる3位決定戦に出る可能性は十分あったわけです。

ということで埼玉から帰宅後に早速準決勝と決勝のチケットを購入。準決勝は平日開催だったのであっさり買えたのですが、問題は決勝。レアル・マドリードが出るということもあって、チケットは先行の段階で完売。ただ、その時はリセールでそこそこの席が定価で買えたんですよね。すかさずここで購入したことが、後々あんなに大きかったことにこの時はまだ気づいていませんでした。

1回目 2016年12月4日@金鳥スタ

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埼玉に行った翌日、ぼくが向かったのは大阪のキンチョウスタジアム。そう、これが大阪遠征の第1回です。この日は日帰りで行きました。

観に行ったのはJ1昇格プレーオフ決勝の、セレッソ大阪-ファジアーノ岡山。順当に行けばこの年3位の松本山雅FCのホームであるアルウィンに向かってるはずでしたが、その松本はATの失点で岡山に敗れたことで、大阪に。ただ、金鳥スタはこの時初めてだったのでちょうどいいや!という思いがほとんどで、この後のことなんか全く考えていませんでした正直。

試合は後半のゴールを守り切ったC大阪が勝利して、J1昇格を決めることに。試合自体は側から観てても面白かったんですが、雨がひどくてびしょ濡れで帰ることに…。


この後、飽きるレベルで新幹線に乗ることになるヤツの呑気すぎる発言

2回目 2016年12月11日@吹田

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前回から1週間、ぼくは再び大阪へ。CWCの準々決勝を観戦に行きました。この時、鹿島はナイターの第2試合だったんですが、どうせなら第1試合から観ようということで昼過ぎにはスタジアムに。その前日は大学サッカー2試合→飲み会という流れで早起きしようとも思わなかったので、新幹線で大阪へ向かい直接スタジアムに向かいました(結局大阪遠征は5回ともそんな流れだった)。

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試合は前半、アフリカ王者マメロディ・サンダウンズの猛攻に押されるも鹿島がなんとか凌ぎ切ると、後半に反撃開始。遠藤康と金崎夢生にゴールが生まれ、結果2-0で完封勝利。鹿島は準決勝へと駒を進めたのでした。個人的に開催国枠で出てる以上、最低でも準決勝には進んでほしいと思ったので、この勝利にはホッとしました。アフリカ王者のテンポは独特だったし。

試合後は時間がそこそこ遅かったのもあって、サポ仲間との飲みもそこそこにホテルへ。フロントの人に「是非またご利用ください!」と言われたのですが、まさか3日後にもう一回泊まるやつに言ってるとは思わなかったことでしょう…。

2016年12月12日@大阪→町田

大阪で一泊した翌日、ぼくは朝6時台の新幹線で大阪を離れることに。こんなに早かった理由は、町田で大学サッカーを観たいがため。何考えてたんだろ…。

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ということで、野津田で大学サッカーを2試合観戦。新幹線→横浜線→バス→登山、の流れはキツかった…。この時に印象深かったのは当時大阪体育大学の2年生だった菊池流帆。彼を観るのはこの時2回目でしたが、今以上の雄叫びをあげて相手のボールをはね返し続けていました。

試合も終わり、これで帰ってゆっくり寝ようと思っていたのですが、ここで当時のバイト先からヘルプの呼び出し。慌てて向かうことになり、朝には大阪にいたぼくは、昼間は天空の城、夜は都内某所の居酒屋で唐揚げをひたすらに揚げていました…。おかげで、当時協力することになっていたWebメディアの記事の打ち合わせをちょうど試合に来ていた担当さんと試合後に行うことになっていたのですが、やった場所は路線バスの中という…。

3回目 2016年12月14日@吹田

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前回の大阪遠征から3日後、ぼくは再び吹田の地へ。CWCの5位決定戦と準決勝の観戦です。そのまま大阪いればいいやん!って思うかもしれませんが、バイトを空けるわけにいかなかったんや…。

ただ、この準決勝のアトレティコ・ナシオナル戦がぼくの中では、最も濃密な鹿島の現地観戦になりました。ベストゲームでもこの試合を挙げます。それくらい南米王者は強かった。ギリギリで守ってたし、なんで入らないんだ…、みたいなシーンの連続でしたもん。

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それでもゼロで耐え凌ぐと、VARで手にしたPKで先制。後半になると遠藤康と鈴木優磨のゴールで、スコアは3-0に。この時初めて震えましたね。出来過ぎだろ…、って。試合終了のホイッスルを聞いた時は実感なかったです。この相手に勝ったんだ…、決勝行くんだ…、レアルとやるんだ…、って。ワクワクというよりは出来過ぎで怖い感じでした。

試合後も無事にホテルまで帰ることしか考えられませんでした。行きにモノレールの駅からスタジアムまでの道のりでアトレティコ・ナシオナルのサポーターが旅費を稼ぐためでしょう、イケイケな感じで「レアルvsアトレティコ・ナシオナル」というデカデカとしたデザインのタオルマフラーを2000円で売っていましたが(向こうにとっては決勝に行くのなんか当然だし、鹿島に負けるなんて全く考えてなかったし、大方の予想としてまあそやろな感はあった)、帰りになると死んだような顔で「センエン、センエン…」と言いながら売っていたのは今でも覚えています笑。(全然売れてなかった)

2016年12月15日@大阪→大宮

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前回と同じホテルで一泊した次の日、ぼくはまたもや朝6時台の新幹線で東京へ。そう、この日は大宮で大学サッカーを観るために移動です。ホントに何考えてんだろ…、とこの時新幹線乗っててやっと思い始めました(遅い)。あと、元々電車乗るのが好きで新幹線乗る時は毎回テンション上がっていた自分が、この時初めて「飽きたな…」って思いましたね。何回聞いたんだろ、『AMBITIOUS JAPAN!』のチャイム。笑

試合を見届けた後は、また深夜までバイト。3日前とやっていることが何一つ変わっていない…。

2016年12月18日@横浜

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大阪での準決勝から中3日、ついにたどり着いた決勝戦。相手はレアル、スタジアムの大方はレアルがどこまで鹿島をボッコボコにするのかという視点で観に来たはずです。ぼくもどこまで試合になるのかな、とは不安に思っていました。

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先制されるまでやっぱりな、という思いは拭えませんでしたが、柴崎岳の同点ゴールで空気は完全に変わりました。いけるやん鹿島!って。そして、逆転ゴールはちょっと信じられなかったです。嘘だろ…、勝っちゃうの…、って。

ただ、逆転された後のレアルの猛攻は凄まじかったですし、これが本物か、とも思いました。今まで観た中でダントツで強かったですもん。同時にちょっと安心もしました。もちろん鹿島に勝って欲しかったですけど、死ぬ前に一度は観たいと思っていた鹿島が世界一になる瞬間がこんなにあっさりと訪れてしまったら燃え尽きてしまうのではないか、と不安になったからです。だから、後半終了間際に右サイドで遠藤康が決定機を右足で仕留めきれなかった時に、「ああ、ここで右足でヤスが決められないのがいつもの鹿島だ…!」と夢から覚めた気持ちになりました。笑

結局、この年のCWCは鹿島戦4試合を全試合観たわけですが、あの時ほど濃い10日間はなかったなと思います。もう一回CWCには出たいし、今度は本気で世界一を狙うってテンションになれるな、と。

4回目 2016年12月29日@長居

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CWCの激闘を終えた鹿島でしたが、この年はまだ天皇杯が残っていました。準々決勝をカシマで戦い勝ち上がりを決めたのはいいんですが、この年は準決勝と決勝が大阪開催。また大阪かよ…とは思いましたよ、正直。ただ、タイトルが懸かっているので行かないという選択肢はハナからありません。ということで、2週間ぶりの大阪へ。金鳥スタ(現:ヨドコウ)、長居(現:ヤンマー)、吹田(現:パナスタ)とこの時大阪の主要スタジアムは1ヶ月で制覇することになりました。

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試合は横浜F・マリノスが相手でしたが、2-0で勝利。決勝進出を決めたのでした。そういえば、この試合は中村俊輔のマリノスラストゲームとなったわけで。まあそれはともかく、結果また3日後に大阪です。サポ仲間の中にはこのまま大阪に留まって年越ししちゃおう!みたいな人もいましたが、ぼくはこの時点で大阪お腹いっぱいなので、迷うことなく日帰りを選択(笑)。たぶん、この月は東京メトロと都営地下鉄よりも御堂筋線に乗っていたはずです。

5回目 2017年1月1日@吹田

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年が明けました。年越しを家で過ごしたぼくは、朝になると品川駅からこの1ヶ月で9回目となる東海道新幹線へ。この頃になるともう完全に惰性です。元日の新幹線は意外と空いてるなー、くらいです。はい。

そんなこんなで吹田に到着。このシーズンに完成した吹田に行くのはリーグ開幕戦と合わせて早くも4度目。でも、元日の天皇杯決勝はこの時行くの2度目だったんですが、やっぱり特別感あっていいですね。

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試合は延長戦までもつれ、最後はファブリシオのゴールが決勝点となって鹿島が勝利。見事にシーズン2冠を達成したのでした。結局、この年の鹿島は大阪開催の試合は全勝だったんですよね、素晴らしい。

表彰式を見届け、新大阪駅からまた新幹線に乗って帰ることに。新大阪駅には選手や関係者もいっぱいいました。ここで思ったのは「長いシーズンが終わったんだな…」という安堵感。あと、さすがに疲れたなと。ちょっと休みたいなと思いました。笑

そんなこんなでトータル5回も大阪遠征に行った激動の1ヶ月は終わったのでした。当時いくら掛かったのかはいまだに怖くて計算していません笑。でも、今までサッカー観戦してきた中でこの1ヶ月が一番濃密だったのは紛れもない事実。そう思うと、いい体験できたなと思います。他人には薦めませんが。笑

これが#私の遠征話です。

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