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仕事と家族。どっちが大事なんて、ドラマの中だけの話だと思っていた28歳家庭持ち転職男を待ち受けていた現実。

それは、突然やってきた。

こんにちは。竹内(@t_akeuchi)です。過去の話ですが、成人式で会った中学の同級生に「お前老けたなぁ!何歳になったん?」と真顔で聞かれたあの竹内も、今月12日で28歳になりました。※ちなみに竹内は小学校から中学校に上がるのに、浪人はしてません。

28歳になったし、年末だし、一年を振り返ろうとしていた矢先、誕生日当日に妻に大泣きされまして…。

「もう少し育児に興味を持ってくれてもいいんじゃないか」

という悲痛の訴え。真っ赤な目からは大粒の涙。あまり精神的に強いとは言えない妻ですが、さすがにそんな精神の強い弱いの話ではないと感じました。

ただ、それを聞いた僕が最初に思ったのは「え?興味持ってるよ!!」という感情。思ったまま口にすると良くない予感がしたので、ひとまず飲み込み、続きを聞くことに。

妻の話をざっとまとめると、下記の通り。

・生後3ヶ月は全然寝れずに本当にしんどかった
・親も近所ではないので頼れる人がいない
・今も夜泣き対応と寝かしつけを一人でやっていて寝不足
・僕が転職して、新しい仕事が大変なのもわかってるし、育休中の自分の負担が大きくなるのもわかってる

妻の言っていることは全部事実。自分も妻も両親が近くにおらず、現在育休中の妻に家事育児のほとんどを負担してもらっていたのは確かです。

でも、一方で、僕は何もしていないかと言うと、そうではないと思っていました。

・平日帰宅後や休日は、話しかけたり、遊んだり、お風呂に入れたり、子供とスキンシップを取っている
・妻が家事の最中には、オムツ交換や寝かしつけもやっている
・妻が子供から手が離せないときは、洗濯物を干したり、洗い物をしたり、家事を率先してやっている

毎日できているかと言われると全くそうではないけども、家事育児の2割くらいはやっている気でいました。

さて、二人はどこですれ違ったのでしょうか?

「育児」という言葉は、あまりにも抽象的すぎる

正解は、「育児」という言葉の解像度の低さにあるのではないかと考えています。

具体的に言うと、「育児」は多数の小さな仕事に細分化されていて、彼女がやっているのも「育児」、僕がやっていると思っていたのも「育児」だったということです。

ただ、その細分化された中でも、子供が生きていく上で必要な仕事、世話をするほうが身体的にも精神的にも負担がかかる仕事を、妻がしてくれていて。

一方の僕は、そのサポートとして一時的な手伝いと、最悪なくても子供が生きていくには困らない「育児」しかできていなかったんだと、今振り返るとそう感じます。

もしかすると、僕がやっていたと思っていた2割は、妻にとっては2%にも満たなかったんじゃないでしょうか。

育児の解像度が上がってきたところで、次にぶつかるのは「仕事との両立」という大きな壁でした。

仕事を言い訳にはしたくないけど、物理的に育児参加ができない

話は少し変わりますが、僕は今年10月に仕事を辞め、妻が育休復帰後に職場へ通いやすいようにと、東京に程よく近い場所へ引っ越しました。もちろん自分の将来のキャリアのことも考えた上での転職でしたが、半分くらいは、妻と子のためでもありました。

転職後の僕の生活リズムは、平日朝8:30には家を出て、早くて夜20:30くらいには帰宅します。週2でリモートワークをしていますが、10:00〜19:00は基本的にPCに向かっています。

今、娘は7ヶ月。20時には就寝できるように、ミルク、お風呂などを済ましておく必要があります。

…ちょっと待て。これ、どこで育児参加できるん。

たしかに、育児にもう少し興味を持ってくれてもいいんじゃないかと思われても仕方ないレベルで、見事に育児のオンタイムに家にいませんor手が離せません。

加えて、優しい性格の妻は、仕事で疲れているだろうと、夫である僕にお願いをするのが苦手です。

僕も転職後の慣れない環境にいっぱいいっぱいで、正直に言うと結構疲れます。

結果、妻が擦り減るか、僕が擦り減るか、二択しかないように思えます。

世の中の0歳児子育て夫婦は、いったいどうやってるんじゃああああ〜

これからパパになる人たちへ

初めての子育て。最初から上手くできるわけがありません。両親の手を借りても、近所の人の手を借りても、楽なことは絶対ありません。

僕たち夫婦も、いまだに最適解なんて分からないまま、互いに擦り減り、傷つけたくなんてないのにお互いを傷つけ合い、それでも前に進まなければならないのです。

僕は、職場に極力リモートワーク主体にして、妻をサポートさせてもらう許可を得ました。(本当にいい職場です。さりげなくPRしておきます。)

冒頭で「それは突然やってきた」と小見出しをつけましたが、突然に見えて、毎日の見えにくい小さな積み重ねが、ある日急に大きな問題となって目の前に現れます。

この体験談を読んで、「子供をつくるのが怖くなった」「まだ覚悟ができない」「自分には無理だ」と、萎縮してしまった方もいると思います。

僕からアドバイスできることはひとつ。

半年でもいいので、男性も育休を取ってあげてください。可能なら1年取得してあげてください。

育児は本当に大変です。妻が頑張ってくれていても、仕事との両立は本当に難しいと感じました。

そして、政府や企業のお偉いさんたちへ。男性が育休を取得しても、何ら問題ない社会づくりに注力してください。

育休取得で出世の道が断たれるなど、絶対にあってはならない事態です。むしろ育休を取得する中で、妻や子がくれる素晴らしい体験は、キャリアだけでなく人生における偉大な経験値として、その方の人間性をより豊かにしてくれるはずです。

おわりに

もう自分一人だけの人生ではないこと。

仕事だけに集中していればいい身分ではなくなったこと。

分かっていたようで、全然分かっていなかったこと。

「本当に顔だけ老けて、中身は中学生のままなんじゃないか」と、28歳の誕生日に妻が考えさせてくれたことが、僕にとって一番のプレゼントになったんじゃないかと痛感しています。

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