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ゲーム雑記 Lv.1

ゲームを語るとその人の人生が少しわかる、と誰かが言っていた...ということにして、自身のゲーム遍歴について語りたい。うまくまとめられないだろうし後で思い出して書くこともあるだろうから今回はLv.1。


人生で初めて手にしたゲームは「ポケットモンスター緑」。実はこの時すでにゲームボーイカラーで金・銀が発売されていたのだけど、ゲームに新旧があるという事もあまり理解していなかった気がする。

電池が外れないようにセロテープが貼られたボロボロのずっしりと重い初代ゲームボーイを握りしめながらサイクリングロードで「ぼうそうぞく」なる人たちとポケモンバトルをしていると、「もう出る時間だよ」という母に声をかけられセーブの仕方がわからずそのまま電源を切った記憶のみがおぼろげにある。

今思えばあの壊れかけのゲームボーイは誰のものだったのだろうか。なぜ自分はセーブの方法もわからないのにサイクリングロードにいたのか?両親はゲームを全く遊ばないタイプの人だったので、おそらく親戚の誰かのものだったに違いない。

ゲーム初心者は、世代によって違いはあれどマリオ、テトリス、ポケットモンスターなどを通過したのち、徐々に人それぞれのゲーム体験に個性が出てくるように思う。一人で黙々と遊ぶタイプはドラクエやFFなどのRPG、集まって一緒に遊ぶ友達が周囲にいたタイプは007ゴールデンアイやスマブラなどなど、、今思えばポケモンはその中間にいたから強かったのかもしれない。


自身の記憶にあるうちで初めてガツンと殴られたゲームはプレイステーション用ソフト「デジモンワールド3新たなる冒険の扉」(2002)。

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知る人ぞ知るタイトルだろうと思う。当時、父親が暇な時に行くパチンコがそのゲームを遊ぶきっかけとなった。パチンコについて詳しいシステムは知らないのだが、どうやら景品となるものをもらえてくることがあったらしい。ある日父が持って帰ってきたゲームソフトが、「デジモンワールド3新たなる冒険の扉(PS)」「ポポロクロイスはじまりの冒険(PS2)」「名探偵コナン最高の相棒(パートナー)(PS)」「ハリーポッターと賢者の石(PS)」の4本だった。

PS用ソフト3本にPS2用ソフト1本?ちゃんとPS2は家にあったのか?否、家にはそもそもプレイステーションがなかった。遊べる機械が無いのに父はゲームソフトを持って帰ってきたのである。私こと武田少年は哀れなことにしばらく4つの説明書を眺め過ごすこととなる。その少し後、「DVDが再生できるから」と言った抱き合わせの理由でPS2を購入してもらい、ようやく遊ぶことができた。

当時は「デジモンフロンティア」が放送されていた時期、と言えば伝わる人もいるかもしれない。とにかく、見知ったデジモンのゲームであるならばやってみようと手に取ったそのソフトで、初めての体験を味わう。

物語が進み、乗り物に乗って次のステージに移動する際、急にボス(バルブモン)が現れた。ゲームに慣れた人なら、「なるほどここでボスね、よーし!」とカイナタウンからキンセツシティの途中で登場するハルカ(ユウキ)よろしく気合が入るところなのかもしれないが、当時の自分にとっては本当にショッキングな出来事だった。驚きと興奮で体中がガクガクと震え出し、全身びっしょりと汗をかき、コントローラーをうまく握れない。心臓の音が耳鳴りのようにドクドクと聞こえ、自身の状況をうまく理解できないまま戦闘が始まった。加えてかなり強いボスで、ボロボロに負けてしまう。バルブモン、見た目もちょっと怖いし、、

この強烈な初体験が、「ゲームってすごい...!」と気づくきっかけだったように思う。その後もやけに難しいシナリオに苦しんでお客様相談ダイヤルに電話して攻略法を聞いたり(攻略本やネットという選択肢は当時の自分になかった)、ゲーム内のカードゲームにハマったり...結局最後までクリアできずに途中で進めるのを放棄したので、一番好きなゲーム、とは言えないがどうしても忘れられないゲームとなった。

大人になってからふと気になってそのゲームのレビューを検索してみたところ、「ボス戦が鬼畜」「レベル上げが辛い」「でも根気よく遊べば楽しめる部分も出てくる」と書かれていて、ああやはり小さい頃の自分は劇薬を飲まされたのだな、となんだか嬉しいような悔しいような気分になった。


きっと同じゲームを今プレイしても昔のゲームだな、、と思いながら難なくクリアできるのだろう。あれほどの強烈な体験は、あれから今までいろんなゲームをしても感じることはなかった。この先、ゲームを遊ぶことによって同じ感覚を味わうことは果たしてできるのだろうか、と少し寂しいような気持ちでいる。

誰かにとっての駄作が別の誰かにとっての最高傑作になることもあるのがゲームのいいところだ。セロテープで補強されたゲームボーイのように、はたから見たらボロボロでみすぼらしくても、確かにずっしりと重い記憶を胸にまた素敵なゲームに出会えたらいいなと思う。

...そんな感じでまとめた風な雰囲気を醸しながら今回はこんなところにして、今後は機会があればお気に入りのゲームを列挙したり、人はなぜゲームをするのか考える、ということなども文字にできたらいいなと思う。

それではまた!

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