校正紙のチェックの仕方(2)
さて、チェックの仕方(1)では現場目線で紹介しました。
今回は、印刷物別のチェック項目をご紹介します。
でも、あまり詳しく書くと秘密保持の契約に抵触するのでご勘弁を…。
では、始めるよ!
【印刷物別のチェックのポイント】
ここでは、大まかに4タイプに分類して説明します。
◆ペラ物(名刺・DM・チラシ)
名刺は、会社の顔と同じだと思います。初対面の方に渡すとき折れ曲がってたりしている名刺は渡さないですよね! その名刺が100枚支給された時に色ムラや抜け(ヒッキー)があれば嫌でしょう。最近では、社内プリンターで出力した名刺を使われている方もいるのでは?見れば分かるほど品質が悪いです!印刷所に制作して頂くことをお勧めします。オンデマンド以外で(笑
では、
名刺・・・校正はあまりしないかな?凝った仕様の時はお願いするレベルかな…
名刺に関しては製品納品後の説明にします。
個人に渡る前にチェックするには、サンプルを発注人数分×2部程度納品して頂きましょう。
・ 個々の色ムラがないか・・トランプの要領で少しズラしたり、
パラパラと指を滑らす?ようにすれば確認できます。
・ レイアウト・・たまに印刷ズレで余白がズレてる場合があるので確認しよう
DM・チラシ・・・色ムラ、レイアウトは、名刺と同じように確認できます!
・ 日付け・・そんなん間違えへんわ!と思うでしょ、しかし、これからの
年末年始に元号(西暦)や曜日を間違えて入稿されることが毎年数件あり
ました。念のために確認しましょう。
・ 文字校
◆ポスター・タブロイド
ポスター・・・見た目勝負!色の発色や印刷見当ズレを確認しよう。
・ 見当ズレ・・白抜き部分や、2色以上重なっている所を見ると確認できるよ
タブロイド・・4ページ以下や三つ折りならポスターと同じですが…
・ 見開き部分の色ムラ・・4ページ以上になると見開き部分の絵柄や色ブレが
あるので必ず確認しよう!折の加工によっては、別台で印刷したりします!
◆冊子
冊子=本ですね!これは確認事項が多いですよ!上記で説明した項目以外に…
・ 校閲(文字校)・・雑誌社やライターの方からの依頼なら大丈夫かもですが
レイアウト時の流し込みミスとか、ページ毎の繋がりも確認しよう!
・ 落丁・・冊子ではあっていけないこと!校正紙で折丁合の確認をしましょう
8P折・16P折などなど仕様や、印刷所の機械サイズで変わりますので、
実際の校正紙で折って背表順に並べて確認しよう!!
・ 製本の仕様・・無線綴じ、中綴じ、糸かがりなど色々ありますよね。
接着剤を使用する無線綴じは、糊の種類があります。糊によっては冊子を
開いた時にバラける場合があるので、印刷所に相談してみれば…
別料金になるかもしれませんが、束見本(使用する紙で白紙の束)を作って
頂ける場合があるので、冊子の開き具合や強度の確認しましょう。
◆パッケージ
パッケージは、展開図で印刷されます。用紙の両端が重なる仕様や、強度が必要な場合は押し返しを増やしたり様々な仕様があります。
・ スリーブ、封筒・・糊つけ部分の色ムラを確認しよう! 色調が合ってなか
ったら色校戻しの時に記載しましょう。
・ 組み箱・・印刷時には、折罫や抜き罫のトンボが絵柄端に付いていますので
参考に加工して組立てれば確認できるよ!印刷所に「箱にし組立ててきて」
って言えば、組立てて納品してもらえます。また、使う用紙にもよるけど折
り返し部分の破れも確認しておけば後々トラブルを回避できます。
・ インキ臭(匂い)・・中身に何を入れるかにもよるけど、開封時にお酢みた
いなインキ臭(少し酸っぱい感じ)がします。 印刷インキの組成でどうし
ても防げないです。低臭タイプのインキ(少し割高)がありますので、気に
なる時は印刷所に相談してみましょう。「匂いはします」って言われたら、
別の印刷所を検討してみるのも良いかもしれませんね。
匂いを少なくする対策もあるのでご相談待ってます!
全製品に共通なのは、印刷不良(ヒッキー・ピンホール・汚れ)が校正紙にある場合は必ず、校正紙に朱書き(指示)を入れて戻しましょう。
入れないと、許容範囲になってしまうこともあるよ!
今回は、製品別の注意点を説明しました。デザインや見た目しか確認してない人が多い印象だったので、少し加工時に注意していたところをピックアップしました。
はじめにも書きましたが、退職して間もないので、あまり詳しくは書けません。
ご勘弁ください m(_ _)m
次回は、朱書き(指示)の書き方やイメージの伝え方で!
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