見出し画像

やりたいことが見つからなくても不安にならなくても良い。

3月に入り、就活生と話す機会が増えてきた。理系学生からよく聞かれる質問として、『卒業までに社会人になる準備として何をやったら良いですか?』がある。それに対しては、以前、『とにかく必死に研究をして欲しい』ということを書いた。

やりたいことが見つからない

もう一つ、よく聞かれる質問。

『やりたいことがなかなか見つからないけど、どうやってやりたいことを見つけたのか?』

どうやら他の人からは、私は、ロボットの研究開発や新規事業創出など、やりたいことを見つけ出して、楽しく取り組んでみえるらしい。

今、仕事は楽しいし、やりたいことと概ね一致しているし、やりたい放題やらしてもらっている。これは間違いない。

では、このやりたいことは意志を持って掘り当てたのか?というと、たぶんそういうわけではない。

過去どんなことを考えて、パナソニックに入り、今の仕事をしているのかは、先日ミラツクさんに纏めて頂いたので、もし興味あれば読んで下さい。

やりたいことはよく変わる

この記事では、わりと最近?というか、大学くらいから振り返って頂いたのですが、それより昔のことを考えると、確か小学校の卒業文集には、ノーベル賞取って、総理大臣なることを夢に掲げていた記憶があるし、中学校のときにはプロ野球選手になれるとも思っていた。

やりたいこととか、夢とかって、そんななものだと思うし、よく変わるもんだ。その中では、やりたいことがパッと思いつかないタイミングもある。

自分の子供を見ていると、半年単位くらいで変わっている。

もちろん、サッカーとかスポーツ選手とかで小さい頃から一貫して夢を貫いて、実現している人もいる。それはそれでスゴイことだ。たぶん信じられない強い意志を持ち、練習をし続けている。

やりたいことは外に依存する

そんな人だって、きっかけは、たまたま親がサッカーが好きだったとか、お兄さんがサッカーをしていたとか、きっかけはそんなものだろうと思う。

やりたいということは、最後は自分の中からみなぎってくるかも知れないけど、そのきっかけの多くは自分の外にある環境などによるものだ。自分ではそう思っていなくても、やりたいことは、時代とか文化とか自分の周りの環境やそれらの中での経験から作られているんだと思う。

であれば、やりたいことが変わることは別に悪いことではないし、少々見つからないことに焦る必要もない。そして、もちろん、恥ずべきことではない。

むしろ、そんなときこそ、というか、どんな時も、それらの環境を深掘ったり、環境を変えてみることは、自分のやりたいことを探し続けるためには、非常に大事とも言える。

私自身も、小さい時は先のようにコロコロ変えてきたし、大学生になって、ロボットの研究開発を始めた後も、年単位で起業家養成スクールでインターンをしたし、会社に入ってロボットの仕事をしているときも、特に最近は『Well-being』ということが心に引っかかり、常にやりたいことのアップデートが掛かっているんだと思います。

そんなことを考えていた時に、『いまでしょ!?』の林先生がテレビで、こんな話をしていました。

アイヌの長老に今の一番強い欲望はなんですか?と聞いたところ、熊を素手で仕留めること、と答えたというのです。

多くの人にとって、熊を素手で倒すことは全く魅力的ではありません。ただし、アイヌにおいて「キムンカムイ(山の神)」とも呼ばれる熊を、銃のようなものではなく、自身の手で丁寧に扱うことができることは、非常に価値があり、やりたいことのトップに上がってくる。このことは、やりたいことが如何に環境や経験に影響を受けるのかというのを示す例だと思います。

ちょっと話がずれてしまいましたが、やりたいことが見つからなくても焦る必要はないです。

大事なのは頑張り『型』を身に付ける

今のところでしっかりと頑張ってみる。それによって、環境や経験を深掘りすることが、やりたいこと探しに繋がることも多々あるでしょう。それでも、見つからない時には、環境や経験フィールドを変えてみるというのも有効になるかもしれません。いずれにせよ、そのフィールドでしっかりと頑張ってみることが大事なのではないでしょうか。

むしろ大事なのは、頑張り方をしっかり身につけておくことです。自分なりの『頑張り型』を幾つか習得すべきです。

石川善樹さんが著書『フルライフ』で書かれているように、就活生の多くはこれから『ハードワーク期』に入っていきます。ここで決して長時間労働という意味ではなく、難しく、質の高い仕事を行うためにも、身につけるべきは『頑張り型』になるでしょう。

やりたいことが変わらない方が…

逆に、やりたいことがしばらく全く変わっていないという場合は、自分の置かれている環境やしている経験に変化がないとも言えます。

環境の深掘り、変化が全く起きていないのは、決して良い状況とも思えません。最も安定している状態なので、落ち着きは良いかも知れませんが、茹でガエルにならないためにも、一度動きを掛けてみることも必要ですね。

もちろん、世界平和とかめちゃくちゃ難易度の高く、終わりの見えないことをやりたいことに設定している場合は別ですが、その中でも動きはあるはずです。

というわけで、就活質問から話が発展しましたが、『頑張り型』を身につけて、やりたいことはドンドン変化していくのが良いのではないかと思いますし、その途中でマンネリ化する、やりたいことが見つからないというのはごく自然なことです。

では、また来週〜。

「フォロー」や「スキ」が頂けると喜びます。笑
安藤健(@takecando)

======================

Twitterでは気になった「ロボット」や「Well-being」の関連ニュースなどを発信しています。よければ、フォローください。




頂いたサポートは記事作成のために活用させて頂きます。