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JC論:計画議案の事業内容

背景目的仮説やKPIが決まったら、いよいよ事業内容です。

計画議案の事業内容で最もやってはいけないこと、それは延々と長文を記載することです。事業内容が詳細に書かれていればいるほど、会議の質が落ち、結果として事業の質が落ちるからです。重要な部分と詳細な部分を区別し、議案本文には重要なことを記載し、詳細な部分は添付資料に書くか、できるだけ書かない。これが大切です。

事業内容の重要部分

では重要な部分とは何でしょうか?それは、①目的達成のための筋道、②必要な要素、③リスクです。

色んな絵

①目的達成のための筋道

青年会議所の事業は、桶屋を儲けさせるという目的のために、風を吹かせるという事業を行うようなものです。だから風が吹いてから、桶屋が儲かるまでの道筋を書かなくてはなりません。

例えば、地域の子供たちに○○を知ってもらうという目的のために、出前事業を行うという事業を行うとすると、その間には以下の筋道が必要でしょう。
①出前事業プログラムを○○について詳しい大学教授などと作成する
②校長会でPRし、市内の小学校で出前事業を行わせてもらえるよう交渉する
③各校と調整し、順次回る
④プログラムをブラッシュアップし動画にまとめる
⑤行けなかった学校には動画配信でフォローする
⑥結果をまとめて教育委員会に提言し、動画を授業で利用してもらえるよう働きかける
⑦授業での採用が決まったらあとで改良できるように、資料一式を譲渡する
最後までやれるかはわかりませんが、ここまでやれば地域の子供たちに○○を知ってもらうという目的が達成されると考えられるでしょう。

良くない計画議案の事業内容は、例えば出前事業の中身について延々記載してあるだけで、この道筋が書いてありません。道筋がないので、目的が達成されることも永久になく、やっても無意味な事業で終わります

②必要な要素

筋道が表現できれば、次に書くべきことは計画に必要な要素です。要素は、ヒト、仕掛け、モノ、スケジュールの4つが重要です。

ヒト
例えば講演会ならだれを呼ぶか、イベントなら誰が来るのか、といった中心的に活躍する人がわかるようにします。また、運営にあたって必要な組織や、重要な協力者やその役割がわかるようにします。

仕掛け
効果を上げるためにどのような仕掛けを打つのかについて記載します。例えば講演会なら、単に講演だけでなくパネルディスカッションを入れたり、質問タイムを入れたり、グループワークを入れたりと様々な仕掛けが考えられます。

モノ
事業実施にあたって会場なども含めて必要なモノを記載します。本文には詳細になりすぎないように特に重要なものを記載しましょう。些末なものは予算書で十分です。

スケジュール
準備、実施、フォローアップなど具体的なタイムスケジュールを記載しましょう。

③リスク

意外と忘れがちなのが、事業実施のリスクです。

まず事業実施に当たっての重要な不確実性を検討しておかなければなりません。屋外なら雨が降るとか、熱中症が出るほど暑いとか、講師が遅れる可能性とか、オンラインなら通信が不良になる可能性とか、事業実施に多大な影響を与えうる不確実性を検討しておかなければなりません。考え出すときりがない部分ではありますが、最低限の想定は必要でしょう。

そして、不確実性に対し、どのような対応策を取るのか、又は代替案があればそれを記載する必要があります。イベントなら救護のために医療関係者を配置するとか、オンラインなら講師に代替の接続方法を用意してもらうとか、考えておく必要があります。

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